創文
「ホームぺージを見ると、
研究者ならずとも、
並み居る人文社会科学書の ずしりとした重みが
伝わってくる。
創文社という学術出版社のことである。」
という書き出しで
読売新聞の夕刊のコラム、「よみうり寸評」が
創文社について触れていたのは、
3月7日の事でした。
以下、写しておきます。
この69年の歴史を持つ出版社が 今月末、看板を下ろす。
出版不況や 大学予算の縮小により、
刊行を続けるのが困難になったためという。
完結すれば 100巻を超える哲学者ハイデッガーの全集。
全39冊を52年かけて邦訳完結させた
トマス・アクィナス『神学大全』。
古典だけでなく、
細谷雄一、刈部直、宇野重規といった
今を時めく論客たちの 若き日の研究書も、
世に出している。
ハイデッガー全集のように
他社が引き継ぐものもあるが、
いずれ入手困難になる本も少なくなかろう。
一出版社の解散ながら、
言葉で新たな世界観を切り開いていく「人文知」という名の船が、
海に沈んでいくような悲哀を感じる。
日本人は 古今東西の文献を 日本語に置き換え、
これを丹念に読み解くことで、
世界や人間に対する考察を深めてきた。
良書を救い出し、人文知を支えるのは、
今のうちである。
このところ 文章に品格を感じる事が増えた「よみうり寸評」ですが、
文字数が少ない恨み、
創文社という出版社を褒め、解散を惜しむ言葉が、
惜しみなく紡ぎ出されている、というより、
むしろ、足らなくてもどかしさを感じます。
どこのどなたが書いてらっしゃるかは 存じませんが。
ハイデッガー という名前は 聞いた事があります。
著作と親しかった記憶はありませんが。
親しくならなくて良かった、100巻もあるんですって。
トマス・アクィナス という名前も
『神学大全』というその書名も
世界史で習ったのでは なかったでしょうか?
「大全」というくらいですから、大部の書物だったのでしょう。
それが、ラテン語で書かれているそうなのです。
『ハイデッガー全集』や『神学大全」、
それらの著作を出版した会社が無くなってしまう事を惜しんだのが
この3月7日の夕刊のコラムでした。
さて、この出版社を創ったのが、
中瀬出身の方だって、ご存知でしたか?
つづきます。
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