活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

音符の印刷

2007-06-15 13:54:09 | 活版印刷のふるさと紀行
 今年も憂鬱な梅雨入りのシーズンがやってきました。
こんなときは好きな音楽で気を引き立てるに限ります。昨日はロス・インディオス・タバハラスのCDを流しっぱなしにして、お気に入り「マリアエレーナ」で
学生下宿時代を思い出しました。いったい、何十年前などといわないで下さい。

 さて、音符の印刷といえば、1605年に長崎で印刷された「サカラメンタ提要」が、日本の活版印刷の音符印刷の嚆矢とされていますが、二色刷りで19曲が見事に印刷されております。たしか、ホンモノが上智大学にあります。

 1592年ですから、セミナリオが八良尾にあったころのイエズス会の報告書に前年のクリスマスに、生徒たちが巧みに楽器演奏をこなした記述がありますが、おそらく、みんなで、こうした楽譜とにらめっこしてのことだったでしょう。 
 
 写真の音符本はスペインのグアダルーペの僧院で私が撮影したもので、17世紀のものです。この僧院には天正少年使節も訪れております。聖歌隊で遠くからでも読める大きな譜面も展示されていましたが、羊皮紙に印刷されていましたが、撮影は許されませんでした。

 実は今日、目白で「天正少年使節と音楽」と題して、450年前の日本の少年たちと西洋音楽との出会いをテーマの音楽会があります。楽しみです。

コメント
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