ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

ウィリアムのいたずらが、街歩き、食べ物、音楽等の個人的見解を主に書くブログです(たま~にコンピューター関係も)

日本の高校生は、本当にコンピュータースキルが低いのか?

2012-10-22 18:35:27 | Weblog
なんか、結構、

生徒のコンピュータスキルの国際比較
http://tmaita77.blogspot.jp/2012/10/blog-post_21.html

のサイトをとりあげて、

「日本の高校生のコンピュータースキルは低い」

と決め付けている(それを前提にしている)Tweetが多いので、
意見させてもらう。

このアンケートは、

高校1年生に対し、自分が、コンピュータースキルが高いかどうかを
きいている。
5つの質問(内容は上記リンク先参照)に対して、4段階評価できいている

結果は、

45か国中 
ポルトガル1位
クロアチア2位
リヒテンシュタイン3位

最下位日本
ブーピー:タイ
韓国が下から3番目

これをもって、日本人の高校生はレベルひく!と決め付けて、
ぼろくそ言うっていう感じの流れになっている




でも、このアンケート、どこかで、デジャブ感ないだろうか・・・

自尊心の効果
http://ameblo.jp/studentsviewoneducation/entry-10633079485.html

を引用させてもらうけど(以下太字引用)


1989年に各国で行われた数学の学力テストでは、
韓国が一位となり、
アメリカは最下位という結果となりました。

しかし一方で、「自分は数学ができると思うか」という質問
に対して、「はい」と答える生徒の割合が一番多かったのは
アメリカ(68%)であり、
最下位が韓国(23%)だったといいます。


今回は、韓国が下から3位・・・

つまり、本人に「できるかどうか」と聞いた場合は、実際の実力は反映されない。
自尊心の強さや、そのお国柄(極端な答えを嫌い、4段階だと2か3を選ぶ)
がでてしまう。

実際、すべて3と答えると15点になるが、「生徒のコンピュータースキル・スコアの分布」を見ると、日本の場合、すべて3と答えた場合の15点から、それ以上のところで、急激に変化している(急落している)
同様の傾向は、すべて2と答えた10点と、1が1つでも入る9点との間でも起きている
(こっちは急上昇)

その結果、10点と15点にピークが来る形になっている。
結局、これは、能力を測っているというより、自尊心とか、お国柄とか、そういうものを測っちゃっている。統計としては、失敗じゃないかな・・




怖いのは、この得点をみて、日本をdisってる先生が多いけど、
その勢いで、ICT行政を行われてしまうこと。

もし、このコンピュータースキルが正しいのなら、
東欧の人たちが上位に来ているので、
日本は、コンピューター教育を東欧に学べということに
なってしまう。

で、東欧は、どうなっているかといえば・・・

東欧での知られざるハイテク産業の活躍
http://jp.ibtimes.com/articles/36056/20121016/541048.htm

なわけさ・・ここの2ページ目にあるように、
(以下赤字は上記記事より引用)

ところが、地域と投資家と企業を結ぶ会社であるGlobal Tech Exchangeの社長、Randall Reade氏は、他の専門家と揃って、これら企業の支援の有効性に疑問を呈している。世界中で似たような現象は起きていて、例えば、シリコンバレーに視察団を派遣し、表面的な部分を真似て自分の国で行うような場合があるが、根幹の部分を理解して、それを自分の国に持ってくる必要があるにもかかわらず、それに見合うコストを必ずかけられるわけではない、という。

なわけよ。

日本でも、先生たちが、生徒がなぜできないのか、という生徒のほうに目を向けないで、
Computational Thinkingとか、情報とか、ソフトとか、外(表面)のほうに目が向いちゃうんだよね・・・

これじゃあ、生徒さんは、やらされ感いっぱいになり、
つまらない授業のいっちょあがり!
となる。

・・・自分に関係ない上に、よくわかんないとなれば・・・

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ウォーターフォールはベルトコンベア、アジャイルはセル生産方式?

2012-10-22 14:42:11 | トピックス
こんどこそ、組織と人材育成に関する授業の宿題

今回の授業に関して
  課題は、学生自身(つまり自分)で考えてください
  提出期限は無期限、提出先なし
の宿題をやってみたいと思います。




■ウォーターフォールはベルトコンベア、アジャイルはセル生産方式?

