博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『新蕭十一郎』その6

2016年04月14日 | 武侠ドラマ
『新蕭十一郎』第31~36話まで見ました。

玩偶山荘から脱出しあぐねている一同ですが、そこへ連城璧も山荘に連れ込まれ、更にカオス状態に…… そんな中、逍遥侯と積年の因縁を精算しようと戦いを挑む武林盟主沈飛雲さん。もともと恋人同士だったこの2人ですが、色々感情の行き違いがあったらしく、逍遥侯は沈飛雲らの小師妹李小婉を愛するようになり、沈飛雲ら同門の3名がお腹の子ごと李小婉を刺殺するという凄惨ないきさつがあったのでした。

その決戦の最中、清静師太が「実は連城璧が逍遥侯と李小婉との間の子である」と、とんでもないことを言い出します。もちろんウソです。逍遥侯を混乱させて隙を見出そうと、沈飛雲が提案した策略なのですが、逍遥侯は真偽を判断できず、取り敢えず彼を息子として遇することに。その一方で、清静師太は彼の体に残された傷から、蕭十一郎こそが本当の逍遥侯と李小婉との間の子であることを見出します。蕭十一郎と連城璧は、『絶代双驕』の小魚児と花無欠、『辺城浪子』の葉開と傅紅雪など、古龍作品ではよく見られる対照的な(双子あるいは同じ年頃の)兄弟の関係になっていますね。

山荘からの脱出法を見つけ出した蕭十一郎らは、「天宗」の総本山で逍遥侯と最終決戦。そして蕭十一郎が父子の名乗りを挙げます。「そんなウソが二度も通用するか!」ともっともなツッコミを入れる逍遥侯ですが、彼の血を飲ませることでしか治せないはずの沈璧君の情蠱が、蕭十一郎の血でも症状が緩和されたため、父子関係が証明されることに。そして逍遥侯と沈飛雲は戦いの末に和解を果たし、崩れ落ちる「天宗」の総本山の中で運命をともにしたのでした。ここで突然行方不明になっていた沈璧君の父親が出てきたりしますが、どうもこのあたりの過去のエピソードが消化不良気味になっています……

山荘からの脱出後は、蕭十一郎&沈璧君、楊開泰&風四娘、そして連城璧と山荘で出会った謎の侍女氷氷(その正体はドラマを見ている皆さんにはバレバレだと思いますが)と、それぞれカップルが成立したかのように見えましたが、沈璧君は情蠱の治療のため蕭十一郎の血を飲むたびに彼と過ごした記憶が少しずつ失われ、その記憶が完全に失われた時点で蕭十一郎は彼女を連城璧に託すことを決意。情蠱の治癒と恋人との記憶の保持は両立できないという設定になっているようです。蕭十一郎から対処法を聞かれた小公子(逍遥侯の没後は「天宗」の後継者蕭十一郎の配下となっている)が「何かを得れば何かを失う。人生ってそういうもんじゃないの?」と、年齢の割には何かを悟っているかのような返答をしてるのが何だかムカつきますw

で、沈璧君と連城璧が結婚。ついでに風四娘と楊開泰も結婚し、蕭十一郎は武林から身を隠しますが、逍遥侯の死から1年、武林で再び虐殺事件がおこり……という所で次回へ。
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