昨日のブログでワイズニュース9月号の制作のことについて書きました。そしてメイン記事は「歌川広重・江戸名所百景」についてとも紹介致しました。今日はこれについて触れたいと思います。皆さんは歌川広重をご存知ですか?そうです・・・・江戸時代の浮世絵師で風景を描いた木版画は、ゴッホやモネなど西洋の画家にも大きな影響を与えた人物として有名で、あの「東海道五十三次」の作者でもあります。そして、もうひとつ有名な作品に安政3年から5年に掛けて制作した「江戸名所百景」があります。広重が死の直前まで制作した(未完で二代目広重が刊行)と言われる江戸時代の風景ですが、作品を見ていると往時の江戸を想像する事ができます。そこで思ったのは当時描かれた風景が今どうなっているかと言う事です。いろいろ調べて「令和」となった現代の東京の地図の何所で描かれたかをマーキングしてみました。先ずは「江戸名所百景」(実際は百十七景)の浮世絵(資料)を用意し、これが現在の東京の何所で描かれたいたかを調べると、台東区・二十一景、中央区・十九景、港区・十三景、千代田区・十景、江東区・十景、墨田区・九景、北区・六景、新宿区・五景、大田区・四景、目黒区・四景、品川区・三景、江戸川区・三景、文京区・三景、市川市・三景、荒川、川口等・四景であることが解りました。これらを該当エリア地図に浮世絵サムネイルと共に記載し、地図の何所で撮影されたかを調べ該当地区にマーキングすると一番上の写真の様な資料が出来上がります(台東区版)。この様な作業を全てのエリアで作業したものが2枚目写真になります。この作業の結果、百十五作品(二つ不明)が現代の東京の何所で描かれたか概ね判明しました。因み3枚目の写真は浮世絵「上野山内月のまつ」ですが、4〜5枚目の写真の様に現在の上野・清水観音堂で描かれたことが分かります。ワイズではこれらの現代の東京(江戸)名所百景を訪ねる撮影会や各種イベントを積極的に計画したいと考えています。江戸時代の景色へ思いを馳せてカメラを向け・・・・シャッターを切る・・・・。そこには今までの写真撮影と違うイメージが生まれる事を確信しています。ご期待下さいね。