
7月上旬の週末の買い出しです。
メヒカリ(標準和名:アオメエソ) 3000円/3kg
カツヲのはらす 12枚 250円
トビウオ 5匹 400円

メヒカリは「市の魚」になったため、お土産としての人気が高くなり、
浜値も上がり、高級魚並になってしまいました。
この日は1,000円/kgと比較的安く、また形も良かったので
干物を作っておこうと思い、3kg購入しました。
カツオの「はらす」は一塩して冷凍しました、朝ご飯のおかずには最高
です。
トビウオは当日の食材用にタタキと、塩焼きにしました。

市販のメヒカリの干物は頭付き、内蔵もそのままで丸干しします。
焼いたり、唐揚げにすると腹が破裂してしまいます。
そこで当家では鱗、頭、内臓を除去した状態で干物にします。
10%の食塩水に20分(大きさで時間は変化)漬けこみ、漬け込み
完了後、さっと水洗いし、夜気温が下がってから一夜干しにしました。

メヒカリの一夜干しができました。
パックに詰めて冷凍庫で冷凍保存します。

燻製の中でも比較的、安価で簡単に、色々な方法で作れる
鶏の手羽先の燻製をご紹介します。
手羽先は安価で、それでいて美味しく、コラーゲンがたっぷりの
美容食です。手羽の美味しさは皮と軟骨につきます。
材料です
鶏手羽先 1.5kg
塩 45g
水 500ml
白ワイン 250ml
タマネギ 中 1個 (スライス)
ニンニク 1カケ(叩きつぶす)
ローレル 3枚
ローズマリ 2本
ホワイトペッパー 適量
鷹の爪 2本
作り方を詳しく手順をおってご説明します。
通常肉類の燻製における仕上がりの塩濃度は3%前後と言われています。
この濃度にするのには2種類の方法があります。
1,以前作り方を紹介したハムやベーコンなど肉の厚みがある物は塩濃度の高い(15~20%)ピックル(漬け込み液)に長時間漬け込む方法の湿塩法と、
塩などの調味量を直接すり込み、長時間ねかせる方法の乾塩法があります。
この方法では、表面の塩濃度と、中心部の塩濃度に差がありますので、表面の
塩濃度を低下させるために「塩抜き」の工程がはいります。
ある程度の経験が必要で、初心者には難しいと言われています。
指導者がいれば話が違います。
2.鶏のササミや手羽先、ビーフジャーキー用の牛肉の薄切りでは簡単に味が
浸みますので最初から3%程度の食塩を含むピックルを作り、短時間漬け
込み、ピックルごとボイルして味をつけます。
食べてみて少しうすいかな~程度にボイルの段階で味付けします。
手羽先は骨がありますので、塩濃度を2%に設定しました。
塩45g/手羽1.5kg+水0.5kg+ワイン0.25kg+塩45g
= 約 2%
ここで注意してほしいことがあります、高濃度の食塩水、または食塩を直接擦り込む方法では、食材の表面に細菌が繁殖できません。
しかし低濃度の食塩水では、逆に細菌の繁殖を促進することもあります。
従って、食材の表面を洗う、アルコール等で殺菌する、お湯を潜らすなど清潔に
処理することが重要です。

材料、調味料をジブロックに入れ密閉します。
冷蔵庫で12時間塩漬します。

鍋に塩漬しておいた材料を全ていれ、さらに水750ml加え(これで塩濃度は
1.5%になります、味をみて足りなければ塩を加えます)中火で加熱します。
灰汁をすくいながら、75℃まで上げ、75℃を15分保ちます。

冷水で急冷し、ハーブ類を洗いながし、笊にとり、乾燥させます。

金串に互いに接しないように刺し、燻煙器に吊します。
油止めのアルミホイルを敷き燻煙します。

50℃で2時間燻煙してできあがりです。
24時間冷蔵庫に放置し燻煙臭を低減します。
冷蔵庫で1週間、冷凍庫で3ヶ月保存できます。
後ほどダンボールで作った燻煙器、古鍋での作り方をアップしたいと
考えています。

