2023年06月18日(日)
『山野歩』
<妙見山>
<初谷渓谷~日蓮宗霊場~上杉尾根>
[コースタイム]
◆[妙見口駅] 8:42 → (初谷渓谷) → 9:44 [タマゴ&キバ] 10:10 → (初谷渓谷) → 12:03 [分岐(車道に合流)] → (暫くで、左へと山道に入る) → [妙見大菩薩・鳥居] → 12:34 [妙見山・霊場裏口) → 12:44 [妙見山・三角点(660.1m)] → [妙見山・山上駐車場] 13:32 → (稜線展望コース・上杉尾根) → 15:27 [妙見口駅]
◆所要時間:6時間45分
<目的は唯一つ“シロミノヤブムラサキ”の白花>
初谷渓谷が終わろうとするところのことであった。上部より、蝶採集用の如き大きな網を持った、僕と同じ年代だろうと思われる男性が下りて来られた。
僕が「蝶採集ですか?」と尋ねると、「否違う、ゾウムシです!」とおっしゃって、「キツリフネは見ましたか?」とおっしゃるので、
「いいえ見ませんでした」と答え、「今日ではありませんが、この初谷渓谷で、クマガイソウやヤマシャクヤク、そしてジャケツイバラなどを見ました」と続けると、
彼は「私も、クマガイソウやヤマシャクヤクは見ました」「ジャケツイバラは、何処でも見られますよ」とおっしゃるので、
「僕がジャケツイバラを目の当たりにしたのは1度だけで、もう何年も前に、比良山系を歩くときでした」と答え、
「ゾウムシとキツリフネとは何か関係があるのですか?」と訊ねると、「ゾウムシは、キツリフネの傍で成長するのです」などと説明してくださった。
次に、上杉尾根を歩くとき、1㍍四方くらいの四角い大きな布のようなものを広げた物を手に下げておられる中年男性が、1本の樹木の下に立ち尽くして頭上を懸命に見上げておられる。
邪魔をしたらあかんという雰囲気ではあったが思い切って、「何をしておられるんですか?」と訊ねると、
「昆虫を採集しています」「木をゆすると落ちてくるので、落ちてくるのをこれで受けるのです」と応えられた。
この男性との語りはそれだけであったのだが、初谷渓谷で出会った男性といい、この男性といい、
世の中には、仕事なのかも知れないのだが、様々な趣味を持つ人がいるものだと思った次第であった。
6月は、4~5月と違って咲く花が極めて少なく、少々物足らない山歩きになったが、
目的は唯一つで、吉川自治会の掲示板にある“シロミノヤブムラサキ”の白花であった。
その掲示板には次の如く書かれている。「シロミノヤブムラサキとは、白花・白実のヤブムラサキである。花は6月頃咲き、11月頃白い実をつける。
ヤブムラサキの白花・白実は珍しく、世界で唯一確認されているという兵庫県洲本市では天然記念物に指定され保護されている。
2011年6月、川西市在住の菅氏によって確認されたこの豊能町吉川の個体は世界で2例目となる大変貴重な発見である。その個体より、品種同定観察のため…」などと。
そしてだ、期待通り今日は白花が咲いて、僕がやって来るのを待っていてくれた。
帰宅して植物図鑑を紐解くと、“ヤブムラサキ”の淡紫色の小さな花と、球形の紫色の果実の写真は載っていて、
何れも僕は見たことがない植物であったが、白花と白実については全く触れられていなかった。
星嶺近くの木陰になっているちょっとした、いつもの広場のベンチに腰掛けお昼にする。
今日この場所は、満員御礼と状態で、辛うじて坐る場所を見付けて休むことが出来た。
妙見山は、車やケーブル等と利用して上って来られるので、小さな子供さんも数多見掛ける。
坐っていると腰に疲労を感じ始める。そしてだ、上杉尾根を下るとき、右脚が攣り気味になり、
腰痛と脚のこむら返りには関係があるのだろうかと考えるが、分かる筈もない。歩くのが速過ぎると思ったらペースを落とし歩き続ける。
そんな中、上杉尾根を下り始めてから30分くらい経った頃より暫くの間、先月の28日にやって来た折に、
オオタキさんという女性に教えてもらい、初めて眼にした“ヒトツボクロ”を探しながら歩いた。しかし残念ながら見つからなかった。
初谷渓谷も上杉尾根も、いずれも樹木に包まれ陽射しが足下まで届かないゆえ、あまり暑さを感じることがなかったからだろうか、
ポカリスエット500ml容器を3本用意していたが、飲んだのは1本半であった。
また、我が家を出る時から速乾性のTシャツ1枚で終始行動し、ザック中には、長袖上着を1枚とカッパを忍ばせていたが不要であった。
森中は、新緑というか夏も闌けた感じがする麗しい青葉に我が眼は捉われ、初谷渓谷ではトチノキと思われる樹木や、ミツマタ、マツカゼソウの葉っぱを、
そしてミズキの樹木を、また上杉尾根では、夏木立が続く景観をカメラに収める。
そしてだ、初谷渓谷の終盤にかかった時のことであった。樹木の根元付近に小さな白い泡のようなものがあるのに気付きカメラに収める。
帰宅してスマホのアプリで検索すると、“マダラアワフキ”との回答があり、成虫の姿が載っていた。
この白い泡中で幼虫が成長するようなのだが、それは不思議な世界であった。
