その人は吉報を持ってくるはずだった
夕方こちらから電話するとまだ東京にいた
今日は来ないとわかった
「行くときは電話するといいました」という 確かにそういった
それでもと思い朝から電話を待っていたのだ
気分転換に 掛川「旬鮮煮物処 もきち 」そこを目指した
えりこさんのブログを見てメモっておいた店だ
カウンターの隅に座った 壁には料理やお酒の銘柄がいっぱい提示してある
創作料理60種類 こだわりの地酒50種類
目の前の大きな器にも何種類か下ごしらえした料理が並んでいた
すぐにそれを注文した 店員はその器を厨房まで運んだ
一番の客だったので料理もすぐに出てきた
その後予約の客が入ってきた ほとんどが女性客だった
ビールが空になった 日本酒に変えた
大分のお酒 而今(じこん)とルビがふってあった
お寺の坊さんは(にこん)と読んだ
仏語ではそう言うのだろう
それはどうでもいいが 而今は
今を懸命に生きることだと そのときに聞いた
おいしい料理とお酒で つきを呼び戻した気がした
待ち人は来なかったが吉報は大きくなって帰ってくることだろう 今を懸命に生きていれば 而今