ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

SS業界、来季に向けての経営課題。

2012年12月28日 09時32分19秒 | Weblog

2012年、最後の「ゆきんこブログ」です。
来年に向けての経営課題を書いておきます。

年末の総選挙で自民党政権が復活。
安倍政権による日本経済に対するテコ入れが進みそうで、株高、円安傾向で年越しとなりそうです。

さらに、年明けからの動向が気になるところですが、すでに長期国債の金利も上昇する傾向がみえています。
いよいよ、経済はインフレにむけて動き出しています。
経済は生き物ですから、来年は安倍政権による「インフレターゲット」が目標通りにコントロールできるのかが問題となりそうです。

はたして、巷間懸念されている『ハイパーインフレ』が到来するのか、
それともコントロールされた調整インフレといった形で、
健全な物価上昇と企業業績の回復が見込めるのか、来年は経済の年になりそうです。

石油業界は、円高と原油動向による影響を受けることになりますが、
原則、円高と原油高はさらに継続すると想定しておく必要があります。
リテール業者としての課題は、市場原則である販売競争と適正マージン確保の価格設定の睨み合いとなるはずです。
これからはエコカーの普及や小型車の急速な普及により燃料油の減販は石油業界の予測を上回る速度で進みます。
来年こそは激動の経済動向に準じて、SS店頭ビジネスも適正な販売価格による収益安定化が望まれるところですが、
都市部や一部地域では量販型安売り企業の出店などで価格競争はさらに激化するとの味方もあります。

このような時代では、今迄のデフレ下のような低価格戦略による拡販戦略よりも適正な「値取り」のタイミングがポイントとなるはずです。
石油業界内の一部メディアやネット情報で全国ベースの低価格情報などを流していますが、
安易な情報に乗せられることなくそれぞれの企業が確固とした企業コンセプトと自信を持って臨む必要があると思います。

これからの石油ビジネスマーケットはこれまでのデフレ下のように安売りによる拡販や企業成は望めない時代に入ります。
もちろん、「利は元にあり」の原則通り、仕入れ情報の把握は重要なのですが、
来年は、高騰する仕入れに対応できるみずからの価格転嫁の勇気と決断力を求められるはずです。
すでに最激戦地の首都圏や北関東エリアの元売り販社系企業などはこれまでとは異なる価格設定戦略に入っているようです。
以上のような状況から、SS業界では新たな業態変更を求められることになるはずです。

SSビジネスの新たな切り口としては、今迄の「車」を切り口とする『カーライフビジネス』については、
昨今、自動車ディラー、さらにカー用品業者などによる反転攻勢なども予想されており難しい局面を迎えることが予想されていますから、
SSにける車検ビジネスなどの動向推移についても慎重に見守る必要があります。

先日、自動車ディーラーの方と話しましたが、新車購入顧客に対するディラーによるアフターケアのカーライフビジネスは一層強化されるようです。
新車購入と中古車購入客との細分化が進みそうですから、「車検」などはSS業界がターゲットとする見込み客も細分化する傾向にあります。

さらに、来年は地下タンク老朽化によるSS数の激減が予想されています。
特に地方におけるSS過疎地帯の多発が懸念されており、
今迄とは異なった視点でSSの存在意義が問われることになるはずです。

今年は年末にきて「灯油ビジネス」が盛り上がっています。
これは、本来SS業界の基本となるホームエネルギー部門が見直される大きな起点ともなっており、
特に「配送灯油」については、灯油復権の動きが顕著であり異業種による積極参入の動きも見えています。

これまで、灯油の配送販売に積極的に取り組んできた企業にとっては、
灯油を起点とする「宅配ビジネス」の強みと可能性を強く感じていることと思います。
来年からは、さらに季節感を超えた新たな「宅配ビジネスモデル」展開の可能性が見えています。

それは、SS業界における「開宅ビジネス」ともいえる、お客様とのドアツードアのビジネス展開となります。
すでに、YAHOOとローソンをはじめとするコンビニ各社がスタートさせている
WEB受注からの「開宅ビジネス」などを地域に根ざしたSS企業がどのように進めていくのか・

