2021/08/19
毎日新聞に書かれていたことが興味深かったので、ここに概略を引用させていただきます。
〈新型コロナウイルスの感染爆発の中、菅義偉政権は報道各社の世論調査で支持率が下げ止まらないという不人気ぶりである。では自民党総裁選と次期衆院選を控え、果たして「政変」の可能性はどうなのか。〉
〈政治を中心にこれまでの著書数は約480冊というノンフィクション作家、大下英治さん(77)に「秋政局」を占ってもらった。〉
〈大下さんは「菅政権は安泰」と太鼓判を押すのだ〉
菅政権の支持率は下がっているし、なぜ安泰?と、私も不思議に思うのですが。
〈今は菅さんはコロナ対応で苦境に陥っているように見えるけれども、若い人にもワクチン接種が進んだら、流れは変わって長期政権になります〉
〈菅首相を誕生させたのは二階俊博党幹事長と安倍晋三前首相です。この2人が今後も菅さんを支え続けるからです〉
〈二階氏は2020年9月の自民党総裁選で、自らが率いる二階派が真っ先に菅氏支持を表明し、首相誕生の流れを作った。今や首相をもしのぐと言われる最高権力者だ。〉
〈安倍氏は菅氏に恩義を感じているという。「安倍さんが病気で2度目の退陣をした後、コロナや五輪対応のいわば『尻拭い』をしてくれたのが菅さんです。菅さんが政権運営に失敗したら、安倍さん自身の汚点にもなる」〉。
〈一方の二階氏はといえば、3日の記者会見で「続投していただきたいという声のほうが、国民の間にも党内にも強い」と早々と菅氏支持を表明した。「安倍・二階ラインが支える限り、菅政権は盤石なのです〉
〈総裁選は有力候補は出馬せず、事実上の無投票になる可能性が高いのではないでしょうか。〉
〈それはいわゆる永田町の力学だ。前回の総裁選では、菅氏以外に岸田、石破の両氏が出馬したが、菅氏が国会議員票と地方票の合計377票を獲得して圧勝。対する岸田氏は89票、石破氏は68票にとどまった。「岸田さんや石破さんがそれなりに健闘したならば、今度も出るという選択肢はあったかもしれませんが、大敗でした。何度も負けると、『あの人に付いていっても大臣になれない』などと遠心力が働く可能性があります〉
〈大下さんは言う。「俺は安倍・二階を敵に回しても国のために戦うんだという人物が自民党から出てこない。一方の野党も頼りない。そのことが国民にとっては悲劇なのかもしれません〉
菅さんは能力のある政治家とはとても思えません。安倍政権をそのまま踏襲するとは言っていたけれど、影の実力者2人の意のままに動いているのでしょう。
アメリカの大統領のように国民投票だったらまだしも、与党総裁が総理大臣というシステムを変えない限り、国民の望むような総理大臣は出てきそうもない。
菅さんを見ていると、この人に日本人1億3千万人の命と将来を預けるには、余りに心許ないと思うのです。
大下さんの予想が当たらないことを祈りたい気持ちです。
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