博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『王昭君』その4

2008年05月09日 | 中国歴史ドラマ
『王昭君』第19~24話まで見ました。

皇女待遇となった王昭君は、20年以上後宮で飼い殺し状態になっていた蔡姑姑を元帝と引き合わせたり、元帝を宮廷の外に連れ出したりとやりたい放題。当然王皇后は王昭君の行動に激怒しますが、王昭君はその王皇后とも和解。規則にうるさいイヤな人だったと思っていた王皇后が本当はとてもいい人で……って、何だか懐かしのハウス世界名作劇場みたいな展開になってきたんですが(^^;)

そうこうしているうちに王昭君が塞外へと向かう日が刻一刻と近づいてきます。まずは呼韓邪単于を招いて宮廷で定親(婚約)の儀式が行われることに。その一環として呼韓邪単于が布で顔を隠した宮女たちの中から王昭君を当てるというゲームが行われますが、この時代からこんな現代の結婚式の余興みたいなことをしていたんでしょうか……

その後呼韓邪単于は一足先に塞外へと帰還し、王昭君も王盾に護衛されて長安から出立することに。元帝と涙の別れをした王昭君ですが、遊牧民が暮らす草原に到着すると、下の画像のように嬉しさの余り輿から下り、歓声を挙げて走り回ります。





後ろから付いてくる兵士達も心なしか笑顔になっているようです。

何かもう、「空飛ぶ雁を見て故郷を思い出しながらよよと泣くなんて古くさいんだYo!21世紀の王昭君はこれだねっ!!」という制作側の意志を感じるんですが(^^;) 一方、屠耆孤塗は王昭君の暗殺を画策しており……

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3 コメント

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Unknown (静香山人)
2010-07-08 10:16:49
>21世紀の王昭君はこれだ
そういう意は大いにあったでしょうね。伝統的なお話から180度転換ということで、キャストもスタッフもがぜんはりきったのではないでしょうか。
しかしこの作品といい、「昭君出塞」といい、ここ最近の王昭君ものは、どちらかというと晴朗感のほうが勝った感じに作ろうとしているようです。近年の史家の説では、案外こちらのほうが実像に近いということになっていると聞いたのですが…小生はこの手の新説にはあまり詳しくないので知りたいところです。元曲にあるようなイメージで昭君の話をしたら、地元の人たちからは哈哈大笑されてしまうのでしょうか?
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Unknown (さとうしん)
2010-07-08 20:22:37
>静香山人さま
>元曲にあるようなイメージで昭君の話をしたら、地元の人たちからは哈哈大笑されてしまうのでしょうか?

いやあ、一般ピープルの王昭君のイメージはまだまだ従来通りだと思いますよ(^^;)

近年の史家の説とやらは私もよく知りませんが、どうも少数民族との融和を念頭に置いた「中国当局的にそうあって欲しい王昭君像」のような気がしますねえ。
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Unknown (静香山人)
2010-12-13 10:30:59
いまさらではありますが…。
>一般ピープルの王昭君のイメージ
なんだ、そうなのですか…orz
なんか向こうの歴史研究は進んでいるのかどうかよくわかりませんね。一部の史家は上で書いたような説をとりたいようですが、じつは小生もそう思いたかったのであります。願わくは従来のイメージで話したら大笑されてしまうような変化が起こるときがきますように、と思うのは小生だけでしょうか?あとこの説、「当局的にそうあってほしい」ということなのでしょうか。小生はまた、これまでの史観がどこか男尊女卑的だったのから脱却したかったのかと思ったのでありますが。妄言多謝。
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