チェリーセージの花です、この花はとても甘く、サラダの彩りに最適です。
燻製には多くのスパイス、ハーブを使います、買うと結構な値段になります、
また、フレッシュならではの風味がありますので、主要な物は栽培しています。
そんなハーブの花をご紹介します、セージ、ローズマリーは5月に終わって
いますので後ほど。

ディールの花です、ディールは魚介類には欠かせないハーブです、特にディールの
茎葉部をすり下ろして作るディールソースはサーモンに欠かせません。
種(ディールシード)も貴重なスパイスです。

オルガノ(別名ワイルドマジョラム)の花です、オルガノは肉、魚を問わず
便利なハーブです。

ファンネルの花です、ファンネルの葉は魚介類の調理のハーブとして、冬に肥大した
茎はサラダやスープの材料として、種は「ウイキョウ」としてクッキー作りに欠かせない
重宝なハーブです。
ただ、欠点はアゲハの幼虫の大好物ですので、イモ虫取りが大変です。
ムシ、特にイモムシ(モスラの幼虫)が嫌いな方にはお勧めしません。

お盆にお墓参りにお出でになる、親戚の方々へのお土産にでもと
ペッパーベーコンを作りました。
ペッパーベーコンは普通のベーコンよりブラックペパーを大量に擦り込み、
ペッパーの風味が強いベーコンです。
材料です
ブタバラ肉(SPF豚) 4kg
天然塩 160g(肉の重量の4%)
三温糖 80g(肉の重量の2%)
フレッシュハーブ ローズマリ、チェリーセージ、タイム
スパイス ブラックペッパー、ナツメグ、セージ
ハーブ、スパイスの分量はお好みで、最初は控えめに使った方が無難かも
フレッシュハーブは香りが違います、是非使いたい物です。
豚肉はSPF(特定病原菌がフリー)の物が良いでしょう。
砂糖は白砂糖ではさらっと、三温糖ではしっとりと仕上がります。
肉に対する塩と砂糖の分量は塩が4%、砂糖が2%が基本です、
この比率ですとまず失敗しません。

最初にスパイスを、次いで塩と砂糖の混合物を擦り込みます。

ラップでしっかり包み、冷蔵庫で一週間塩漬します、この時毎日肉を反転し、
均一に塩漬できるようにします。

塩漬終了後、余分なハーブを落とし、軽く水洗いした後塩抜きします。
塩抜きは流水で、2時間半おこないました。この時水が直接肉に当たらないよう
に注意します。

肉をペーパータオル等で拭い、表面を乾かします。
表面が濡れていると、燻煙しても、煙の成分が付着しないためです。
燻煙器にセットします。燻煙中に油がたれます、これが燃えている燻材
に入る煤がでて、食材を汚してしまいますので、アルミホイル等で油止め
を作りセットします。
燻製は少量でも、多量でも使う燻材の量は同じですので、各種の燻製を
同時に作ることをお勧めします。
ただ、食材により塩漬の方法等、下ごしらえに要する日数が異なりますので、
燻煙日を決め、日数を逆算して仕込む必要があります。

殺菌のためのボイルをします。
通常、50℃で2時間、さらに70℃で2時間以上燻煙すればボイルは
必要ない(肉全体が65℃で30分間保持される)のですが、今回はお土産
用ということで、小さいお子さんもいることから、念のためボイルしました。
ボイルはボーンレスハムでも書きましたが、お湯の温度を70℃から75℃
を保ち、肉の中心温度が70℃に達してから15分保持されるようにします。

ボイル後は直ちに冷水にいれ、荒熱をとった後冷蔵庫にいれます。
冷蔵に2~3日置き、味を落ち着かせます。
その後使いやすい大きさに切り、保存します。
ベーコンはハムと比較し、脂肪が多いため冷凍しても品質の低下は少ないようです。
冷蔵庫で1週間、冷凍庫で3ヶ月程度保存できます。

