岡田斗司夫『「世界征服」は可能か?』(ちくまプリマー新書、2007年6月)
誰もが一度は憧れる(?)世界征服。だけどこの現実世界で世界を征服するって一体どういうことなんだろう?また世界を征服して何かいいことがあるんだろうか?そういった疑問を大まじめに考察した本です。
こうなるとやっぱり気になるのが、これを武侠小説の世界にあてはめるとどうなるのかということであります(^^;)
武侠小説の世界で「世界征服」に相当する行為は「武林制覇」もしくは「武林の盟主となる」といったところでしょう。本書では世界征服を狙う支配者を「魔王タイプ」「独裁者タイプ」「王様タイプ」「黒幕タイプ」の四タイプに分けています。この手の悪役が多く登場する金庸の『笑傲江湖』をこれにあてはめてみると、日月神教の任我行は強烈な怨みを内に抱いた魔王タイプ(あるいは東方不敗の一派に幽閉される前は独裁者タイプだったかもしれません)、同じく日月神教の東方不敗は自分が大好きで取り巻きを重用し、支配体制の維持も人任せにしてしまう王様タイプ、偽君子の岳不群は黒幕タイプ、五嶽剣派盟主の左冷禅は仕切り屋で部下からの信望が厚い独裁者タイプといったところでしょうか。
一昔前の特撮物やアニメなんかだと主人公側は悪役のこういった世界征服の野望を打ち砕くのが目的になったわけですが、金庸作品の場合だと、『碧血剣』の袁承志のように悪役のかわりに周囲の人々から武林の盟主に推戴される(あるいは祭り上げられそうになる)ことが多いですね。支配者の五番目のタイプとして、本人にその気は無いのに周囲の人々から支配者として祭り上げられる「御輿タイプ」というのを追加しても良いかもしれません。
この本を読みながらこういう取りとめのないことを考えてしまいましたが、本書はこういう具合にいじり甲斐のある本です(^^;)
誰もが一度は憧れる(?)世界征服。だけどこの現実世界で世界を征服するって一体どういうことなんだろう?また世界を征服して何かいいことがあるんだろうか?そういった疑問を大まじめに考察した本です。
こうなるとやっぱり気になるのが、これを武侠小説の世界にあてはめるとどうなるのかということであります(^^;)
武侠小説の世界で「世界征服」に相当する行為は「武林制覇」もしくは「武林の盟主となる」といったところでしょう。本書では世界征服を狙う支配者を「魔王タイプ」「独裁者タイプ」「王様タイプ」「黒幕タイプ」の四タイプに分けています。この手の悪役が多く登場する金庸の『笑傲江湖』をこれにあてはめてみると、日月神教の任我行は強烈な怨みを内に抱いた魔王タイプ(あるいは東方不敗の一派に幽閉される前は独裁者タイプだったかもしれません)、同じく日月神教の東方不敗は自分が大好きで取り巻きを重用し、支配体制の維持も人任せにしてしまう王様タイプ、偽君子の岳不群は黒幕タイプ、五嶽剣派盟主の左冷禅は仕切り屋で部下からの信望が厚い独裁者タイプといったところでしょうか。
一昔前の特撮物やアニメなんかだと主人公側は悪役のこういった世界征服の野望を打ち砕くのが目的になったわけですが、金庸作品の場合だと、『碧血剣』の袁承志のように悪役のかわりに周囲の人々から武林の盟主に推戴される(あるいは祭り上げられそうになる)ことが多いですね。支配者の五番目のタイプとして、本人にその気は無いのに周囲の人々から支配者として祭り上げられる「御輿タイプ」というのを追加しても良いかもしれません。
この本を読みながらこういう取りとめのないことを考えてしまいましたが、本書はこういう具合にいじり甲斐のある本です(^^;)
>悪役のかわりに周囲の人々から武林の盟主に推戴される
張無忌もそうだよね♪ 最後はナンだけど、でもまあ本人あんな感じだし。
比剣奪帥のあたり、おか~ま岳センセが地味な服装に見えて、実は服が総レースなのだと気づいた時、細かいこだわりに、ちょっと、感動。
張無忌はしかも最初は悪の秘密結社のボスに担ぎ出されながら、その悪の巣窟を段々と真っ当な方向へと導いていきますね。そういう観点で見ていくと『倚天屠龍記』もなかなか興味深い作品であります。
>ぐんままさま
まあ、原作とドラマ版だと終盤の展開が違いますしね。しかし岳先生の服装がそんな風になっていたとは気付きませんでした(^^;) またそのうちチェックしときます。