ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

ウィリアムのいたずらが、街歩き、食べ物、音楽等の個人的見解を主に書くブログです(たま~にコンピューター関係も)

クロスメディアとかワンソースマルチユースとか、自動組版とか、そのへんをまとめてみる その2

2009-05-21 14:28:16 | Weblog

 その1で書いた、ワンソースマルチユースとか、自動組版についての話。全体像をまとめると、こんな図になる。


 「ためる(保存)」「配送する」「(メディア)変換する」と3つにわけて考えるとすっきりする。

 ワンソースマルチユースという場合、素材を全部きれいに整理してとっておいて、必要なものだけ取り出して、まとめ、それをバッチの場合にはフォーマッター、DTPの場合には、DTPソフトに送る。そのため、素材を保存しておくデータベースなり、ファイル置き場が必要になる。これが保存というところである。

 フォーマッターとは、素材から、メディア(PDFとかWebのHTMLとか、書籍用のPSファイルとか)用にフォーマッティングして作り出すもので、XMLの場合、XSLT+FOフォーマッター(FOPなど)がそれにあたる。この過程で、出力イメージは見えない。
 DTPの場合は、同様に素材を読み込み、メディアを出力するが、出力イメージを見えるので、そのイメージを見ながら調整できる。

 事実上、成り行きで組版する場合、枠ぎりぎりの文字数だと、組版エンジンの端数処理などにより、ぎりぎり入るかあふれるかは事前予測が困難になっている。そこで、枠のあふれがありえるような場合は、DTPでいったん読み込ませるのがよく、逆に帳票のような、枠のあふれがありえない(あっちゃいけない)ような場合では、バッチのほうが有利である。

 配送は、この保存とメディア変換(フォーマッター、DTPソフト)の間をつなぐもので、今回利用する素材を取り出したり、作り出したりする。素材とは、そのメディア作成のための部分的部品であり、大きく、
  ・文章テキスト
  ・イメージ(写真)
  ・線画(ベクターデータ)
の3種類に分かれる。この3種類の素材をどこに置くかをレイアウトというが、このレイアウトも素材同様に扱える。
 旅行パンフレットにおける小組枠など、これら素材をあらかじめ組み合わせて、部品とする場合もある。その場合、部品を「ライブラリ」というところに入れておく。




 自動組版という場合、データからフォーマッターでフォーマッティングする手法のみを指す場合もあるが(その1ではこれを伽藍型と述べた)、これらは、あとで調整できないので、組版エンジンによる成り行き割付結果が問題にならない帳票、Webサイトなどに限られる。
 しかし、素材作りや、DTPソフトを自動的に動かすためにコンピューターを利用することも意義深く(その1では、これをバザール型と述べた)、とくにDTPソフトを自動的に動かす部分も、(ウィリアムのいたずらなど、主義主張のない人は)自動編集、自動組版と呼んでいる。

 ただし、XMLを利用する人々は、前者しかみとめず、後者のDTPをXMLに流し込んでいったん自動編集し、その後編集をすることを、「無駄な作業だ、なんでDTPで読み込むんだ」などと激しく非難されることもあるので、要注意である(空気を読もう。そういう人に何を言っても無駄なので、逃げるがかちだ)




 で、この枠組みで考えた場合、XMLは、保存も可能だけど、データ配送用の素材の一部(論理構造付文章テキスト)という位置づけになる。
 こんなことを、XML利用で考えている人の前でいわないように。
 かれらXML主義者は、XMLですべてができると思っているので・・・

 でも、現実違うので、まあ、主義主張ない人用に説明すると、そういう意味では、DTPのタグ付テキストとXMLは、おんなじ様なもんだけど、タグ付テキストが、物理構造を反映しているのに対して、XMLは基本的には、論理構造のみを記述し、物理構造はXSLなどで記述する・・・

 ・・・が、論理構造だけなら、テキストから読めるんじゃない?っていう話もある
 (<章>ってタグがなくても、第○章って書いてあるところは章だよって話)
 ただ、そうだとしても、後段の処理で、DOMで読み込めるってところが、メリット。つまり、扱いやすいんだね!




 ふー、やっとここまで説明して、本題に入れる・・・

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