日本経済をけん引してきたそうそうたる「超優良企業」が首を並べて大赤字。
国家が主導し国民負担による出資でつくった「エルピーダ」までも破たんするとは・・・
パナソニックの赤字は、7800億円、シャープ、ソニー、NEC、などなど数え上げたらきりがない惨状。
かつて、経営の神様、松下幸之助氏はこう述べています。
天下の金・人・物を使う企業は、それに見合うだけの社会的プラスが、はじめから予想されていると考えるべきであり、
それが十分にできないのならば、いさぎよく人と金を社会にかえして、他にもっと有効に活用してもらうことを考えた方がよろしい。
これは資本の多い大会社ほど厳しく要請されねばならない。
かりにある大会社が、その経営規模にふさわしい適正な利潤を着々とあげておれば、
国庫にも莫大な収入があることになり、それによって国民に大きな福祉を与えることになる。
逆にその大会社が赤字を出したとしたら、政府もいろいろと援助しなければならない。
これには多額の費用がかかるが、これはすべて国民の税金から出されるのである。差引き何と大きな国家的国民的損失であろう。
こんなことは、企業の社会的責任、使命からすれば、本当は許されないことだ。
赤字を出すということは、企業の国家的国民的な罪悪だといってよろしいかと思う。
(1965年(昭和40)5月 文藝春秋発行「なぜ」より)
現在では、
「松下政経塾」が輩出した有望だといわれた人達が総理大臣や政治家としてこの国をリードしています。
ご存じのとおり野田総理も「松下政経塾」の出身者です。
高度成長期においては、「勝てば官軍」。
何を云っても、「神様のご宣託」なのです。
これからは、中国や韓国にもそんな「神様」がたくさん生まれてくるはずです。
これからの日本にとって本当に必要な人材とは
新たな雇用を生み出すための産業を興すことに汗を流すことができる人間です。政治家ではないと思うわけです。
このような経済状況になって初めて気付くことですが、
戦争に負けて荒廃した国をここまで立ち上げてきたのは、本当は国民の汗と涙と努力なのです。
しかし、企業は存続のためにリストラで一生懸命仕事をしてきた人たちの首を切る。
「人間」と「企業」のどちらが大切なのか・・・
官僚や政治家やサラリーマン経営者が国を主導しているようでは、この国の行く末は見えています。
我が国は近代国家に見えても「アメリカの植民地」のようなものなのだと感じてしまいます。
NHKが放送した「神様の女房」というドラマがありました。
電気ソケットから身を起こし、現在の松下グループを築いた松下幸之助氏は"経営の神様"として国内外でもその功績が語り継がれています。
その"神様"を生涯にわたり支え続けたのが糟糠の妻・松下むめのさんでした。
「もう一人の創業者」とも称される松下むめのさんと幸之助氏夫妻の物語
淡路島の裕福な船乗りの次女として生まれ育った井植(いうえ)むめのは、大正4年、親もない家もない、財産も学問もないという大阪の電気工・松下幸之助と結婚する。
むめのにとっては、しゅうとめのいない気楽さと、財産も一から夫婦で築いてゆくことを望んでの結婚であったが、それは貧乏生活の始まりでもあった。
幸之助は、新婚早々会社を退職、独立するがうまくいかない。
「成功するまであきらめない。成功の秘けつは成功するまでやめないこと」
という夫を、質屋に通い、得意の針仕事の内職でむめのは助けてゆく・・・
極貧の生活から事業の失敗と成功、戦争の混乱の中での浮沈を、時には大きなケンカもしながら共に味わってきた、
むめのと幸之助という夫婦の物語を、時代のスケール感も豊かに描いてゆく。(NHKホームページより)
http://www.nhk.or.jp/dodra/dodrasp/index.html#d1
もう一度、日本国民は、戦後の荒廃した時代に立ち返り「ハングリー精神」でこの国を立ち上げる気概が必要だと思います。
有能な若い人達が自ら新しい事業を起こせるような環境づくりをするのが「政治」というものでしょう。
大学が就職のための予備校のようなことでは困ります。
弁護士を目指して、勉学に励む青年が借金生活で苦しむ時代も困ったものです。
国民が汗水たらして積み上げた年金を無駄遣いして、天下りを重ねながら自分の懐だけ温めて、主権者たる一般庶民を苦しめている官僚ばかりの国家。
本来、公僕たるべき「公務員」が国民の「血税」を先取りして、
さらに、国民の背中にのしかかって安穏と暮らしている日本国。
まるで、時代劇の悪代官のような役人ばかりに思えてきます。
本気で国を嘆いている公務員だって少しくらいはいるのでしょうが、
公務員給与は、大阪市のバスの運転手のようにもっと大幅に削減してもいいとも思います。
神様が泣いています。
日本国は、いつからこんな国家に成り下がってしまったのか・・・・
こんな国にはしたのは、いったい誰なのか・・・・
「松下政経塾」とはいったいなんだったのか・・・
困った国に成り果てたものです。
神様も少しは、「反省」しているかもしれませんね。