阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

フィールドから考える現代世界の暴力と平和ー立教大学での講義

2018年07月05日 15時27分15秒 | 政治

 昨日は立教大学で特別講義をさせて頂きました。今回は『フィールドから考える現代世界の暴力と平和』というテーマで、カンボジアの内戦と終結後の民主化の動向についてお話しました。特に、フィールドでの経験をどのように実践に活かしたのかを語って欲しいとのことだったので、民主化が大きく後退しているカンボジアの現状についてお話した上で、私の行動の原点になったフィールドでの経験について、次の5点を中心にお話ししました。

1.1989年のインド旅行中にマザー・テレサの『死を待つ人々の家』でボランティアしたことで、人間の生命や尊厳を守ることを自分のテーマにしたいと思ったこと

2.同年、当時勤めていたキヤノン株式会社で輸出担当をしていた国々で起きた天安門事件(6月4日)やベルリンの壁の崩壊(11月9日)に接し、自由や民主化を求める人々をサポートする仕事をしようと決意したこと

3.3年後、カンボジアで史上初めて国連が政府に代わって暫定的な統治を行う挑戦(UNTAC)を知り、民主的な選挙を行うための国連ボランティアに会社を辞めて参加したこと

4.UNTACでの活動中に仲間が銃撃によって殺害され、また自分自身が失業した元兵士から襲撃を受けて命を奪われそうになった経験から、除隊兵士の社会復帰を支援するプロジェクトを立ち上げ、5年間事業を担当したこと

5.カンボジアの選挙支援に関わり続ける中で選挙人登録のプロセスで不正が起こる余地があることを痛感し、国会議員として選挙人登録の電子化を提案し、実現したこと

 私が感銘を受けたのは200人近い学生が熱心に参加し、多くの学生がリアクションペーパーにびっしりと感想を書いてくれたことでした。私に直接渡されるもので成績には一切関係ないのですが、学生の様々な思いを知ることができ、私にとってもとても貴重な機会になりました。今回このような機会を作ってくれた異文化コミュニケーション学部の小峯茂嗣先生には特に感謝したいと思います。










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