時々、蕎麦祭りなどのイベントにかり出されることがあります。
このような場合、会場に自分の身長に合ったテーブル等の蕎麦打ち板
を乗せる台があるかどうかが問題になります。
高さが合わないと、とても疲れるからです。
そこで、「いっそのこと蕎麦打ち板の脚を作って持っていけば良いのでは」
と考え、自作しました。
持っていくためには、軽量で、コンパクトに折りたためて、簡単に組み立て
られて、高さがある程度調整がきくこと(靴やスリッパの分身長が変化する)
が重要です。もちろん強度の確保が最優先であることは他の家具と同様です。
いろいろ検討、試作を繰り返した結果、この写真のような脚になりました。
ワンタッチでセットでき、手前のストパーが上からの圧力を支える構造です。
これを持って、あちこちのイベントの手伝いをしていたところ、蕎麦打ち教室
を主催している仲間から制作依頼があり、先日作成しました。
その時の制作過程をごらんください。

材料です。
ツガ、SPF、ラミン、チーク
それにストパーを本体に接合する蝶番として牛皮 を使いました。
ほぞ組みすれば良いのですが、低コストと工期の短縮のため、ビス止めとしました。
意匠というほどのことではありませんが、ダボにチークとラミンを使い、変化を持たせました。

センターをボルトで固定するための穴をあけます。
この穴あけの精度が非常に重要です。

今回は身長170cm用の脚との要望でしたので、板面の高さを74cmとしました。
そのため脚の接地角度は52.5度になりますので、その角度の治具を作成しておき、
マイターゲージと鋸歯の角度を設定します。

脚の接地面をカットします。

上下の幕板にビス穴の墨付けをします。

ビスとダボの下穴を開けた後、幕板の面取りをしておきます。

組みあげです、この時各部材の直角を出すことが重要です。

ストッパーを蝶番としての牛革で取り付けて完成です。
厚さ9cmにたたむことができますので、運搬が楽です。

セットした状態です、脚を前後に開き、ストッパーで固定します。
このストッパーと幕板の間にスペーサー(角材等)を挟むことにより高さを調整する
ことができます。

お盆などで帰省する親戚の方々へのお土産にでもと、燻製を各種作成しました。
今回はホタテの燻製です。
ホタテの燻製のレシピです。
材料 ホタテの貝柱 1kg
水 2リットル
塩(岩塩) 140g
ブラックペパー 20粒
ファンネル 20g
フランス料理のシェフから伺ったことですが、「海の食材には陸の塩、
陸の食材には海の塩が合う」とのことで岩塩を使いました。

水にスパイス類をいれ5分ほど煮出します。

ホタテをいれ75℃を15分間保ちます。

加熱終了後、笊にとり、荒熱をとり、水気をペパータオルで拭います。

50℃で2時間燻煙し完成です。
冷蔵庫で1日放置し、燻煙臭を低減させます。
冷蔵庫で1週間、冷凍庫で2ヶ月程度保存できます。
ビールにベストマッチです。

先日、山間部にある直売所に立ち寄りました。
そのときの購入品です。
しどけ(モミジガサ)100円 ラディシュ 100円
ハチク 100円 ブロッコリー 80円
モロッコインゲン 100円 ズッキーニ 80円
ニンニク 100円 計 660円
さすが山間部の直売所でした、しどけ、ハチクの価格は


「しどけ」は若干の苦みとくせがあり、好き嫌いの別れる山菜で、
「しどけ」が好きな人は本当の山菜好きともいわれています。
早速、茎をおひたしにしました。
*鍋に湯をわかし、塩をひとつまみ
*茎の太いほうからゆっくり入れると、むら無くゆであがります。
*固さを指でつまんでゆであがりを判断します。
*ゆであがったらすぐに笊にとり、水にさらし色止めします。
*切って器にもり、細削りの鰹節をかけてできあがりです。
独特の風味を楽しんでください。葉は天ぷらがお勧めです。