こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

劣 化 競 争

2015-10-18 08:08:27 | Weblog
日本が新たに抱えるようになったこの現状



政治判断を誤ったその結果

であるに他ならぬ

それ以外の理由など

何一つ見当たらない


バブル経済を破裂させた年を起点とする

劣化の推移は

国会の政策判断の誤りの連鎖

が成り立たせていること


1989年 10月

の閣議で了承された

不動産融資の総量規制

の半年後の実施

がそこで決められた

この段階で資産を処分していれば

後の逆資産効果を回避することが

できていた

基礎的な経済知識があって

分析能力が損なわれていなければ

損失を免れる程度のことは

容易であった


政府内閣が誤った判断を下した時から

半年を経て

国民は

貧困化プロセスから抜け出せなくなったのであり

企業が行ったその後のリストラ名目の雇用の流動化

を経て

安定していた職場を失った多くの国民が

労働環境を劣悪化させる大波に呑み込まれていき

所得水準と労働強化の十字砲火を浴びたことによって

未婚者の多くが結婚を諦め

少子化への道を急ぎはじめた


国が劣化したその原因とは

国会の不明以外に存在しない

過去を総括した経験を

相変わらず何一つ持たない議員の総てが

富の消失と流出とを放置し

資産だったものを負債へと替え

債務の一方的増加

を放置してきた

己の責に帰すべきその咎を

正当化する行為

へと振り替えることにのみ

熱心に取り組んでいる


長期に及ぶデフレ経済

を引き出す条件となった

価値のバブル化

を破裂崩壊させたその事実を悟らずにいた

長きに失する不作為の三年と

それに続く錯誤の永い日々が

失われた十年を倍の二十年へと拡大させ

いまや

それを三十年へと

押し広げようとさえしている


対策として打ち出されたアベノミクスは

所期のインフレ目標を達成しないまま

新たなる三本の矢に

対象を既に切り替えている


国会の成員すべてが

政府内閣が下した勝手な判断を

是としただけでなく

善と信じて

誤った政策を法律で補強し

自らが立法化したその法文を

責任を回避するための正当化

を行うための法的な根拠

へと置き換え

責任の所在それ自体を棚に上げていた


その代表的な実例が

電力消費を止めていると

その時間の分だけ

発電所で排出している二酸化炭素が

何故か減る

ということにした

法律の正当性の欠如にみられる


交流電流を生み出している発電所では

周波数を安定した状態で

四六時中維持していなければならなかったことから

発電機の回転数を

遅くする変更をとることが

不可能となっていた

問題は

事実を秘匿し続けている業界の

姿勢

にあった


このため

本質的に

出力調整をすることが

できない発電所が

節電で二酸化炭素を減らした

とする法律が別途必要となり

止まらない温暖化が

世界中で持続する

という事態となった


電力業界はこの事実について

相変わらず

否定も肯定もしていないことから

国民は節電すると

温暖化が防止できる

と心底信じ込むこととなったのだった

国民の善意に付け込んできた電力業界が

気候の変動を加速させている事実を

国連の環境部会は見逃し続けている

事実を察知したところで

交流送電にとって代わるほどの電源を

文明はまだ手にしていない

ということが

温室効果ガスの濃度上昇

に寄与する結果となっている


自然資源に依る発電量の増加があったとしても

また

国民による自発的な節電努力の積み重ねが行われていても

温室効果ガスはまったく

減ってなどいなかった


交流電流の性質を知識階級が知らなかった

ということが

物理法則に反する法律を日本で制定させたのであり

国連による気候変動枠組み条約の内容を

一層厳しいレベルへと押し上げさせた


国連がどれほど温暖化対策に力を入れたところで

交流電流による

長距離高圧送電が実施されている以上

化石燃料の消費を減らすことがなど

どうやっても

不可能


代替電源をどんなに増やしたところで

既存の交流送電が温存されているのなら

気候の変動は

年と共に

より悪化していく一方

となるばかり


化石燃料の消費量を減らせば

発電機の蒸気タービンを回す圧力は

応分に低下する

この変化は

周波数変動となって顕われる

交流電源が出力変動に対応できないのは

周波数を一定に保っている必要が

欠かせないものであったからなのだ


貯めておくことがそもそもできない電気を

電気製品のスイッチを切ったり

自然資源に切り替えたりすることで

止めておくことができる

とする理解に道理はない

電流を止めない限り

二酸化炭素の大量生産は維持される


電流が流れ続けていればこそ

磁場変化を保つことが可能となり

それによる起電力が働くことで

電気製品が

所期の性能を発揮できるようになっている


止まった電流は磁場変化を一切生まないので

帯電状態へとただ単に遷移するのみ

その後導通機会を得て