来年からは、SS店頭販売オペレーションが「待ちのビジネス」から大きく変化します。
それらの変化を先取りできる企業が勝ち組として「残存者収益」を享受できるスタートの年になるはずです。

SS店頭で「座して死を待つ。」ことなく、
コンビニ業界のように、宅配を中心とした「開宅」による外販部門の強化を図るためSS店頭を飛び出しての新たな販売戦略が求められています。
既存SS運営企業にとっては、今後の経営について速やかな意思決定を求められることになるはずです。

本年のご購読ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
よいお年をお迎えください。


『海賊と呼ばれた男』、お正月の課題図書です。

2012年12月28日 08時33分09秒 | Weblog

お正月はゆっくりと読書でもしましょうか・、というわけで、
現在読んでいる司馬遷の「史記」を読破すること。

そして、最近頂いた「海賊と呼ばれた男」。
これは、出光興産の創業者、出光佐三氏をテーマにした話題の石油業界必読の小説です。
敗戦から今日に至る出光興産の物語。
石油ビジネスに関わる者としては、是非読んでおきたい一冊です。

買いに行こうと思っていたところ、一昨日いただきました。
「わが社には、何よりも素晴らしい財産が残っている。一千名にものぼる店員たちだ。彼らは国岡商店の最高の資材であり財産である。」

ブログを書いていたら、
「おはようございます。灯油の配達にまいりました。」
出光のユニフォームを着た近くの宇佐美灯油センターの方が灯油の配達にきました。
いつも、「雪ん子」をご活用いただきまして、ありがとうございます。
機能に関するアイデアやアドバイスをいただきながら勉強している顔馴染みのスタッフでした。

当社も「雪ん子」で配達をしていただく消費者なのです。


今後本格化する。大手広域ディーラーによる灯油配送ビジネス。

2012年12月27日 10時02分56秒 | Weblog

猛吹雪の豪雪地帯である上信越国境の中郷を超えて北陸まで行ってきました。
大手商社系企業での灯油配送システム「雪ん子」の増設とバージョンアップ作業です。

ハンディPOSを増設したり、受注体制を整備したり、
最近は大手企業が灯油配送ビジネスに本腰を入れて取り組んでいます。

天気予報で、豪雪は予期していましたがまさに信越国境は雪中行軍といった感じでした。
それでも、富山、金沢周辺は思ったよりも雪が少なくて助かりました。

北陸の灯油ビジネスは海が荒れると入荷にも影響するようで大変です。

今年の灯油ビジネスは、価格が安定しているようですしリテール部門の販売量も順調なようで、
燃料油収益の主軸商品として「灯油」に関する認識が高まっています。

これだけ雪が降ったり、冷え込みますと、やはり「配達灯油」は圧倒的に優位なようで、
一部の店頭販売業者の安値提示などはあまり気にならないといった感じです。
売り負けている業者だけが一部の安売り価格を理由にしているようで、
最近の勝ち組企業は、定期配送などによる囲い込みで価格インセンティブも自在ですから「あとだしジャンケン」で価格対応しています。
あとは、配送サービスの充実で十分対応できるという自信を持っているようです。

ポリ缶をもってホームセンターへ出向く価格志向の小口客層と、定期配送顧客とのすみわけも明確化しています。

元売などの全体的な出荷量も伸びているわけですが、
それでも一番問題となるのは、個々の販売企業の販売数量という事です。
地域によっては、配達需要に追い付けないといった現象もあるようですね。
130%程度の増販では物足りないといった声さえも聞こえてきます。

「灯油ビジネスで決算が決まる。」という企業が増えています。
今後予想される傾向としては、大手広域ディーラー企業による積極展開が急増する気配です。

大手は、クラウドやネットを活用する広域展開が中心となるようです。
すでに数社からお問い合わせをいただいており、今後に向けての展開に注目です。

地域企業による取り組みも周辺SSの閉鎖などにより本格化の様相を呈しています。
「配送」をキーとする灯油ビジネス展開は、来季あたりから確実に本格化する気配ですが、
石油業界の課題としては、価格競争に走らず、受注から配送体制のサービスの「質」で他社と格差をつけることだと思います。

