あまり好きでない地域の祭り
「お稲荷さん」だった
旗ざおは市販の鉄製が多い中
今年も竹で作った
神事の後の直会はその場の野天に
シートを敷き即席の座敷を当屋が作った
最近 そこに座る人も少なくなった
日曜日の昼間これから出かける人も多く
お神酒も飲めない からだろう
祭りといっても以前のようにその日を楽しみに待つような人はいない
地域の付き合いだと思って最小限度協力するだけだ
それでも青年部は福引などを担当して にぎやかしはしてくれる
その青年部は自分たちだけの祭りのように年寄りとは一線を引いている
祭りは老若男女が楽しむものだ その年代だけで楽しむなら
もうこういうことは 青年部だけでやればいいような気もする
昔からの地域の行事に庚申講もある 各戸必ず参加するが
年配者が上座に座って若輩者は端のほうに座る
こうすることで地域の秩序は守られた
それが今は新座者が上座に遠慮なく座る 婿養子に来た人など特にそうだ
その家の親も娘の亭主にまで口を出せなくなってきたのだろう
「上座に座るのは坊さんか猫だけだ」などと言う人もいない
農作業するには地域の連帯や協力が不可欠だった時代の名残
そのような地域の神事は 今の時代にはそぐわなくなってきたのかもしれない
それでもいまだに捨てがたく続けているのは
これから先 世の中が変わって農業が重要不可欠な存在に戻った時に
一度捨てた地域共同体を復活するのは容易ではないと思う気持ちもすこしあるからだ