これも先週のこと。夕方友だちから電話が掛かって来ました。
「九州の田舎からぶりのすり身と思われるものを送ってきたんだけど、どうやって食べたらおいしい?」って。
えっ、そんなの急に言われても。
やっぱ定番、普通にうちで作るなら・・・と、「ねぎとしょうが汁とつなぎに卵入れて、片栗粉か小麦粉入れて、味噌かしょうゆ仕立てのお汁かなあ」・・・と答える。
でも、あれ?なんか声がくぐもってる。
「どうしたの?」・・・「いや、あの、それはよくするけど、うえのさんだったらもっと他に珍しいもん知ってるかなって思って」
・・・ひゃー、それなによー。もういじわる(^^;)
私がそんな珍しいもの知ってるわけないやん、なんてったって、「普段着のごはん」ですもの(^^)
なんか、最後まですっきりしない声が気になりながらも、さて、夕飯の準備にかかろうとするか。
・・・と、ピンポン。
え!? その友だちがやってきました。たくさんあるからって、持ってきてくれたの。
わっ、すごい。ぶりのすり身だなんて、初めてです。どうやって使おう・・・。
しばらく考えたものの、・・・うーん、やっぱりつみれ汁だなあ。
でも、さっきの電話ではつなぎに卵を・・・って言ったけど、うちは長男が卵アレルギーだから、こういうつみれの中に入れるのはかなりの危険を伴う。
だから、こういう時は片栗粉を多くするとかして、おつゆに入れた途端にバラバラ事件にならないようにしなくちゃいけない。
だけど、それで作るだけでは面白くないなあ。さっきの電話がきっかけで、何かしたいとムクムク気持ちが沸き起こる。
よし、ちょうど喉がちと痛いし、鼻もぐすぐす。こういう時は蓮根がいい。
蓮根をすりおろして、それも節のところが薬効があるからなるべくそれを入れるようにするの。玉ねぎはできるだけ細かくしたみじん切りに。
これをぶりのすり身に混ぜ合わせる。最後にしょうが汁と片栗粉を入れて固さを見て整えて。ちょっと念入りにこねこねする。実は「バラバラ事件」(^^;)は過去に何度か経験済み。
今日は失敗したくないなあ・・・。
昆布を水につけておいた鍋に、あらかじめ切っておいた大根、にんじん、ささがきして水にさらしたごぼう・・・などを入れて火にかける。ぶくぶくしてきたらアクをさっと取って。
そこにつみれ団子をそおっと入れます。おそるおそる・・・。ホッ。よかった。大丈夫みたい。
ぷかぷか浮いてきたら、火が通ってきたしるし。お味噌を溶き入れ、味をみて、できあがり。
小口切りのねぎを散らし山椒も少し振って、さていただきます♪
うーん、おいしいよー。
生臭くってって友だちは言ってたけど、全然そんなことないよ。やっぱ新鮮なのはちがうね。
蓮根をつみれに入れたのは初めてだけど、うん、うまくいった、蓮根が入ってるなんて全然わからない。いや、別に隠す必要はないけど、「え、そんなの入ってるの!?」っていうのがおもしろいから。
あー、このやり方で前に作っていれば友だちにえらそうにできたのに(^^;)
毎日の料理は日ごろ食べてるもの=定番の繰り返しと、こうしてちょっとアレンジや創作したものの組み合わせで回っていく。
どちらも楽しいな。
定番と言っても、その日の食材の状態や組み合わせで同じものとは言えないし、調味料の加減で微妙にいくらでも変化する。
ひとつとして同じものってないのかな。ま、いいや、おいしくできてしあわせ♪