阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

今こそ首相公選制の導入を真剣に考えよう

2012年02月25日 01時00分25秒 | 政治

 首相公選制について、現時点での私の考えを書いてみたい。

 私は賛成派だ。首相公選制導入について国民的な議論を行い、「国民が直接選んだリーダーがより強い指導力を発揮できる」環境作りについて、真剣に考えるべき時期に来ていると思う。

 私は紛争や混乱によって人々の権利が傷つけられた国々における民主化支援というフィールドで長年活動してきた。あえて言えば「強いリーダー」よりも「民衆の意志を反映させる政治」の実現を重視する立場で活動してきた。


写真上:アウンサンスーチー氏は、弱い立場の人々の権利を守るために長年自らに試練を課してきた民衆のリーダーだ(2012年1月9日)

 昨年、一昨年とキルギス共和国の選挙監視を行ったけれど、独裁的な「強いリーダー」が長期政権を続ける中央アジアにおいて、「大統領制の権限を大幅に削り、議会により多くの権限を移行する」歴史的な挑戦に意味を見出し、その挑戦をサポートするのが目的だった。それは、少数民族など弱い立場の人々の意志を尊重する民主主義の機能がより高まると考えたからだ。



写真上:キルギス共和国オトゥンバエワ大統領(当時)と (2010年8月)

 しかし、リーダーの指導力を強化することと、議会制民主主義の質を高めることは、決して相反することではない。リーダーが国民から直接選ばれること、アジテーター(扇動者)としての能力だけではなく、人格、ビジョン、政策など、あらゆる面からリーダーの素養を試す選挙であるという条件さえ満たすことさえできれば。

 米国における大統領選挙は野党の候補者指名を含めれば2年近くの年月をかけて行われる、まさに総力戦だ。一方、日本における衆議院選挙は、年金や郵政、消費税など、生活に身近な政策が争点になることが多いが、そのようなテーマ設定だけで国のリーダーを選ぶべきではないと思う。人類史上例がない少子高齢化がさらに進む現実を踏まえ、国の将来をどのような方向に導くのか、また、個々の政策だけではなく、国の制度、地方との関係など、政策を実施する上での枠組みをどうするのか。また、アジアの中の日本、世界に貢献する日本として、どのようなビジョンを示すのか。こんな大きなテーマについても議論を続ける中で、候補者の器が明らかになっていく。その過程でプライバシーも含め、メディアに丸裸にされるかもしれないけれど、例えばスキャンダルに対してどのような対応能力を発揮するのかで、国家の危機への対応能力が試されるかもしれない。

 こんな本格的な議論(選挙プロセス)を重ねた上で、国民が直接リーダーを選ぶ。選ばれたリーダーは、政策にも、ビジョンにも国民が同意した状況で政権運営を行う。「直接リーダーを選ぶ」ことで、主権在民の原理を前進させ、国民の政治意識・責任感も向上できるだろう。首相公選制を実施している国家は現在ないが、イスラエルは1992年から2001年まで導入していた。残念ながら、上手くいったとは言えないけれど、その失敗も踏まえ、積極的に導入を考える時期に来ていると思う。

 憲法67条では「内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決でこれを指名する」と明記されており、首相公選制には憲法改正が必要であるとして、現実的ではないと考える人たちもいる。先日、松沢成文前神奈川県知事を囲んでの勉強会に参加したが、松沢氏は、憲法の規定を改正せずに解釈運用を工夫し、国会で「首相公選法」を制定することで、実質的に国民が首相を選ぶ制度に変えられると主張をされていた。国会議員の中から首相候補者を決め、有権者に提示。中央選挙管理委員会のもと討論会を広く行い、国民が国家のリーダーにもっともふさわしいと考える人物を直接選挙で選択するという方法だ。投票によって相対多数を得たものが国会における唯一の首相候補になり、国会は主権者である国民の選択を尊重して、内閣総理大臣として指名。天皇が任命すれば、現行の憲法を変えることなく首相公選制に移行できるという。非常に興味深いアイディアだと思う。

 首相公選制は橋下徹大阪市長も「八策」の柱に掲げている。実行力と影響力を持った地方リーダーが問題提起してくれたことが大きな推進力になることを期待し、国会でもこの議論を深めたいと思う。

「橋本マラソン」沢山の写真で報告。アップダウンの連続に苦戦…!

