日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

節税対策はするな!

2009-03-18 | 税金・節税・資金繰り
滅法少なくなってしまった節税対策
昔々から節税対策の是非は議論になるところです。

本日訪問した企業様でのやり取りで節税対策の話になりました。
社長いわく
「俺は節税対策はやらん!やったって無意味だ!
節税対策だと言われてモノを買えば買うほどキャッシュアウトしてしまい
納税日近くにはお金を借りなければ納税できない状態になってしまう。
納税の為にお金を借りるなんて馬鹿らしいことは出来ない!」
きっぱりと言われました。

昔々の私なら「そんな事を言わずに節税しましょ。
それが我が社を使って貰っている実感を味わって頂ける瞬間なのです。」
使われている身の時分はそんな事を平気で言っていたように思います。

しかし今は違います。
くだんの社長と同じです。
「節税対策はするな!」です。
理由は以下の算数でわかって頂けると思います。

節税対策前当期利益1000万円
これに対する法人税などは約40%の400万円
従って差引き手元資金は1000万円-400万円=600万円(次期以降の使える資金)

もうひとつ節税対策前当期利益1000万円
これに節税対策を400万円したとすると
これに対する法人税等は同じく(1000万円-400万円)×40%=240万円
ここまで見ると節税対策で贅沢(?)をし、
納税は400万円が240万円となりなんと160万円も安くなった
めでたしメデタシ…。

なんて事にはなりません。
翌年度以降への有効に使える資金を良く見てください。
前者は600万円の資金が残り(使え)ます。
後者は…
1000万円-400万円-240万円=360万円です。

昨今のように世界同時不況の今
手元資金は絶対に潤沢に残すべきです。
急な資金対応を金融機関自身が出来なくなった現在
無意味な節税対策は絶対に避けるべきです。

年度末が近くなりました。
お役に立てればよいのですが…。
コメント
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