あとは、消費者に対する「告知」と宣伝手法ですが、
やはり、一番のポイントはWEB環境を活用した受注体制の整備や配送作業の効率化といったところです。


年の瀬ですが、

2012年12月25日 11時35分44秒 | Weblog

もういくつ寝るとお正月。
いよいよ年末ですが、昔と違って年の瀬の雰囲気が薄くなった感じです。
自宅で臼と杵を出してお餅つきをしていた頃が懐かしいこの頃です。

「正月や冥途の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」
 一休さんは面白い句を詠んでいます。

確かに歳を重ねるとこんな感じですね。

今の子供は、駒ではなくて、ベイブレードとかいう駒のようなもので一年中遊んでいるようです。

年の瀬になると坊さんがあちこちの檀家を忙しく走り回るので「師走」というようですが、
諸説あるようで、最近の若いお坊さんは税制面で優遇されているせいなのかお金持ちで優雅な年の瀬のようです。

私が仕事柄気になるのは、灯油のローリーなのですがお正月を控えて忙しく走り回っています。
今年は、まさに灯油復権で市況もまあまあですから頑張ってください。
玉はタイトですが、安定供給でよろしくお願いいたします。


季節の際物(キワモノ)商売もいろいろありますね、
造園業の車などが角松を積んでいるのもボチボチ目にします。
お正月の縁起物などを作る人たちも忙しそうです。

最近は季節感が薄らいで四季の風情もなくなりました。
スーパーなどでは行けば冬でもスイカを売っています。
あんなに高いものをいったい誰が食べるのだろうなんて気になりますが、お金を出せば季節も買える時代です。

TPPで関税がなくなれば、真冬でも夏の南半球からいろいろなものが輸入されてさらにグローバルな時代になるのか・
なんて、考えています。

時代は、変わりますね。

ゆきんこサポートセンターは、まだまだ仕事が忙しくて大変です。
ありがたいことです。


悠々リゾートライフ、あたらしい仲間のつくり方

2012年12月24日 04時48分42秒 | Weblog

団塊の世代が退職して都内などからリゾート暮らしをする人が増えています。

昨日も同世代の人たちが近くの喫茶店に集まっては「越冬生活」のための情報交換会のような感じです。
私は昔から一人で越冬生活をした経験があるのでよく質問されますが、
都会からの移住者にとっては憧れのリゾートライフも結構勇気がいる大変な体験のようです。

そんなわけで、名前も知らない初対面の人達でも、仲間意識が生まれてきて親しく話をしています。
テレビなどの「悠々リゾートライフ」にあこがれて都内のマンション暮らしから移住する人も多いわけですが、
趣味や目的がない人にとっては、時間の使い方が問題のようですね。
夫婦二人だけで、やることが無くてただ山の中に暮らしていると退屈ですぐにぼけてしまう野だそうです。
ですから、新しい友人や仲間をつくることも大切なことだと思います。

ご夫婦でいらっしゃる方が多いようですが、最初は女性のほうが社交的な方が多いようで友達もできやすいようです。
男性は、昔の仕事や立場も多様ですから、なかなか付き合いも慎重でなじむのに時間が掛るようですね。
なにか、共通の趣味や話題を見つけたい。そんなわけで、皆さんいろいろと工夫していらっしゃいますが、
やはり軽井沢での新しい仲間づくりにはゴルフなどが必須科目のようです。

サラリーマンだった頃にも仕事で付き合う初対面の人とは、当たり障りのないゴルフの話題からという方も多かったようで、
お友達のつくり方の「入門編」といったところのようです。

中高年齢層では、スキーは怪我の危険がありますね。

近くには、大規模な老人ホームも建設中です。

昨日は来春まで店終いするのでマスターとお別れ会。
マスターは某大手企業の退職者で画家なのですが、来年の春まで創作活動に励むと張り切っています。
身の周りに、アクティブシニアが多いので色々と啓蒙されて勉強になります。


厳寒の軽井沢、越冬隊

2012年12月20日 16時12分41秒 | Weblog

軽井沢は氷点下も二桁の寒さです。昨日はマイナス12度でしたが、今朝も冷え込んでいます。
寝巻の上にユニクロのフリースを着込んで寝ています。
明け方トイレに起きたらストーブをつける。朝風呂に入って体を温めるなどで防寒対策に努めています。

