博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

于正版『笑傲江湖』その4

2013年05月12日 | 武侠ドラマ
于正版『笑傲江湖』第19~24話まで見ました。

洛陽を後にして林家の旧宅のある福州へと向かうことにした華山派ご一行様ですが、緑竹巷の「婆婆」こと任盈盈のお知り合いということで、「殺人名医」平一指や祖千秋・老頭子ら邪派の皆さんにつきまとわれる令狐冲。その様子を見て令狐冲への猜疑がますます深まる岳不群。

で、令狐冲は五覇崗での宴会に出席することになり、「婆婆」と再会するわけですが、ここで任盈盈が黒木崖を離れたと聞き、捜索していた東方不敗も五覇崗に到来。令狐冲が内傷によって昏倒している隙に任盈盈を追い払い、入れ替わることになります。そしてまんまと「婆婆」の正体が東方不敗だと思い込む令狐冲。のみならず岳不群ら正派の面々も「婆婆」=魔教の聖姑=東方不敗だと思い込んでしまいます。

東方不敗は令狐冲の内傷がいよいよ生命に関わる所まで来たのを見て取り、昏倒した彼を霊鷲寺の方証大師に預けて易筋経で治療させることにし、かわりに自らは敢えて寺内で監禁される道を選択します。ここらへんは本来は任盈盈の役回りであるわけですが…… 

そして霊鷲寺というのは原作でいう少林寺ですね。どうも4~5年前からライセンスを得ないと映像作品で少林寺という名前が出せなくなったようで、2009年制作の『倚天屠龍記』でも、収録後に少林寺に関わる台詞が軒並み削除されたり吹き替え直されるということがありました。また同時期に『少林寺伝奇』シリーズなど、少林寺公認の映像作品が制作されるようになりました。(無論これらの作品は金庸小説のように少林寺にとって都合の悪い設定や展開は出てきません。)まあ、武侠ドラマ的には名前を出してはいけないあの寺廟という扱いになったというわけですね。

霊鷲寺で目覚めた令狐冲は自分が華山派から破門されていたという衝撃のニュースを知らされるも、霊鷲寺に再入門して易筋経を修行するのを潔しとせず、寺を後にします。そしてたまたま正派の皆さんに襲撃されていた任盈盈を助け出し、彼女と江南四友の暮らす梅荘に向かうことに。ここらへんは盈盈が向問天の役回りも兼ねております。かと言って向問天が登場しないわけでもないのがややこしい所ですが。ここらへんで盈盈があの手この手で「婆婆」の正体が自分であると悟らせようとしているのがなかなか涙ぐましい……

そして江南四友を打ち破った令狐冲は地下牢の住人の日月神教前教主任我行と手合わせをし、彼の身代わりとして地下牢に閉じ込められるも、「吸星大法」をマスターして脱出し、任父娘と再会します。そこで任我行より盈盈と婚約し、副教主となることを求められますが……
コメント (3)
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