2019/12/09
日本は昨年、今年と台風、大雨による大規模な自然災害を受けています。それは地球温暖化によるもの。
しかし温暖化対策に後ろ向きな国として、「化石賞」という不名誉な賞を贈られたそうですよ!
ニューズウィーク日本版に載っています。
https://www.newsweekjapan.jp/kimura/2019/12/post-68_2.php
〈スペイン・マドリードで開かれている気候変動枠組み条約 第25回締約国会議(COP25)で、温暖化対策に後ろ向きな国として日本とブラジル、オーストラリアに世界の環境団体でつくる「気候行動ネットワーク(CAN)」から「化石賞」が贈られた。
COP25開幕を受けて、梶山弘志経済産業相は「国内も含めて石炭火発、化石燃料の発電所は選択肢として残しておきたい」と発言。2011年の福島原発事故で原発依存度を低減している日本は逆に石炭、天然ガス、石油といった化石燃料依存度を増している。〉
日本が、脱原発により石炭に依存するというならまだ話はわかるのですが、そうでもないらしい。
海外の石炭火力発電プロジェクトまで支援しているというのは、どういうことかしら。
日本政府に脱石炭を求める国内外の市民団体連合「No Coal Japan(日本よ、石炭はもう止めて)」は英紙フィナンシャル・タイムズ・アジア版に全面の意見広告を出したということです。
(画像お借りしています)
NEWS WEEK日本版によれば、
〈全面広告はランニングシャツを着た安倍晋三首相が「コール(石炭)メダル」首にかけているイラストを掲載。
「私たちは破滅的な気候変動に対して時間と戦っている」と訴え、安倍首相に石炭火力発電への支援を止めるよう要求している。
しかし温暖化防止に取り組むNPO 気候ネットワークによると、日本は世界で2番目に多い公的資金を石炭火力発電に投じている。石炭火力発電を推進しているのは先進7カ国(G7)では日本だけ。2012年以降、15基の石炭火力発電所が新たに稼働し、さらに15基が建設中という。〉(NEWS WEEK日本版より)
さらにびっくりしたのは、日本のメガバンクが石炭に巨大投資をしているということ。
〈ドイツの環境NGOウルゲワルドなどが発表した石炭産業への投融資に関する調査報告書によると、みずほFG(フィナンシャルグループ)、三菱UFJFG、三井住友FGが石炭火力発電への融資者として融資額ランキングの世界1位から3位までを占めた。
三大メガバンクで2017~19年にかけ393億ドル(約4兆2700億円)もの融資を石炭火力発電に行なっている。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も石炭火力発電への投資家として世界2位にランク入りした。〉
日本はなぜ世界の潮流に逆らって、石炭火力発電を推進しているのか?
単に日本の電力維持のためだけではないのです。アジアの国々に石炭発電所を作ったり、投資しているというのです。
〈ウルゲワルドの責任者ヘファ・シュウキング氏は「日本企業はアジアでの石炭火力発電の拡大に 2つの役割を果たしている。金融機関による投融資と直接投資だ。電力会社だけでなく大手商社もオーストラリアからバングラデシュまで新しい石炭火力発電所を開発しているという〉
私も今まで地球温暖化と聞いても人ごとのように思ってきましたが、今年のひどい台風、大雨、猛暑を考えると、やはり気候がおかしくなっていると感じます。身近な問題なのだと、ここにきてわかってきたわけです。
温暖化のために寒い地方の氷が溶けて水面が上昇。海水温が上がって蒸散する水蒸気量が増え、大雨の元になっているそうです。
そういえば数年来、中国がたくさん石炭を使うので空気が汚れ、日本にPM2.5が流れてくると言われていましたよね。
将来を考えない政府の姿勢が全く理解できません・・・それに日本の大企業が同調するのも残念。
エリートと言われている(エリートそのものとは書きませんが)日本の官僚、大企業のサラリーマンたちの中には「これはなあ・・・」と首をかしげている人はいないのでしょうか?
なんとかしなくてはと思っている人がきっといる、と信じたい。