皆さん、おはようございます。それでは、平成27年第2回生坂村議会6月定例会の開会に当たり、ご挨拶を申し上げます。
今年は平年並みの梅雨入りでしたが、これから雨が多く豪雨災害が心配な湿度の高い蒸し暑い日が続くだろうかと感じる今日この頃でございます。
議員各位に於かれましては、何かとご繁忙の折、ご出席を賜り誠にありがとうございます。平素は、村政運営に対しましてご指導・ご鞭撻をいただいていますことに感謝申し上げる次第でございます。
さて、今年度も5月7日の古坂区を皮切りに29日の小立野区にかけて村政懇談会を10区に出向き9年連続開催いたしました。出席者は昨年の199名より若干多い214名であり、村民の皆さんには、仕事等でお疲れのところご出席いただき、多くの忌憚のないご意見・ご要望、建設的なご提言を頂戴しまして御礼を申し上げる次第でございます。また、議員各位に於かれましても、お忙しい中、各会場とも2名ほどのご出席を賜り、村民の皆さんのご意見、ご要望等の把握に努めてくださいましたことに感謝を申し上げます。
村政懇談会では、例年通り今年度の当初予算、重点事業といくさか村づくり計画の変更点、財政シミュレーション等について説明をさせていただきました。現状の様々な課題についてのご意見、新たな事案のご提言など、村民の皆さんの地域、村に対するご意見、ご要望を把握することができ、行政側からの村政運営の取組・課題についての様々なご意見、お考えもお聞きすることができ、村民の皆さんとの対話を重視した有意義な村政懇談会であったと感じております。
そして現在、直ぐに対応できる事案につきましては、既に対応を済ませたもの、また対応中のものもございます。しかし、検討協議や研究をしなければならない課題も多くありまして、今後、議会、区長会等での協議をお願いしますとともに、課長会議、知恵の輪委員会、担当部署などで調査、議論を深め、解決策または方向性を見出していかなければと考えております。
また、出席をされていても発言のない方や出席されない方の声なき声を把握することも大切であります。その点につきましては、村民の皆さんの負託をいただいた議員各位及び区長会などの各種会議や3名体制になって頼りにされております地区担当職員からも、村民の皆さんのご意見、ご要望を把握している状況ですので、引き続き村民の皆さんとの対話を重視した村政運営と情報公開の取組に努めてまいります。
そして、今年度の村政懇談会のご意見・ご要望に対して、さっそく議員各位から関連の一般質問が出されている課題を除きまして、今年度の主な内容は、県営中山間地域総合整備事業の各地区の事業実施時期や直売施設及び加工施設の建設場所等のご意見がございました。この事業は、松本地方事務所や県庁の農地整備課と副知事に潤沢に事業発注していただきたいと要望しておりますが、今年度の事業は圃場整備の換地業務を実施して、来年度から本格的な工事に着手する計画であります。また、直売施設及び加工施設の建設地は、検討委員会で協議をして今年度中に候補地を一本に絞りたいと考えております。
松食い虫対策は、今年度は前年度より若干多い事業費の14,540千円を掛けて「松林健全化推進事業」で事業効果が見込まれる箇所及び故損木の倒木により、構造物の破損や通行の支障になる箇所を選定して伐倒駆除を進めております。そして、空中散布によります予防対策事業は、今月19日に計画通り実施するよう、同報無線、ICN、ホームページで啓発してまいります。
また、被害が甚大な南部3区においては、故損木の根絶と事業費の抑制のために「松食い虫被害対策としての松本地域アカマツ林施業指針」により、樹種転換促進地域に指定し、今年度も森林整備事業を導入して、引き続き小立野区を面的に伐採する予定であります。
公民館耐震化改修事業につきましては、小立野区、日岐区で今後の予定と受益者負担等についてご意見をいただき、なるべく早くに設計業者を決め、詳しく工事内容を協議していく予定ですので、区民の皆さんで工事の要望等を集約していただくことと、耐震化工事は村が負担し、リニューアルや備品購入は受益者負担をお願いいたしました。