そんなわけで、我が家の灯油の消費量も大幅に増えています。
近くの方に聞いてみると、やはり電力不安もありますが、電気よりもすぐに温まる灯油ストーブがの使用が増えているようです。
私も、最近バーナー式の灯油ストーブを購入して使用中ですが、寒い朝でもすぐに部屋が温まるので快適です。

電気の床暖房なども装備していますが、暖まるのに時間がかかりますし予想以上に電力料金がかさみますね。
別荘地ですから、災害発生時の避難などを想定して電力に依存しない対策なども考慮しなくてはと思います。
昔は、オシャレな薪ストーブなどを使用していましたが、着火が一仕事ですし燃料となる薪の準備も大変です。
別荘には薪ストーブを装備しているお宅も多いのですが、たまに別荘にきて雰囲気を楽しむのには最適なのですが、
私などはどうも種火を残したまま家を空けるのは心配ですから、日常使用するには大変です。

我が家の秋田犬の「雪丸君」は、生後九か月になりましたが冬になっても元気です。
どうも本人(犬)は自分は犬なのだという認識がないようで困ったものです。
鏡で自分の姿をみては唸っています。私と一緒にコタツに座ってテレビを見たりしています。
昨日などは、少し目を離した隙に、家を飛び出して独りでお散歩に出かけてしまい家内と大騒ぎでした。

すでにクローズしている、近くの軽井沢72ゴルフにでも散歩に入ってしまったら、
捕まえるのにも一苦労ですから庭から出ないようにしっかり管理しないと大変です。

私と家内と犬と猫の共同の越冬生活ですが、動物が一緒だと癒されますね。
先住者の猫のペペのほうが、体は小さいのですが「雪丸」よりも威張っているようで、追いかけられると猫パンチで頑張っています。

「雪丸」は、夜になると私の布団の足元を自分の寝床と決めたようで、堂々といびきをかいて寝ています。


システムの「ブラックボックス化」対策

2012年12月20日 10時54分14秒 | Weblog

多くの特約店企業において、システムの「ブラックボックス化」が大きな問題となっています。
『ブラックボックス化』とは、特定のシステム担当者やスタッフなどによる業務領域の囲い込みによる弊害が発生しやすいという事。

特定の人間しか解らないようなシステムや業務の仕組みを企業にとっての「ブラックボックス」といいますが、企業にとっては非常に危険なことです。
場合によっては、担当者の退職や思わぬアクシデントで企業の主要な機能がストップしてしまうというような深刻な事態も発生します。
経営者にとってのリスク管理は、「ブラックボックス化」による「企業ハイジャック」をどのように防御するかという事にも通じます。

最近では、
古いオフコン系システムなどを稼働させていると、システムのオープン化などを推進しようとしても思うように移行できないといった現象が発生するケースが増えています。
こんな時代ですから、自分の業務領域を確保したいというリストラ対策のような抵抗勢力スタッフを抱え込んでいる特約店企業の経営者は頭を抱えています。
ですから、これも、一つの「経営リスク」といえます。

そんなわけで、「社内の事業仕訳」を行う企業が増えています。
この仕事は本当に必要なのか、重複している無駄な作業はないか、不要な帳票作成に時間をかけていないか、
個人に依存しすぎると経営リスクが拡大しますから、システムを駆使して誰でもできる『業務標準化』が必要です。
逆に、新たに必要な管理帳票や業務をチェックして、リアルタイムな情報の共有化を実現したい。などなど・・

特に、最近では会計システムと「ペトロマスター」などとのリアルタイムなデータ連動により日次決算まで行う企業も増えてきました。
ERPソリューションの導入により、本社管理機能などを大幅に削減しSS運営の管理コストを下げることができますから、
SS数が増えても、全社的な経営管理コストを常に一定に保つことができます。

こんな時代にSS数を増やしている勝ち組企業の経営手法は、ERPシステムの構築からスタートしています。
三ちゃんSSと比較しても、1SS単位の運営コストは低いわけですから、スケールメリットも生かせますし価格競争力も強化されます。
まさに、二極分化のSS業界です。

「元売り販社」は仕入れが安いから競争力があると勘違いしている経営者の方が多いようですが、
実は、管理オペレーションを徹底的にシステム化して極端な低コスト経営が可能な時代なのです。


インフレターゲット・・?

