ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

SSビジネス、業界の本音と課題。

2017年03月08日 10時50分03秒 | Weblog

時代に求められるビジネスモデルとは
売る側だけの都合や既成概念で継続されているモノではないはずです。

SS業界はいま大きな過渡期を迎えています。
これからは、ガソリンを使用しない自動車が急速に普及してきます。
店頭に安い価格を提示し集客した来店したお客様に
「油外商品」を売って経営を成立させようなどという考え方だけではビジネスとして成立しなくなります。

ガソリンを入れなくても(たまに給油するだけで)自動車が動く時代ですから
来店客に対するアプローを中心に販売実績をあげようということ自体に無理があると早く気づくべきなのです。
さりとて、現在ではガソリンを入れなくてはなりませんから、来店の機会は減少してもSSの存在意義はあります。
だから、SS業界は「斜陽産業」とみられてしまう。残念なことです。
そこで、一般業者は利幅の少ない、ガソリンの安値供給はメーカー直売の販社に任せて、
新たな業態を確立する必要があるわけです。

「ガソリンも売っててますよ。」というくらいの心意気が欲しいところです。
リテール部門でなくてはできないビジネスモデルを考えことがポイントです。
元売りや大手商社や大手流通企業などではできないビジネスモデルの創出がポイント。

店頭に限られた燃料油販売数量で、
安値の「仕切り調達」に努力を重ねているだけでもダメですね。
昔は「利はもとにあり」で商売ができましたが、
現代ではネット上に業転価格や市況が出ているわけですから、
よく考えれば、消費者マーケットに「頭隠して、尻隠さず」といった状況なのです。

先日、
ある大手石油販売企業の経営者の方と話した内容ですが、
ある意味、「本音」だと思います。
「売り方(業態)」を変える。
SSビジネスモデルの全面的な意識改革が求められています。

私も全く同感ですが、彼は私の書いた原稿を読んで考えたというわけです。
みんな、考えていることは一緒のようですね。(笑


石油配送センター設置で進む、SS業態改革

2017年03月08日 10時08分26秒 | Weblog

ある程度の経営規模とマーケットがあればという前提ですが、
現在進行している石油ビジネスにおける「配送センター」の設置が、
SSビジネスに新たな業態改革を起こすことになりそうです。

特に地域JA系企業による配送供給体制の強化は、
今後の石油リテールビジネスに大きな効果を発生させるはずです。
これまでの、全農などによる画一手的な手法ではなく、
地域特性を考慮し独立した外販部門による展開が中心となるはずですから注目されます。

エネクス系の「絆ネットワーク」による配送センター設置
「街にひとつ、欲しい安心。」というテーマも今後の石油ビジネスのあるべき姿と方向性を示しています。
https://www.itcenex.com/csr/report/2013/csr_2013_12.pdf#search=%27%E7%B5%86%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF+%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%B9%27


大災害発生時のBCP対策も視野に入れた「配送センター」の設置による
地域への安定供給体制の確立は消費者ニーズの先取りであり、
今シーズンも多くの実績を上げています。

既に、SS店頭におけるガソリンを中心とする燃料油販売だけの時代は終焉しており
石油ビジネスは「次の時代」に向けた動きが顕著となっています。

課題は、単なるシステムの機能だけでなく実務に即した運用などがポイントです。
この部分では単なる「システム屋」の技術だけでなく、
我々にも、これまでの実績とキャリアが求められており
初期導入から将来の拡張性を視野に入れた構築がポイントとなっています。

いよいよ、SS業界にも本格的な業態改革の時代が到来していると実感しています。