そして、昭和56年5月31日以前に建築された個人宅には、耐震診断と耐震補強工事には60万円の補助があることもお話しして、まず、無料でできます耐震診断を行うようにお願いしました。
また、耐震化に関連します、小中学校の体育館の防災機能強化事業としての非構造部材耐震化工事につきましては、文部科学省から4月末に採択の内示をいただきました。この事業費は、3分の1が国庫補助金で、補助残を全国防災事業債で賄うことになりました。この防災機能強化事業は、文部科学省から今年度までになるべく実施するようにとのことでしたが、まだ多くの公立学校で事業が行われていない状況下、採択が難しいと考えまして、当初予算には計上しませんでした。また、全国防災事業債は、交付税措置80%と過疎債より有利な起債であり、この起債の発行も今年度までということもあり、事業の採択の内示と全国防災事業債で耐震化工事ができることになり、児童生徒達が安心して勉強や運動ができる環境整備につながると考えているところでございます。よって、小学校体育館工事費15,780千円と中学校体育館工事費79,700千円を計上させていただきましたのでよろしくお願いいたします。
そして、議員各位も村政懇談会の内容について既に一般質問等でご指摘をいただくところでございますので、各課題解決の方向性等のご指導をよろしくお願いする次第でございます。村政懇談会の内容は、広報いくさか6月号に概要をまとめて掲載させていただきますし、既に当村のホームページの私のブログでも報告をさせていただいております。
次ぎに、今年度の地区要望は4月末までにご提出していただき、5月14日から5日間掛けて、今年度の要望箇所の現地調査を行いました。
村道の舗装・路肩・法面等の各種修繕工事及び拡幅要望、用排水路の新設・改修整備、松くい虫枯損木の伐倒処理など、今年度も要望事項が多くあり、緊急性・必要性・危険性・公平性を加味しまして検討協議をし、既に対策工事を済ませたもの、これから発注していく対策工事等がございます。
そこで、当初予算でお認めをいただきました村道関係の10,000千円と農地関係の500千円、道路維持原材料費の1,000千円ほどに加えまして、今定例会に道路維持補修工事費に10,000千円を補正予算に計上させていただきました。
また、道路ストック総点検を昨年度実施して、危険度が高く対策工事が必要な橋梁・舗装・法面の4箇所につきましては、過疎債ヒヤリングで認めていただき、社会資本整備総合交付金事業で実施するよう進めているところでございます。
そして、国・県の関係機関にも要望箇所をお伝えした案件もございますし、今後も例年通り現地調査もお願いして、なるべく多くの要望に応えていただくように働き掛けるなどし、引き続き地区要望に対して早期の対応と要望実現に努めてまいります。
次ぎに、今年度も県の「地域発 元気づくり支援金」で実施します、村名申請の5件と団体申請4件を合わせて9件で、昨年度より多い11,604千円の支援金を頂戴できることになりました。
そして今年度は、農業生産活動や遊休農地発生防止活動の支援などの「農地復活応援団事業」、食に関連した行事などを暦にして整理し、行事食や伝統食レシピを冊子にする「伝えて活かすグルメ食暦事業」、生活習慣病予防、介護予防に共に効果的なウォーキングをテーマにマップの作成やコース整備などの「歩いてつながる地域の輪事業」、各地区の文化財や史跡、村の成り立ちから歴史、自然環境に至る冊子を作成する「i-Life i-Learn i-Like i-Tell事業」、地域防災計画の住民用マニュアルや避難マップ、災害備蓄品の配布を行い、更なる防災意識の普及・啓発を図る「地区の防災安心応援事業」であります。
