前回ブログ「世間によくある話」(No.364)
について反響があり、「ターニングポイント」について参考にしたいので詳しく教えて欲しいとのご希望を頂きましたので続編です。
「・・・そう苦労せずに都内私立小学校に合格・・・」
ぱっと聞くと、そう努力をせずに都内私立小学校に合格したのですから、このお子さんはこの時点ではとても幸運で、幸せだったと思います。
しかし、実はここが第1のターニングポイントだったのです。
というのは、
あまり努力をせずに合格してしまったので、学習習慣もついていませんでした。そして、何よりもお子さん本人も親御さんもその私立小学校の勉強を甘く見てしまったのか、入学後も学校の宿題しかやらなかったそうです。そして、ほぼ全員が付属の中高一貫校に行ける私立小学校なので塾にも行かなかったとのことです。
どこの私立小学校でも宿題というのは「クラスの平均レベルに合わせた最低限のやるべきこと」ですから、宿題しかやらないということは「成績もクラスの平均か平均以下で良い。」ということです。
小1~小3のうちは持って生まれた才能でなんとか得点できるし、内容もそれほど難しくないので、お子さんの努力の差は目に見えてきません。しかし、実際は学習習慣を持って毎日自主的に勉強をしたお子さんと比べると大きな差がついていたのです。
努力をする習慣が足りないお子さん達に共通しているのは「不注意なミス(本人が言うにはたまたま間違えただけ)が多く、漢字もイメージで憶えているだけでトメ、ハネなど正確に覚えていない。」ということです。
まとめ
楽に合格できたことは大変幸運で幸せだったのですが、だからこそ、お子様に学習習慣をつけて地道に努力をすることを教えるべきだったのです。まさに受験も「勝って兜の緒を締めよ」なのです。人はあまり努力をせずに成功してしまうと、世間を甘くみて、つい気持ちも緩みがちになります。だから、そこで気を引き締めて、再び地道に努力をするべきなのです。そうしないとせっかく成功したことが次の失敗の原因になってしまうのです。
このお子さん、御父母様とも私立小学校に合格した時点で世間を甘く見ず、きちんと努力をさせ、学習習慣をつけていたら、その後の人生も今とは違ったものになっていたかもしれません。