「人はなりたい自分になれる。」
これについて
世の中そう甘くはない。希望したところで希望通りの人生を歩めるものではない。だから、ほとんどの人はなりたい自分になどなれはしない。何人の人が希望通りの人生を歩んでいるのか?ほんの一握りの人しか夢を実現していないではないか?みんなが松下幸之助や本田圭佑や田中将大になれるわけではない。「子供達に夢を持て!」「少年よ、大志を抱け!」とかよく言われるが、夢を持って長年生きて、結局夢を実現出来なかったときの失望こそ大きい。だから、子供達に対して「夢は実現する。」とか「人はなりたい自分になれる」とか言うべきではない。 という意見があります。
確かに夢を持って生きていても夢を実現した人は多くはない。しかし、だからといって「人生はそう甘いものではない。ほとんど人は夢を実現できないし、なりたい自分になどなれない。だから、希望して、努力しても無駄、意味がない。」と幼稚園、小学生の子供達に言うべきなのでしょうか?こう言い切ってしまうと、せっかく才能を持って生まれてきたのに懸命な努力をしなくなってしまうと思います。
人は目標を持って努力することにより進歩・成長するのです。失敗・挫折によって反省させられ、それがさらなる進歩・発展の基礎となっていくものです。そして、仮に一番の目標(夢)は達成出来なかったとしても懸命に努力したことにより努力する前の自分よりはたしかに進歩しているのです。「努力しても夢など実現できないから無駄だ。」と言うが、やってみないと本当のところはわからないではないですか。皆がチャレンジすることから逃げ、楽なほう楽なほうといってしまったら社会全体が停滞・退化してしまいます。そして、なによりも次代を担う子供達がその持てる才能を活かすことなく人生を終えてしまうのではないでしょうか?
人は学問、スポーツ、芸術分野、どの分野でも努力が必要です。物理学者の湯川秀樹博士でも生まればかりの赤ちゃんときは当たり前ですが、物理学どころか言葉すらしゃべれませんでした。誰でもそうです。生まれた後の努力によって偉大な物理学者になったのです。サッカーの本田圭祐選手は生まればかりの赤ちゃんのときからサッカーが出来たのでしょうか?当たり前ですが、赤ちゃんのときからサッカーができた人は存在しません。その後の懸命な努力によって小学生の頃からの夢を実現したのです。
そうは言っても、無論生まれつきの才能(資質)は人によって顔形が違うように違います。人によって差があるのは事実です。だからといって、他人の生まれつきの才能や生まれた環境をいくらうらやましがっても始まりません。今自分が持っている資質・条件・環境を活かし最大限の努力をしていくことこそが人生成功の秘訣だと思います。
だから、「人はなりたい自分になれる=近づける」と言い、子供達に対して目標をもって懸命に努力することの尊さを教え、実際に努力させるべきだと思います。