また、団体事業として、灰焼きおやきとパン、ピザ、菓子などの技術面の強化と「粉もん工房」の広報活動などの「21世紀のおやき作り~粉を活かした元気な村づくり~」、都市部の観光客にアウトドアを核とした魅力的かつ体験型の観光地づくりを進める「アウトドアで村おこし事業」、これまで地区で栽培されてきた農作物の掘り起しや推奨作物の栽培研究を行い、地区の特産品の開発や供給体制の整備を行うなどの「大日向地区 集落再熱事業」、荒廃農地を借り受け、低樹木栽培方式による柿園の造成を行い、乾燥施設を設置し、安定したころ柿の出荷を目指す「川霧にはぐくまれる柿・めじろの里づくり事業」であります。
また、1件の不採択の事業「学校給食クールに長持ち・冷蔵庫設置事業」は過疎債で対応予定であり、再精査して2次募集に申請する3事業は、担当部署・各団体と対応して、本日申請するところでございます。
今年度もこの元気づくり支援金事業で、村民の皆さんが協働による事業を実施していただき、さらに地域、村の活性化、村民の皆さんの生きがいづくりに結びつけ、村内外に生坂村の元気と素晴らしさを発信していただきたいと願うところでございます。
今年度は、私の3期目の初年度になり、村政懇談会でのご意見、ご要望、要望箇所の現地調査を鑑みますと、まだ多くの課題を解決または方向性を見出していかなければならないと考えている次第でございます。今年度も地方交付税は減額していますし、人口の減少、景気低迷などで自主財源も減額し、厳しい行財政運営は変わりございません。
やはり、村民の皆さんが自助、共助、公助により、個人でできることは個人自ら行っていただく、個人では、できないことを家族や地域の取り組みの中で解決していただく、それでも解決できない問題は、行政と一緒に解決をしていくことで、対等な関係と信頼関係が深まると考えております。そして、村民の皆さんが絆を大切にして、地域、村を守り育てていこうという責任感を共有していただくことと、引き続きのご理解とご協力をお願いしながら、協働による村づくりを継続していかなければと考える次第でございます。
毎定例会ごとに唱和をしています生坂村村民憲章の誓いの村をつくるために、様々な課題に対して議員各位、村民の皆さんと検討協議をお願いしながら、課題解決に向けて、方向付けをしていかなければと考えております。どうか引き続き、議員各位に於かれましても、生坂村のために格別なるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
それでは、今定例会に上程させていただきました議案は、報告7件、事件案1件、補正予算3件の計11件であります。
報告第1号 専決処分の承認を求めることについて
(生坂村税条例等の一部を改正する条例)
この報告は、社会保障及び税番号制度に関する法律の改正など、各種課税関係の法律の改正に伴い条例改正するものであります。
報告第2号 専決処分の承認を求めることについて
(生坂村介護保険条例の一部を改正する条例)
この報告は、国の制度改正により、介護保険料の低所得者軽減強化が実施され、平成29年4月からの消費税10%へ引き上げに対応した負担軽減措置であり、第1段階の被保険者の保険料を基準額の50%負担から、45%負担に引き下げる条例改正であります。
報告第3号 専決処分の承認を求めることについて
(平成26年度生坂村一般会計補正予算【第6号】)
この報告は、6,390千円を追加し、総額を1,899,983千円とする補正予算であります。
歳入については、前回の3月補正予算提出以降に決定となりました各国税交付金の歳入予算更正と特別交付税60,697千円を追加したものであります。
それにより基金からの繰入金50,827千円を減額し、基金に戻す補正予算となりました。
歳出につきましては、余剰金の2,998千円を減債基金へ積み立てることとし、国保特別会計へ3,367千円の繰出金を計上し、過疎対策事業債ソフト分は事業費確定により財源更正をしたものであります。
報告第4号 専決処分の承認を求めることについて
(平成26年度生坂村国民健康保険特別会計補正予算【第3号】)
この報告は、歳入歳出は変更せず、総額を267,553千円とする補正予算であります。
歳入は療養給付費交付金1,344千円を減額し、財政調整交付金4,710千円と基盤安定繰入金3,367千円は確定により増額、これにより基金繰入金を6,733千円減額するもので、歳出については財源更正する補正予算であります。