2012年12月20日 05時39分16秒 | Weblog

今朝は冷え込んで寒い朝です。
トイレに起きて、ストーブに火をいれました。

最近、色々な業種の友人から忘年会のお誘いなどもありますが、
モノが売れない。仕事が減った。などという不景気な話題ばかりです。

バブル期にはとんでもない価格であった一等地の不動産が、いつの間にやら十分の一になったなんて話題ばかりですね。

自民党の安倍さんは、これから「インフレターゲット」を設定して、デフレから脱却するということですが、
どんなことになるのやら、それでもお金がジャブジャブであったバブルのころが懐かしいという方も多いわけで、
ハイパーインフレ待望論なんて言葉もチラホラ聞こえてきます。今となっては、バブルの頃が懐かしいという方も多いようです。

やはり、デフレで不景気というよりは、好景気のインフレのほうが良かったという意見もあります。
モノが売れて、仕事があって、企業が儲かって、給料が上がって、消費者が物をたくさん購入したり、消費することで景気がよくなる。
解ってはいても、将来不安があると財布の紐も締まります。

他人は消費してお金をたくさん使っても、自分だけは将来不安から節約して貯蓄しておこうという節約型の人間が増えているようです。
特に、時代が変わってバブルを知らない若い人たちは節約志向が強いということのようです。

さりとて、「みんなでお金を使おうよ!」というほど自分も余裕がないわけで、
やっぱり不景気なんだと痛感する昨今です。

来年からの自民党政権の景気対策に期待しましょう。


石油ビジネスと市況対応

2012年12月19日 09時59分32秒 | Weblog

総選挙が終わり、株価は上昇。為替は円安に振れて石油製品市況も気になるところですが、
石油製品の相場というものは、元売や流通業者の段階では直接的に収益に影響してきますが、
リテール部門では多くの場合、周辺市況との関連や条件などもありますから、個々の企業における価格転嫁の意思決定が原則です。

株価などの相場とは異なり、石油ビジネスのリテール部門の「売り」に関しては多くの場合自分の意志で販売価格を決定するものですから当然です。
仕入相場の動向を読み切ったとしても、結局は採算性を加味しながら「自分のSSではいくらで売るか・」という事になるわけです。

現実のところ、他店よりも安い価格で仕入れて、高く売れれば競合店よりも利益が出るという事にもなるわけですが、
安売りをして、少しばかり販売量を伸ばしたとしても、それでも採算には乗らないといった声も聞こえてきます。

特に情報量の少ないPB系などでは仕入れ価格情報の取得に余計な時間やコストをかけているケースも多いわけですが、
それでは、どこまで行っても堂々巡りでビジネスとしての伸びや可能性が見いだせないと不毛のビジネスを嘆く経営者が増えています。

来店客に対しての「油外収益」に賭けるという、従来のSSビジネス手法では抜本的な収益改善は不可能だとわかってはいても、
その手法でしか拡販の手段を持たない企業であるとしたら、すでに『負け組』なのだと思います。

相変わらず、「まずは、来店ありき」からスタートする発想では、結局、安値販売価格に依存するしか方法はありませんね。
昔は、「看板」を上げると、石油組合の支部の幹部がきて販売業者に圧力をかけたりしていたものですが、
現在では、多くのSSが販売価格を店頭提示している時代です。SSのビジネス環境は時代とともに確実に変化しています。

最近、私も消費者の立場になって気づいたことなのですが、
消費者がSSを選択する条件とはいったい、どんな条件なのだろうと考えてみますと、

たとえば、当社ではこれまで自動車用燃料と灯油は別の企業から購入していたのですが、
灯油配送に来たスタッフが「車が汚れていますね、洗車しておきましょう。」と声をかけていただいて依頼しました。
時節柄、足元にはカラマツの葉なども散らかっており気になっていたわけですが、丁寧に車内清掃までしていただいて非常に助かりました。

聞いてみると、その企業では灯油スタッフは配送先で汚れた車を見ると必ず洗車勧誘をしているのだそうです。
別のスタッフが車をすぐに持ちに来て、『お預かり洗車』を推進中とのこと。
もちろん、有料洗車ですが、忙しい我々にとっては大変ありがたいサービスだと感謝しました。