 セル生産方式の話で感じたのは、

  ウォーターフォールはベルトコンベア
  アジャイルはセル生産方式

 に、たとえられるのではないかと思った。
 
 ベルトコンベヤは、大量生産するのには向いている。
 ある程度慣れさせれば、均質のものを、ある程度の速さで大量に生産できる
 しかし、変更があった場合、ラインを組み替えなければならず、
 また、ラインの1人1人は、何をしているのか、よくわからない。

 一方、アジャイルはセル生産方式に近いと思う。
 人間が主体である程度の範囲を任されるため、柔軟に対応できる
 品質やスピードは、一見すると、ベルトコンベア(ウォーターフォール)に負ける
 と思われるかもしれない。

 しかし、そうではないというのが、授業中のキャノンにおけるセル生産方式導入
のときの話から伺える

<<授業中のキャノンにおけるセル生産方式導入のときの話>>

 キャノンでは、セル生産方式を導入するとき、ベルトコンベアとセル生産方式で競争をさせたそうな・・・

 はじめ、ベルトコンベアが勝ったそうな(まあ、そりゃそうだよな)
 で、じゃあ、セル生産方式はあきらめるか・・・

 となったとき、
 セル生産方式チームが

 待ってくれ、もう一度やらせてくれ

 というので、やったそうな・・・

 そしたら、・・・セル生産のほうが、勝ってしまった・・・

<<授業のお話ここまで>>

まあ、ホーソーン実験とかを持ってきて、この現象を説明することはできるけど、
大事なところはそこじゃなくって、
人間の可能性をセル生産方式(アジャイル)のほうが、生かせるということだろう。
もちろん、人間が怠けたら、それが直結して品質にでてきてしまうんだが・・・

それだけに、アジャイルもセル生産方式も、仕事をする人のマインドセットが重要なんだと思う。




■標準化とマニュアルどおりにやる化

 マニュアルどおりにやるというのが、標準化か・・・という話について
 これは、フロアからの質問にあったとおり

  マニュアルどおりに「やらされている」・・・Do agile
       ↓ マニュアルを理解する「腑に落ちる」
   標準化された内容を率先してやろうとする・・Be agile
       ↓
   標準化された中から、創意工夫がでる

 という構図なのだと思う。
 で、授業の中で、そうやって、「やらされている感」から「自らやる」に変えていくには、どうしたらよいか?という話があった。

 成功事例を増やす
 数値を見せて実績を出す

など、フロアからいろいろな意見が出た。私は、

「組織にアジャイルサムライを増やす」

と言おうかと、一瞬思ったが、さすがに空気嫁とおもい、やめといた。

※ちなみに、このとき先生ははっきり答えを明示しなかったが、
 最後のフロアからの質問がこの答えになっているんだと思う。

 つまり、
「やらされている感」から「自らやる」に変えていくには
→組織のマインドセットをそのように変えていく

そのためには

→適切な人が、適切な言葉で、メッセージを発していく

そのメッセージには

物語性がないといけない。
ということになるんだと思う。その物語は、企業やプロジェクトによって様々なんだけど、すくなくともプロジェクトの構成員の中から出てこないと、結局は自らやることには、ならないんだよねえ・・・




宿題おわり

PS 今日の授業に関連するかどうか・・・
平鍋さんが、こんなTweetを・・・

野中郁次郎先生と管理職や経営者、顧客に読んでもらいたいアジャイルとスクラムの本を書いてます。一月を目標にしてます
https://twitter.com/hiranabe/status/259465176775012353


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組織と人材育成の観点から見たアジャイルとマインドセット

2012-10-22 10:54:26 | トピックス
組織と人材育成に関する授業の宿題

今回の授業に関して
  課題は、学生自身(つまり自分)で考えてください
  提出期限は無期限、提出先なし
の宿題をやってみたいと思います。

・・・が、書いていったら、授業の復習だけで長くなってしまったんで、
授業の復習だけを先に書きたいと思います




■授業概要

・野中 郁次郎先生の学説について
・トヨタ生産方式TPSの強みについて
・標準化
・セル生産方式
・経済学説
  バーナード
  ガルブレイズの組織デザイン
    戦略
  構造
  プロセス
  報酬
  人材:マインドセット




■フロア(学生)からの質問

 TPSは、アメリカに渡り、ソフトウェア開発においては、リーン生産方式として
アジャイルと一緒に日本に逆輸入された感がある。

 授業の中で、お話のあった「腑に落ちる」という概念は、アジャイルにおける
Do AgileとBe Agileの違いに思える(Be Agile=アジャイルが腑に落ちた状態)。

 Do AgileからBe Agileへの変化での重要なポイントとして、マインドセットが
あると思う。

 今回、「ガルブレイズの組織デザイン」において、マインドセットという話
が出ているが、私は上記の論理展開に沿って考えると、「腑に落ちる」ためには、
「マインドセット」が重要と思うが、それに対して、先生からのコメントがあれば
いただきたい




■先生の回答

 マインドセットは大事。そして、腑に落とし、業務を自分から積極的に遂行しようと
するマインドセットを醸造するには

   ・誰が言うか
   ・何を言うか

がとてつもなく重要である。
 正しいことを言っても、いう人が違えばだめだし、いっている人は適切でも、
中身がなければ、話にならない。
 そして、「何を言うか」において、物語性が重要。そこに物語がないと、腑に落ちない




で、次に、授業の課題をやってみたいと思います。

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