報告第5号 平成26年度生坂村一般会計繰越明許費について
これは、平成26年度地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金により総務費では、総合戦略策定事業と地域振興券交付事業、集落・農地再生事業、民生費では子育て支援事業、商工費ではいくさかマル得商品券発行事業の繰越明許費計算書の報告であります。また、農林水産業費では、みんなで支える里山整備事業、土木費では、村単道路維持補修事業と社会資本整備総合交付金事業の村道1級1号線改良事業、消防費では、地域防災計画策定事業の繰越明許費計算書の報告であります。
報告第6号 平成26年度公益財団法人生坂村農業公社の経営に関する書類の報告について
この報告は、地方自治法221条第3項で地方公共団体が出資している法人の経営状況を説明する書類を作成し報告するものであります。
報告第7号 平成26年度社会福祉法人生坂村社会福祉協議会の経営に関する書類の報告について
この報告は、地方自治法221条第3項で地方公共団体が出資している法人の経営状況を説明する書類を作成し報告するものであります。
議案第37号 生坂村過疎地域自立促進計画の変更について
この議案は、過疎地域自立促進計画の区分1産業の振興では、事業名「農業の振興、中山間地域総合整備事業」事業内容は「県営事業負担金」を、また事業名「過疎地域促進特別事業、中山間地域総合整備事業」事業内容は「実施計画作成事業」をそれぞれ追加するものであります。
区分5医療の確保では、事業名「診療施設、病院等施設改築事業」事業内容は「施設等改築事業負担金」を追加するものであります。
議案第38号 平成27年度生坂村一般会計補正予算【第1号】
この議案は、134,672千円を追加し、1,945,672千円とする補正予算であります。
歳入では、地方交付税を10,744千円、国庫補助金は臨時福祉給付金と子育て世帯臨時特例給付金や教育設備整備費等補助金で37,248千円、県補助金では、元気づくり支援金事業採択により5事業で3,604千円とおいしい風土松本地域活動協議会補助金150千円、県委託金は国勢調査委託金1,778千円、雑入は宝くじ助成事業500千円、村債は過疎債と全国防災事業債で69,200千円を計上するものなどであります。
歳出では、議会費が、国へ陳情のための旅費267千円、総務費の一般管理費は、番号制度に係るシステム改修委託料297千円、財産管理費は、空家等不動産購入費1,200千円、地域振興費は、ふるさと納税返礼品カタログ印刷費200千円、統計調査費は、国勢調査費1,778千円、保健衛生総務費は、元気づくり支援金事業採択により1,449千円、農業振興費は、元気づくり支援金事業2事業採択により1,730千円、加工施設機械購入費1,692千円、道路維持費は、工事請負費10,000千円、災害対策費は、元気づくり支援金事業採択により1,445千円、宝くじ助成事業で589千円、小学校費は、体育館非構造部材耐震化事業16,149千円、中学校費は、体育館非構造部材耐震化事業79,859千円をお願いするものなどであります。
議案第39号 平成27年度生坂村簡易水道特別会計補正予算【第1号】
この議案は、2,449千円を減額し、総額を58,451千円とする補正であります。
人事異動に伴い、人件費を減額したことにより、一般会計からの繰入金を2,449千円減額する補正であります。
議案第40号 平成27年度生坂村農業集落排水特別会計補正予算【第1号】
この議案は、1,103千円を追加し、総額を88,603千円とする補正であります。
一般会計からの繰入金により、上生坂処理場の原水流量計を更新する補正であります。
以上の議案でございます。よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げ、挨拶並びに議案の説明といたします。よろしくお願いいたします。