最近結婚式へ招待されることはないが 葬式は多い
それでも隣保班の葬式は 2年ぶりくらいだった
向う26軒両隣 男衆も女衆も手伝いに出役
いつもさほど仕事もないが 特に今回はなかった
香典返しへ礼状を差し込む作業などして一日お寺で過ごした
女性たちもいつもの食事の支度も今回は業者の弁当に変わった
それでも喪主の家からは手伝いの人たちに お礼を配る
葬式をやらなくても良いという考えの人もいるが
それが良いことかは分からない 葬列の儀式もまだ継承されている
竿の先にかごをつけ その中に小銭を入れ 参列者の前で撒く
これはこの辺りの風習だ 何か言われがあるのだろう
子どもの頃はこれを拾って 小遣いにした思い出がある
今朝の朝刊「大自在」に精神科医片田珠美著「一億総うつ社会」
が紹介されていた それによると
親しかったり かわいがっていた対象をなくすと気がふさがり
何もする気も起きなくなる その悲哀反応への対処という点で
昔からある葬式や法事などの儀式はうまく機能している
喪の作業の中で喪失体験を受け入れることができた
大自在では都会での共同体の崩壊による深刻な事情
震災で喪の作業もままならない人たちへの心のケアの必要性
1カ月後 大人は地震体験を語りだす 2ヶ月後くらいから
子どもは地震ごっこなどで心のバランスを取り戻すようにした
など 阪神大震災の体験も振り返り
喪失を受け入れる手助けの必要を説いている