阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

衆議院議員・阪口直人が主人公の小説『大接近2020』が出版されました

2019年05月01日 22時59分39秒 | 政治

 今日から令和が始まりました。GWはできる限り読書をしたいと考えていますが、衆議院議員・阪口直人が主人公の小説『大接近2020』がアマゾンから電子出版されました。

 人類滅亡の危機が迫った時、政治に何ができるのか?政治家はどのような心構えで未曽有の難局に立ち向かうべきなのか?そんな問いを自分自身に投げかけながら、あっという間に読んでしまいました。

 人類を脅かす太陽系の惑星ニビルの接近によって、甚大な自然災害が頻発する地球。情報を独占し、我先にと逃げ出そうとする権力者や大国の指導者に対して、日本が進むべき道はどうあるべきかという問いに、痛快なラストの展開は明確にあるべき方向性を示しているように思います。

 宇宙規模に展開するストーリー。ダイナミックな発想力で読者を惹きつける筆力は圧巻です。火星に巨大な宇宙船を作って移住し、人類の絶滅を防ぐという大義で自分たちだけは助かろうとする米国大統領の目論見は無惨な結末を迎えます。一方、自分たちは地球にとどまり、より多くの普通の日本人や、世界中の、特に発展途上国の人々が身を守れる方法を考え出し、産業界も巻き込んで奔走した主人公、そして仲間が人類の未来への可能性を切り拓いていくというラストにも希望を感じます。

 政治家というのは本来、無私の心で、人種や貧富の差に関係なくみんなの未来を守るのがそのミッション。そして、より弱い側に寄り添い、声なき声を聞く共感力が特に重要だと思います。主人公の阪口直人衆議院議員は、そのような優れた資質と人間性を持った人物として、あるべき政治家像を示しているようにも思います。

 …とここまで書いていて、大変面映ゆく思うのは、気鋭の小説家でもある作者の瀬比亜零氏は、実は小学校時代の友人で、このストーリーはどうやら私をモデルに書いたものだからです。このストーリーは2年前、41年ぶりに再会した時に着想したとのこと。思い出話に花を咲かせただけの飲み会がこのような果実を生み出すことになりました。

 私自身がモデルに相応しいかどうかは、これからの人生、そして政治活動において答を出していかねばと少なからずプレッシャーも感じています。一方、地球の救世主になれるか否かという活躍をする割には、友人たちに引き摺られるように関西のおっちゃん然としたキャラクターとして描かれています。自分たちだけが助かろうとする権力者たちが独占していた情報を知ってしまったゆえに陰謀に巻き込まれ、2度にわたって襲撃を受けて一度は女性のボディガードに助けてもらうなど、颯爽としたカリスマ政治家からは程遠いキャラクターです。個人的には納得できないところではありますが、信念を貫く粘り強さなど、この主人公から学ぶことは多々ありました。

 瀬比亜零氏は2014年に『ブレークダウン』という作品を出版しています。巨大彗星の襲来とオゾン層の破壊によって地球が滅亡する危機に立ち向かう主人公は、坂口直友という内閣総理大臣。自転車に乗って人々と対話を続けるスタイルを含め、彼も私にとても良く似たキャラクターです。地球の危機に指導力を発揮する総理大臣の姿を通して、人としての真価が問われる局面での生き方について問題提起する小説です。経済発展至上主義がもたらす代償は未来の世代が払わなくてはならないと現実に警鐘を鳴らしているこの作品は、『大接近2020』とは姉妹作品として読むことも可能です。

 『ブレークダウン』を書いている時点では40年近く瀬比氏とは接点がなかったのですが、彼は私のブログや著作を読み込んだ上で、役作りをしてくれたようです。全く取材を受けたわけではなく、内容について事前に知らされていたわけではないので、こちらも瀬比亜零氏の創作です。

 どうやら、今後の作品にも私をモデルとしたキャラクターを登場させるべく、構想を練っていくようです。「次はもっとカッコ良く書いてね」と言う言葉を呑み込み、新たに想像力、構想力をインスパイアする政治家にならねばと自分を奮い立たせているところです。次回は、私の専門分野である平和構築や人道支援などの分野にもフィールドを広げるとのこと。楽しみに待つことにしましょう。

 『大接近2020』には、主人公が人類全体を救いたいとの考えを持つに至った経験として、私の著書『心にかける橋(学陽書房)』の文章が数多く引用されています。1992~1993年にかけて国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)において、実質は内戦状態だったカンボジアで平和構築に奔走した当時の仲間も沢山登場します。活動中に襲撃を受けて亡くなった中田厚仁氏、私の通訳だったソバーン氏も登場します。ソバーン氏は、現在は災害対策委員会というカンボジア政府機関の高官になっていて、まさに、カンボジア人の生活を災害から守るために活躍しています。

 現実の人間の営みと、地球規模、宇宙規模の世界がダイナミックに交錯する世界を描く気鋭の作家・瀬比亜零氏からは今後も目が離せそうもありません。








下記は『大接近2020』に登場する実在の人物の写真です。

国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の一員としてカンボジア・ラタナキリ州で活動する阪口直人


阪口直人の通訳だったソバーン


UNTACでの活動中に銃撃を受け殉職した中田厚仁


クメール語の先生だったポーリン


23歳の校長先生、キャサリン

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご紹介、頂き感謝します! (瀬比亜零)
2019-05-04 19:20:45
今回の小説では、多方面にわたりご紹介して頂き感謝しております。それと同時に制作にあたり多大なるご協力も感謝致します。
当初、執筆にあたり「ブレークダウン」の続編のようなスケールの大きな物を書きたいと思案していましたが、何分イメージわかなく時間ばかりが過ぎていました。しかし2年前の3人での飲み会で、阪口君と話をする間に、どうしても「ブレークダウン」以上の物を書きたい。いや、可能なら誰もが手掛けたことのないテーマに取り組みたいと思うようになり、君を主人公に書かせてくれないかとお願いしたら、喜んでくれたことが本当に嬉しかったです。
完成して、自信はあったものの君や一般の読者の方に支持されるかは、正直自信はなかったのですが、出版して一ヶ月経つ今も、相変わらずの根強さでダウンロードされているみたいです。作家としてどれだけ励みになるか分かりません。また、次回作にもファイトが出て、すでに取り組んでおります。どうぞ、ご期待下さい。これからも、どうぞよろしくお願いします。有り難うございました!
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