博客 金烏工房

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『延禧攻略』その4

2019年08月29日 | 中国歴史ドラマ
『延禧攻略』第16~20話まで見ました。

自分が産んだ四阿哥すら陰謀の道具にしたということでに答応に降格されてしまった華貴人ですが、嫻妃はそんな彼女を許してはおかず、自ら絞殺して引き返せない道を進むのでした……


さて、近頃純妃が長春宮に入り浸っているということで、皇后は彼女と同性愛の関係にあるのではないかという噂を立てられてしまいます。実は皇后は亡き二阿哥の出産以来持病を抱えており、密かに医術の心得がある純妃の針治療を受けていたというオチなのですが、高貴妃は噂を乾隆帝の耳に入れて皇后を追い落とそうと画策。その小道具として王羲之の『快雪時晴帖』と、李漁の崑曲『憐香伴』が使われます。『憐香伴』の方は女同士の恋情を描いたものとのこと。


瓔珞の機転により危機が回避された後、今度は皇后の差配で出産間近の愉貴人を長春宮に住まわせることに。しかし皇后が皇太后のお伴で留守の際に産気づいてしまいます。そこへ「皇后が留守なら私が妃嬪を管理する」と高貴妃が乗り込んできて、愉貴人が産み落とした五阿哥は清室で禁忌とされる金瞳を持っていると騒ぎ立てます。

高貴妃は愉貴人への意趣返しとばかりに産まれたばかりの五阿哥を怪物扱いにして生き埋めにしてしまおうとしますが、瓔珞が皇后の印璽を持ち出してまで時間稼ぎをしている間に、騒ぎを聞きつけた乾隆帝が到来。江南の名医葉天士の診断により、金瞳は先天性の黄疸の症状ということで一件落着します。しかしここで、先天性の黄疸は母親の食事の偏りに問題がある→愉貴人は出産前に出身地のモンゴルの烤餅を食べまくっていた→なぜか都合良くモンゴル出身の料理人が新規で配属されていた→彼を呼んだのは……という流れで高貴妃の陰謀ということで処断されます。しかしそれは高貴妃に罪を押っつけるための純妃の策略で、真実は単なる偶然であった模様…… 

この一件で儲秀宮で謹慎処分となったはずの高貴妃も、得意の崑曲のパフォーマンスで乾隆帝の歓心を得て瞬く間に復権に成功。ここで高貴妃の生母が早くに亡くなった話とか、継母や異母妹たちとの確執やらが盛り込まれますが、このスタイル、同じく于正制作の『神雕侠侶』で五絶の恋愛エピソードを盛ってきたのを何となく連想させますね……


で、この乾隆帝の誕生祝いで宴が開かれ、皇后以下妃嬪たちからそれぞれ誕生祝いが贈られますが……


高貴妃の贈り物、康熙帝の時代に西洋からもたらされた楽器によるパッヘルベルのカノンの演奏が列席者並びに視聴者の我々の度肝を抜きます。しかし皆で花火を鑑賞している隙に舒貴人が贈った仏舎利が何者かに盗まれ……というあたりで次回へ。

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