今日は紀の川市とかつらぎ町と合計110軒、挨拶回りをしました。地図を見ながら見知らぬお宅を次々に訪問する活動は、地域の生の声を聞く上で、もっとも効果的な活動だと思います。一日中歩いていた割には訪問数は多くはありませんでしたが、農村地域では、温かく迎えて下さる方が多く、新しい政権への期待の声を沢山聞くことができました。
さて、先日「わかやま新報」に私の執筆原稿が掲載されました。私が参加した事業仕分けとマニフェスト作成について書きましたので、是非お読みください。
1.事業仕分けの調査メンバーとして
私は事業仕分けの調査チームの一員として、4月から実施されている事業仕分け第2弾で公益法人の調査を担当しています。密室で行われてきた予算編成過程を透明化し、税金の使われ方を国民が監視することで無駄遣いを根絶するのが事業仕分けの目的です。事業仕分けというと、蓮舫参議院議員などがマイクを持って鋭く追及する姿が有名ですが、彼らを支える情報収集や分析も同様に重要な役割です。私が厚生労働省と外務省の関連法人を担当することになったので、あらゆる方面から資料を集め、天下り官僚が多く、国費が多く投入されている法人、その法人と付き合いのある関連団体を訪問して、徹底的な調査を行いました。
実際にヒアリングを行うと、外国人を対象にした研修事業や招へい事業にはかなりの割合で多くの問題があることがわかりました。ある法人は、外国人研修生に3ヶ月の日本語研修を受けさせ、その後、企業で3ヶ月から6ヶ月研修をさせるプログラムを実施していました。日本の優れた生産管理や組織の活かし方を学んでもらうために、累計で5千人以上に研修を実施しているとのことでした。
しかし、実際に研修生を受け入れている企業に行って話を伺うと、海外の関連会社の従業員を日本の本社で研修させるためにこの制度が使われている例がたくさんあることがわかりました。そして、当の企業の方も、自分たちの関連会社であっても、毎年研修生を受け入れる理由はなく、できれば止めたいと考えているケースが相当数あることがわかりました。研修事業は、派遣する側もされる側も明確な目的意識がなければ成り立ちませんが、この法人では「組織の継続」が自己目的化し、研修事業自体を継続することがその手段になっているように思われました。しかし、国が実施するに足る特別な意義のない限り、私たちの貴重な税金を拠出する理由にはなりません。研修が社内研修のようになっている状況なら、なおさらです。
天下り先を作り、継続することが目的化してしまうと、事業を継続することが目的になってしまいます。このような構造を見つけ出し、変えることが、税金の正しい使い方につながるはず。大変厳しい財政状況の中、国民の生活を守る財源を生み出すためにも、今後、あらゆる局面での「事業仕分け」を行う必要があると思います。
2. みんなで作るマニフェスト
4月19日(橋本市:伊都郡)、4月25日(紀の川市、岩出市)、4月29日(海南市、海草郡)の3回にわたってタウンミーティングを実施しました。この夏に行われる参院選のマニフェスト作りにあたって、地域の声を聞き、反映させる目的で実施したのですが、予想を超えて多くの具体的な提言、意見を頂くことができました。
地域の活性化については、和歌山に今ある良さを伸ばし、徹底的に独自性を追求してブランド価値を高めるべきとの意見を多く頂きました。農業の活性化を基盤としながら、保養型観光や、農村観光の開発に力を入れる、また、太陽光やバイオマスなど自然エネルギーの供給拠点にすることで過疎地域を活性化するのは、私も参加しているマニフェスト作成チームの地域成長戦略でもあります。和歌山2区には世界遺産があり、果樹地域など美しい景観にも恵まれています。政府の成長戦略をどのように和歌山の発展に応用するか、今後も皆さんと一緒に考えていきましょう。
昨年の衆議院選挙で掲げたマニフェストは国民の皆様との約束ですから、実現する最大限の努力をするのは当然です。一方で、経済状況の変化や、当時は野党だったことで調査能力の限界もありました。実施を遅らせたり、規模や内容を縮小せざるを得ない政策もあるかもしれません。参議院選挙のマニフェストにおいては、昨年のマニフェストの何が実現し、何に着手したのか、また、優先順位をどうするのかなど、進捗状況と、その財源を明らかにする方向です。
普天間基地の問題など、現政権には難問、課題が多くあることは事実です。しかし、古い政治に逆戻りさせることのないよう、私たちの挑戦へのご理解、ご支持を頂ければ幸いです。
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