博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大秦賦』その12

2021年02月13日 | 中国歴史ドラマ
『大秦賦』第67~72話まで見ました。

咸陽へとやって来た韓非は、韓を攻めようと検討する嬴政たちに対して朝議に乗り込んで「まず趙!趙から攻めなよ!」と必死にアピールしたり、自国を守るために陰謀陽謀を尽くします。


で、色々派手にやり過ぎて「お前韓の間者やろ」ということで投獄されてしまい、親友の李斯ももう彼を庇えなくなります。このドラマの韓非、ドジっ子というか「てへっ」という台詞が似合いそうなキャラなんですよね。そして韓非はその李斯の手で服毒死を遂げることになるのですが、その直後に嬴政から赦免の通知が届き、李斯が卒倒……


そしていよいよ韓攻め。内部の裏切りあり、諸国の助けは当てにならずで韓王は秦に降伏。六国で最初に滅亡することになります。

その次の標的は強敵と見なされてきた趙国。趙攻めにあたり、秦は元趙臣の頓弱や裏切り者の丞相郭開を使って趙の重臣を片っ端から買収してかかります。ここらのへんの展開は第三部『大秦帝国之崛起』の長平の戦いのシーンとかぶってますね。

そんな中、春平君ら趙の王族たちと名将李牧が買収網に掛からず果敢に秦軍の攻撃に抵抗しますが、その李牧も謀略により秦から買収されていると疑われてしまい、邯鄲へと召還されることとなり、更にその途上で郭開の放った刺客の襲撃により死亡…… このあたりは秦趙の戦いよりも見応えのあるアクションシーンに仕上がっています (^_^;)

郭開の手引きにより王翦率いる秦軍が邯鄲に入城を果たし、倡后&趙王もとうとう観念して降伏。倡后は娼家の出という設定で春平君を色仕掛けで陥れたりと胡乱な出番が多かったのですが、悼襄王死後は息子の趙王を守り立て、クズッぷりの目立つ郭開と比べると意外にも責任感の強い所を見せてくれます。

で、嬴政も邯鄲に到来し、人質時代に死亡した申越の墓参りをしたり、降伏に納得できない趙臣のゲリラ闘争の鎮圧を指示したりしております。しかしその趙での人質時代に肩を寄せ合って過ごした母趙姫が重病との報に接して急ぎ秦に引き返し……というあたりで次回へ。 

このドラマ、あと6話で魏・楚・燕・斉の四カ国を滅ぼさなきゃいけないという、全78話もありながら尺的にかなり余裕のないことになってます。ほんでどこで尺を食ったのかというと嫪毐(イケメン)回りの話だったりするので、このドラマが政治的プロパガンダと言われても一体何のプロパガンダなのかと困惑するばかりなのですが……

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