日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

毎週棚卸の効果

2006-11-05 | 経営改善
ある食品スーパーの話です。
代替わり後、売り上げの伸び悩みに頭を抱えていた
二代目さんの実施した手法です。

一般的には、「できない」「他はやっていない」と言われる
従業員による毎週棚卸です。

食品スーパーは多品種、多量の食品、日用品があるため
毎週棚卸は至難の技と思われています。
また、アウトソーシングが流行している昨今
自社の従業員による棚卸は不満の種にもなったりします。

しかしながら、自分たちの目で毎週商品を見ることが出来るようになった
同社は、次第に売り上げが回復し、
現在では地域で知らない人がいないほどの食品スーパーになっています。

では、なぜ従業員による毎週の棚卸が起爆剤になりえたのでしょうか?
①棚卸による不良在庫、長期在庫の排除
②毎週棚卸による商品の埃などの排除
③陳列場所の移動などによる売れ筋のメリハリ確保
④商品の絞込みによる無駄な倉庫料の節約
⑤常に新しい商品の提供
⑥お客様の欲しい物を置こうという前向きな心の醸成
など、良い事だらけになったのです。

勿論、最初は従業員からの反発があったことは想像に難くありません。
また、卸売業者などからの協力もつけ難かった筈です。
しかし、それを乗り越えた結果が今の会社の状況と言うことになります。
当たり前のことを当たり前にできる企業になることの大切さが
またひとつ見えたような気がします。
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レジ袋に心を込めて

2006-11-05 | 経営改善
久しぶりに娘と食品スーパーへ行ってきました。
お昼に3パック1,000円のお寿司を買うことになり
鉄火巻き、ぶりトロの握り、そしてサーモンの握りを選び
レジに並びました。

先のお客さんのレジも済み
いよいよ私たちの順番
レジのおかあさん(50歳代前半かな?)が
一番下にサーモンの握りのパック
そしてぶりトロの握りのパック
最後に一番大きな鉄火巻きのパックを詰め込もうとするが
明らかに体制が悪く、詰め直しをしようとした時に
サーモン、ぶりのパックの中でお寿司が踊り
見事ネタとご飯が離れてしまいました。
それを見た瞬間、後ろにいたレジ待ちのおばちゃんは
他のレジに移っていきました。
それでも、一人だけ私たちの後ろにレジ待ちのお客さんが残ってしまい
いつものごとく「どうするのかな?」と思ってみていたら
「すみません、すぐにお取替えしますから・・・。」と言って
グチャグチャになったお寿司をレジ下に入れて
「お待ちください」も言わずに
次のお客さんのレジにかかりました。

一瞬目を疑った私と娘は半分溜め息をつきながら
自分たちのお寿司の交換を待っていました。

やっと他のお客さんのレジも終わり
私たちのお寿司の交換になりました。
レジのおかあさんはレジに鍵をかけることも無く
小走りにお寿司の交換に行きました。

「オイオイ!レジからお金を抜かれちゃうよ!
管理体制はどうなっているの?」そう思いながら
結果としては私と娘が空いたレジのお留守番になりました。

お寿司売り場の担当に事情説明をしたうえで
両手にお寿司のパックを握り締め走って帰ってきました。
「すみません、商品はこれでいいですね。」
と、見せてくれたのが「さわらの握り」と「サーモンの握り」
「さわらじゃなくて、ぶりですよ」と言うと
「えっ!そうでしたっけ!?」と怪訝な声をあげ
レジのお母さんは、もう一度寿司売り場に走っていきました。
今度は見事にぶりトロではなく、ぶりの握りを持ってきて
「これですね。」と言いつつ
我々には有無も言わせず、レジ袋に「ぶりのお寿司」のパックを詰め込みました。
結局、乱雑に扱われたお寿司のパックは、再度踊ってしまい
ぶりの握りをネタとご飯を分離させて
レジ袋の中にしまわれてしまいました。

商品も違う
レジの順番もあったものじゃない
他のお客さんからは白い目で見られる
こんな状態でしたが
私と娘は互いに目配せをして許してあげることにしました。
なぜか?
それは、もう二度とその食品スーパーへ行くことは無いからです。

どんなにお店をきれいにしていても
どんなに新鮮な商品を置いていても
99%の従業員の教育が出来ていたとしても
たった一人のレジ担当者が、商品を駄目にした上で
そのお店のお客さんを失わせてしまっている。
将来に渡りたくさんの損失を被ってしまっているのです。

しかし、スーパー自身も考えなくてはいけないのが
このようなケースはスーパーの店長には聞こえてこないと言うことです。

また、レジでこのようなことが起こるということは
「売る側の事情」ばかり優先して
「買う側の事情」をまったく考慮していないということです。

スーパーで買う商品はそのほとんどがレジ袋に入れられ
家へ帰ってから食べるものだということを無視していることです。
今回のケースでは、明らかにパックの大きさに比べ
収められているお寿司の数が足りないのです。
買って帰ってから、レジ袋を開けたときにがっかりする
お客様の顔が見えていないのです。

売り手の事情は横に置いておき
買い手の事情で商品を見てほしいものですね。
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