2012年02月11日 22時07分16秒 | スポーツ

 今日は「橋本マラソン」(ハーフマラソン)に参加。2度目の参加でしたが、タイムは1時間46分12秒でした。

 最初と最後のトラック以外は全部アップダウンという過酷なコース。山を切り開いて作られた新興住宅地を中心に走るコース設定だったので、いつまでも終わらない急な坂の連続に脚がパンパンになりました。

 今回は3週間前から、地元に帰る週末は夜中に走っていたのですが、結局7回ジョギングしただけで、未だレースに出る脚にはなっていなかったので、苦しい走りでした。でも、最初の5キロをウォームアップと思ってゆっくり入ったのが良かったのかもしれません。ピッチも上がらずストライドも伸びなかったけど、何とか粘れたような気がします。

 「お、阪口さんや!頑張ってよ」と声を掛けてくださる方とはずいぶんハイタッチをしたので、少しタイムを損したような気がしますが…。

 今日は、マラソンの後、特定郵便局の女性の会、その後は海南・紀美野地区の後援会の方々との懇親会がありました。皆さん、本当に熱く温かく私を応援してくださっていることが伝わり、大きなパワーを頂きました。


写真上:「阪口直人や!」と中学生が握手を求めてきました!


写真上:レース会場に向かう途中で。今回はバイオギアタイツでの初めてのレースです。


写真上:今回は最初は後方につけて少しずつ抜いていきました。


写真上:最後はダッシュしてゴール!と思ったら、もう一周残っていました。


写真上:ガッツポーズするほどの記録ではないのですが「郵便局女性の会」に間に合う時間だったので!



写真上:ゴール直後。途中までは1時間42~3分と思っていたのですが、最後の過酷な登りでペースが落ちました。



写真上:完走証を頂きました。40歳代男子では19位でした。



写真上:レースの格好のまま女性の会に駆け付けて挨拶しました。終了直前にギリギリで間に合いました。

郵政改革法案の早期成立を

2012年02月05日 22時41分08秒 | 政治

 この週末も、徹底的に地域を歩きました。海南市、岩出市、そして紀の川市で「国政報告」を持って一軒一軒歩いた他、私の得意技としてのジョギング街宣も行いました。国道を、ノボリを立てた自転車に乗った秘書を先導してジョギングしながら、人に会えばダッシュして「民主号外」をお渡しする活動です。来週は「橋本マラソン」(ハーフマラソン)に参加するので、ランニングの練習にもなって一石二鳥です!





写真上:「ジョギング街宣」をする私。

 また「和歌山を元気にする」アイディアを話し合う地域の方のお家でのミニ集会や、各種団体との意見交換にも沢山参加しました。特に郵便局長会の方々には、本当に温かく迎えて頂きました。



写真上:「ミニ集会」では和歌山の良さを活かした活性化について議論が白熱しました。

 私は過疎が進む地域を中心に選挙区内の農村を何万軒も歩いてきましたが、特に過疎地域における郵政民営化がもたらした弊害の大きさを痛感しています。地方には、郵政改革法案を政局の具にする体力は残されていません。何としても、この通常国会で成立させることが必要だと思います。TPPの参加交渉に参加するにしても、米国に対し「日本の安心・安全を守る」覚悟を示す意味で、郵政改革法案を成立させておこことは絶対必要です。

 野党側も4分社化による弊害を認め、経営形態見直し議論の必要性については認識が共有されつつあるように思います。また、震災復興財源としての日本郵政株の活用策も共通の考えになってきました。一方、政府原案の成立に向けて努力してきたが、野党側の強い抵抗の中でやむを得ず現行民営化法の修正という形で打開策を探る必要があったこと、修正協議の場でも自民党と民主、公明との間には温度差があり、現時点ではすっきりとした三党の「合意事項」にはなっていないことなどが、民主党の代議士会でも報告されています。

 今後は幹事長レベルの政治判断に委ね、今国会の早い段階で成立をさせる方針とのことですが、郵政改革法案の早期締結には、野田総理以下、民主党は全員が一致結束しています。何としても、より良い形での早期締結をと、働きかけていきます。



写真上:郵便局長会で挨拶する私。いつものように温かく迎えて頂きました。




写真上:事務所で要望を聞く私



写真上:訪問活動中、人がいればダッシュしてお話します。大根の出来具合から消費税の話になりました。