SS店頭で洗車に要する待ち時間を節約できますから、洗車料金なんて安いもので全く気になりません。
「ついでに、ガソリンも入れておきました。」というわけで、これからも、よろしくという事になるわけです。
SS店頭の「待ちのビジネス」とは異なる視点での消費者ニーズの掘り起こしは、非常に身近なところにあるものだと思います。

SS経営者の方も、一度ホームセンターの店頭で灯油を購入してみたら・・、なんて思います。
まずは、レジまで行って支払いをして、カードをもって今度は外の灯油計量器のところで給油スタッフを待って・
店内の放送でスタッフが来てから給油してもらって、キャップは自分で絞めて、重いポリタンクを自分の車に運んで、汚れないようにセットする。
これで10円/㍑安くとも、配達とは180円の購入格差だけなのです。

配送料金に関するコスト格差は消費者の立場になって初めて確認できるという事。
改めて、消費者の立場に立ったSSという業態の見直しが必要だと考える昨今です。


尊敬するゴルフ仲間

2012年12月18日 10時01分52秒 | Weblog

最近。私のゴルフ仲間は80歳を超えるような高齢者が増えてきました。
長野県の大病院の院長先生などは85歳ですが、ホームコースがクローズするので、土曜日になるとお誘いの電話を入れてきます。
最近、私とよくプレーしている84歳のWさんは、先週ゴルフチャンネルのエイジシュート選手権に参戦していました。
彼は、エイジシュートを公式戦で27回も達成している猛者で、日本グランドシニア選手権に挑戦しています。

最近のゴルフ場は80歳を超える高齢プレイヤーが増えていますね。
あの年齢まで生きること自体が大変なことだとも思うわけですが、
普通にゴルフを続けてしかも自分の年齢以下でラウンドしてくるわけですから尊敬します。

先週は、66歳のプロゴルファーとグランドシニアの名プレイヤーとご一緒させていただきました。
全員がスコアカードなどつけなくても自分のスコアをホールバイホールで暗記しています。少しもボケていませんね。

時事放談のように、いろいろな話題で盛り上がりながら、皆さん粛々と淡々とプレーしておりました。
私などは、まだまだ「尻の青い、若造」といったところです。
スコアカードなどを付けているのが馬鹿みたいです。

ゴルフの上手なグランドシニアは、ビジネスでも成功している方が多くて勉強になります。
『家庭と仕事とゴルフが全部うまくなくては本当のシングルではない!』
というわけで、自分の父親のような方にしごかれています。

自分は、あと20年たってもあのように元気にプレーできるのだろうか・・・、なんて考えています。

よく見ていると、
皆さん健康には留意しています。
カートに乗らずに歩いていたり、お昼の天ぷらそばなどはコロモを食べずに残したり、
仕事でなるべくストレスを溜めないような工夫もしているようです。

さらによく聞いてみると、
人生で一度くらいは失敗経験があるようですが、同じ失敗を二度と繰り返さないという事が成功のポイントのようです。
さすがに、リスクテークを克服した「勝ち組経営者」の言葉は金言だと思いますね。
『銀行とは、お金の出し入れだけの付き合いにしろ、ゼロから事業を起こしても、極力、カネを借りないで仕事をしなさい。』
だから、バブルの泡まみれの経営者とは違うんだな・、優雅にゴルフができるわけです。
そして共通しているのは金融機関が大嫌いのようです。
いずれの方も、人生はキャリアを重ねた60歳くらいからが勝負だとおっしゃいます。

『四十、五十は洟(はな)垂れ小僧。』なんだそうです。

ゴルフ場は、「大人の幼稚園」のようなものですね、いろいろと教えられます。

人間は、自分が敗れたときこそ種々な教訓を得るものだ。
私は、勝った試合からはかつてなにものをも
学び得たことはなかった。

                     ボビー・ジョーンズ

 

過ぎた失敗は忘れ、目の前のショットに専念し
次のチャンスに賭ける

                     ジャック・ニクラス

 

ゴルフコースは女に似ている。
扱いようによって楽しくもあり、手に負えないこともある。

                             トミー・アーマー