『山野歩』
<妙見山>
<初谷渓谷~日蓮宗霊場~上杉尾根>
[コースタイム]
◆[妙見口駅] 8:42 → (初谷渓谷) → 9:44 [タマゴ&キバ] 10:10 → (初谷渓谷) → 12:03 [分岐(車道に合流)] → (暫くで、左へと山道に入る) → [妙見大菩薩・鳥居] → 12:34 [妙見山・霊場裏口) → 12:44 [妙見山・三角点(660.1m)] → [妙見山・山上駐車場] 13:32 → (稜線展望コース・上杉尾根) → 15:27 [妙見口駅]
◆所要時間:6時間45分
<目的は唯一つ“シロミノヤブムラサキ”の白花>
初谷渓谷が終わろうとするところのことであった。上部より、蝶採集用の如き大きな網を持った、僕と同じ年代だろうと思われる男性が下りて来られた。
僕が「蝶採集ですか?」と尋ねると、「否違う、ゾウムシです!」とおっしゃって、「キツリフネは見ましたか?」とおっしゃるので、
「いいえ見ませんでした」と答え、「今日ではありませんが、この初谷渓谷で、クマガイソウやヤマシャクヤク、そしてジャケツイバラなどを見ました」と続けると、
彼は「私も、クマガイソウやヤマシャクヤクは見ました」「ジャケツイバラは、何処でも見られますよ」とおっしゃるので、
「僕がジャケツイバラを目の当たりにしたのは1度だけで、もう何年も前に、比良山系を歩くときでした」と答え、
「ゾウムシとキツリフネとは何か関係があるのですか?」と訊ねると、「ゾウムシは、キツリフネの傍で成長するのです」などと説明してくださった。
次に、上杉尾根を歩くとき、1㍍四方くらいの四角い大きな布のようなものを広げた物を手に下げておられる中年男性が、1本の樹木の下に立ち尽くして頭上を懸命に見上げておられる。
邪魔をしたらあかんという雰囲気ではあったが思い切って、「何をしておられるんですか?」と訊ねると、
「昆虫を採集しています」「木をゆすると落ちてくるので、落ちてくるのをこれで受けるのです」と応えられた。
この男性との語りはそれだけであったのだが、初谷渓谷で出会った男性といい、この男性といい、
世の中には、仕事なのかも知れないのだが、様々な趣味を持つ人がいるものだと思った次第であった。
6月は、4~5月と違って咲く花が極めて少なく、少々物足らない山歩きになったが、
目的は唯一つで、吉川自治会の掲示板にある“シロミノヤブムラサキ”の白花であった。
その掲示板には次の如く書かれている。「シロミノヤブムラサキとは、白花・白実のヤブムラサキである。花は6月頃咲き、11月頃白い実をつける。
ヤブムラサキの白花・白実は珍しく、世界で唯一確認されているという兵庫県洲本市では天然記念物に指定され保護されている。
2011年6月、川西市在住の菅氏によって確認されたこの豊能町吉川の個体は世界で2例目となる大変貴重な発見である。その個体より、品種同定観察のため…」などと。
そしてだ、期待通り今日は白花が咲いて、僕がやって来るのを待っていてくれた。
帰宅して植物図鑑を紐解くと、“ヤブムラサキ”の淡紫色の小さな花と、球形の紫色の果実の写真は載っていて、
何れも僕は見たことがない植物であったが、白花と白実については全く触れられていなかった。
星嶺近くの木陰になっているちょっとした、いつもの広場のベンチに腰掛けお昼にする。
今日この場所は、満員御礼と状態で、辛うじて坐る場所を見付けて休むことが出来た。
妙見山は、車やケーブル等と利用して上って来られるので、小さな子供さんも数多見掛ける。
坐っていると腰に疲労を感じ始める。そしてだ、上杉尾根を下るとき、右脚が攣り気味になり、
腰痛と脚のこむら返りには関係があるのだろうかと考えるが、分かる筈もない。歩くのが速過ぎると思ったらペースを落とし歩き続ける。
そんな中、上杉尾根を下り始めてから30分くらい経った頃より暫くの間、先月の28日にやって来た折に、
オオタキさんという女性に教えてもらい、初めて眼にした“ヒトツボクロ”を探しながら歩いた。しかし残念ながら見つからなかった。
初谷渓谷も上杉尾根も、いずれも樹木に包まれ陽射しが足下まで届かないゆえ、あまり暑さを感じることがなかったからだろうか、
ポカリスエット500ml容器を3本用意していたが、飲んだのは1本半であった。
また、我が家を出る時から速乾性のTシャツ1枚で終始行動し、ザック中には、長袖上着を1枚とカッパを忍ばせていたが不要であった。
森中は、新緑というか夏も闌けた感じがする麗しい青葉に我が眼は捉われ、初谷渓谷ではトチノキと思われる樹木や、ミツマタ、マツカゼソウの葉っぱを、
そしてミズキの樹木を、また上杉尾根では、夏木立が続く景観をカメラに収める。
そしてだ、初谷渓谷の終盤にかかった時のことであった。樹木の根元付近に小さな白い泡のようなものがあるのに気付きカメラに収める。
帰宅してスマホのアプリで検索すると、“マダラアワフキ”との回答があり、成虫の姿が載っていた。
この白い泡中で幼虫が成長するようなのだが、それは不思議な世界であった。