11日(火)松本耕地地すべり対策協議会の2市3村の地区代表者と担当部署、松本地方事務所農地整備課・長土連中信事業所の担当者で現地研修会を行いました。
最初に、山梨県市川三郷町の神有地区に行き、山梨県峡南建設事務所河川砂防管理課 河川砂防担当 副主幹 山本佳敬さんと職員の皆さんから、災害対策工事等について詳しく説明していただきました。
△ 山梨県峡南建設事務所河川砂防管理課 山本佳敬さんから説明を伺っています。
神有地区は、昭和60年4月5日に大規模な地すべりが発生し、地すべり区域として指定を受け、調査並びに対策工を進めてきました。平成3年9月19日の台風18号の豪雨により、新たに西側で大規模な地すべりが発生したため、災害関連緊急地すべり対策事業として採択を受け、17億1千2百万円の事業費を投入して斜面の安定化を図りました。
△ 集水井の周りは綺麗に整備されていました・
△ 集水井の内部を上から撮りました。
地すべり対策工事は、抑止工と抑制工を組み合わせて行っており、抑止効果を高めるために、広範囲に施工するように3m間隔で6段のアンカー工を施工し、急斜面をなす頭部滑落崖斜面の安定を図るために補強土工を施工し、地下水排除工として大きな効果が期待できる集水井工を採用しました。また、集水井内から施工した、集・排水ボーリング工や、町道の土留擁壁の井桁擁壁工、地すべりブロック下部の圧縮部には鋼管杭工、地表水排除と集水井からの排水流末処理のための流路工、土砂流出による下流域での土砂災害を防ぐための鋼製堰堤を施工されました。
△ 抑止効果を高めるためのアンカー工です。
△ 町道の土留擁壁の井桁擁壁工です。
地すべりの安定に伴い、地すべり滑落崖下の地すべり跡地は「かみあり梅の里公園」として整備され、地域の人々に活用されているとのことでした。
次ぎに、富士川町十谷地区に行き、西沢地すべりについての説明を伺いました。当地区は昭和41年に地すべり防止区域に指定され、調査並びに対策が進められ、その成果もあって昭和59年頃から地すべり変動はやや平静を保っていましたが、昭和61年から再び活動し、西沢川沿いの斜面では60m前後の深い深度のすべりも観測されました。
西沢地すべりは規模が大きく、西沢川沿いの動きだけでは済まされず、十谷の集落全体を巻き込む大きな地すべりの危険性が高くなったため、平成元年度に災害関連緊急地すべり対策事業として採択され、約40億円の事業費が投入されました。
△ 排水トンネルの入口です。
△ 真っ暗な排水トンネルの内部です。
調査結果をもとに、十谷集落全体に及ぶ大規模な深層の地すべりであり、この地すべりを助長しているのが、豊富な地下水であることが分かり、幅広く地下水を排除することが必要で、地下にトンネルを掘削し、トンネル内から地表に向けた建て上げボーリングで地下水を排除するなどの排水トンネル工事、集水井工事等が施工されました。
現在、地すべりは収まった状態ですが、施設の老朽化が危惧され、点検をしながら今後の対応を検討されているとのことでした。
△ 排水トンネルまでは急な階段を下りていきます。
△ 自然の豊かさを享受されていることは災害の危険性も高いのでしょう。
当村では、これほど大規模な対策工事はありませんが、深層崩壊の危険度が高い地域もあり、防災・減災のために地すべり対策事業にも力を注ぎ、村民の皆さんが、安全で安心して暮らしていける、災害に強い村づくりをしていかなければと感じました。
説明をしていただいた山本さんと職員の皆さんをはじめ、参加された皆さん、視察の対応と準備等をしていただいた事務局の皆さんに感謝を申し上げます。そして、お疲れ様でした。
最初に、山梨県市川三郷町の神有地区に行き、山梨県峡南建設事務所河川砂防管理課 河川砂防担当 副主幹 山本佳敬さんと職員の皆さんから、災害対策工事等について詳しく説明していただきました。
△ 山梨県峡南建設事務所河川砂防管理課 山本佳敬さんから説明を伺っています。
神有地区は、昭和60年4月5日に大規模な地すべりが発生し、地すべり区域として指定を受け、調査並びに対策工を進めてきました。平成3年9月19日の台風18号の豪雨により、新たに西側で大規模な地すべりが発生したため、災害関連緊急地すべり対策事業として採択を受け、17億1千2百万円の事業費を投入して斜面の安定化を図りました。
△ 集水井の周りは綺麗に整備されていました・
△ 集水井の内部を上から撮りました。
地すべり対策工事は、抑止工と抑制工を組み合わせて行っており、抑止効果を高めるために、広範囲に施工するように3m間隔で6段のアンカー工を施工し、急斜面をなす頭部滑落崖斜面の安定を図るために補強土工を施工し、地下水排除工として大きな効果が期待できる集水井工を採用しました。また、集水井内から施工した、集・排水ボーリング工や、町道の土留擁壁の井桁擁壁工、地すべりブロック下部の圧縮部には鋼管杭工、地表水排除と集水井からの排水流末処理のための流路工、土砂流出による下流域での土砂災害を防ぐための鋼製堰堤を施工されました。
△ 抑止効果を高めるためのアンカー工です。
△ 町道の土留擁壁の井桁擁壁工です。
地すべりの安定に伴い、地すべり滑落崖下の地すべり跡地は「かみあり梅の里公園」として整備され、地域の人々に活用されているとのことでした。
次ぎに、富士川町十谷地区に行き、西沢地すべりについての説明を伺いました。当地区は昭和41年に地すべり防止区域に指定され、調査並びに対策が進められ、その成果もあって昭和59年頃から地すべり変動はやや平静を保っていましたが、昭和61年から再び活動し、西沢川沿いの斜面では60m前後の深い深度のすべりも観測されました。
西沢地すべりは規模が大きく、西沢川沿いの動きだけでは済まされず、十谷の集落全体を巻き込む大きな地すべりの危険性が高くなったため、平成元年度に災害関連緊急地すべり対策事業として採択され、約40億円の事業費が投入されました。
△ 排水トンネルの入口です。
△ 真っ暗な排水トンネルの内部です。
調査結果をもとに、十谷集落全体に及ぶ大規模な深層の地すべりであり、この地すべりを助長しているのが、豊富な地下水であることが分かり、幅広く地下水を排除することが必要で、地下にトンネルを掘削し、トンネル内から地表に向けた建て上げボーリングで地下水を排除するなどの排水トンネル工事、集水井工事等が施工されました。
現在、地すべりは収まった状態ですが、施設の老朽化が危惧され、点検をしながら今後の対応を検討されているとのことでした。
△ 排水トンネルまでは急な階段を下りていきます。
△ 自然の豊かさを享受されていることは災害の危険性も高いのでしょう。
当村では、これほど大規模な対策工事はありませんが、深層崩壊の危険度が高い地域もあり、防災・減災のために地すべり対策事業にも力を注ぎ、村民の皆さんが、安全で安心して暮らしていける、災害に強い村づくりをしていかなければと感じました。
説明をしていただいた山本さんと職員の皆さんをはじめ、参加された皆さん、視察の対応と準備等をしていただいた事務局の皆さんに感謝を申し上げます。そして、お疲れ様でした。