放電現象による電撃を感知した人が

静電気だったことをその時サトる


調査能力をもつ国会が犯した不見識

というものが

止まらない温暖化だけでなく

その他多くの不具合を

国民の暮らしに強いている


消費税率の段階的増加と

労働賃金の長期的

かつ

緩やかな低下状態の持続とが

国民個々のもつ可処分所得を圧縮し

暮らしに対する経済的圧迫を募らせて

専業主婦を

時間労働者となるよう仕向けている

この変化が

保育所での待機児童を量産することとなり

それが少子化圧力を一層募らせていったことから

結婚を避ける風潮を

底辺へと拡大させる契機となった


これら一連の粗末な経過は

バブル経済崩壊後の

経済政策を悉く誤り続けてきた

国会の成員すべてがもつようになった

思考力の低下と

それによる認識の誤りの連鎖

の放置へと結びつき

有毒な因子群を増長させながら

自らが下してきた

愚か極まりない誤った判断の数々で

国民生活を圧迫しているそのことにさえ

未だ一向に気づかない

というありさま


これほど愚かな国会が

国と国民とに与えてきた環境変化を

90年代以降

連綿と劣悪化させてきた

その結果が

アベノミクスという鬼子を産む

という現状に繋がる経過を引き出した


ことの成否が

いずれ詳らかとなる時がくる

政治の失敗が

そのとき

隠しきれずに明らかとなる定め


円安効果で

産業界は過分のゆとりを得たのだったが

国民の暮らしは

その所為で逆に悪化してしまった

そこに消費税率の変更が加わり

景気の足を

政策の拙さが引っ張ることとなったのは

認識能力の欠如

以外に考えられないことなのだ


アベノミクスが予言した

経済成長を相変わらず導かないまま

三年目の今年になっても

インフレ目標を遠ざけているのは

皮肉な経過というものだ

その間

マネタリーベースは135兆円から

先月までに330兆円へと

250%近くも膨張する結果となっていた


この市場でダブついている

巨額の資本が

株式市場へと流れ込み

国富を投機勢力へと献上する

という経過を生み出し

株価が乱高下を繰り返すその度ごとに

不労所得の移転が

途切れることなく

みられるようになっている


国民の資産は

こうして海外の資本勢力が

易々と

手に入れられるようなものになっていて

国富だったものを誤った政策で失わせ

景気の低迷を長引かせながら

国民所得を希釈して

貧困生活を底辺で強要するようになり

個人消費を冷え込ませていく

その原動力となっている

これこそが

アベノミクスが犯した

最大の失敗の証拠なのである


輸出産業が得てきた為替差益は

国民の膏血を絞る円安を生み

総需要を抑制する結果となって

インフレ目標を率先して遠ざけている


国会の愚かさが招いたことは

国会の責任で

国民に報いるべきこと

失政を総括したことが一度もない以上

改善を期待するのは

土台無理


税制の一方的な悪化と

それが生む赤字国債の累増は

単年度ごとに可決成立させてきた特措法

を積み重ねることで

対応することが

既に難しいものとなっている


量的緩和の実施では

日銀が赤字国債の政策的購入を担当し

金利収入を国庫に納めるサイクルを

恒常化させる経過を濃密なものにする

国家予算に占める国債費が増加する一方となって

最大の国債保有者となっている

日銀の収入がそれだけ増加することとなり

国の税収が増えることになっても

それが消費税率を引き下げる

ということには

絶対にならない


官僚機構が強欲であり続けている限り

財政収支の改善を

期待してはならない

高度成長期の国家公務員の給与水準は

民間企業より低い位置にあり

いまでいう最低賃金を

かろうじて上回る程度

のものに過ぎなかった


民間企業は不景気の時

給与を機敏に引き下げて対応するのだが

公務員には淘汰圧力がまったく効かなくなっていた

このため所得水準は

デフレ期にあっても

民間と比べて有利な条件

を保ち続けていたのである


公務員が消費行動を牽引するようになり

それが経済成長を促していたにせよ

可処分所得を減らす円安の負の効果を

それによって不労所得を積み上げている

輸出産業に

過大な利益を独り占めにすることを

許し続けてきた

ということが

アベノミクスの成功を阻む

最大の壁となっている


その事実が確定する状況

が与えられるようになったとき

政治の失敗が否定できないもの

となって国民は初めて真相を知らされる


経過の観察を続けていれば

予兆の段階で

結果を相当程度予知できる

その能力すら失っている国会であったからこそ

国民を苦しませているその事実に

すべての代議員が

関心を持とうとしてこなかった


国の現状はその結果

教育の劣化が思考力を削ぎ

認識能力を奪って

判断を誤らせてきた

手を付けるべきは

教育制度のの在り方を

見直すこと

このたった一つの変化が

健全な状況をここへ連れてくる

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