活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

勝井三雄展 兆しのデザイン

2014-01-20 16:03:29 | 活版印刷のふるさと紀行
 ギンザ・グラフィック・ギヤラリーの1月展勝井三雄展は出色です。どうぞ、足を運んでください。
 きょうは大寒、けれどもちょっと熱くなること請け合いです。

 まず、いつもとちがうのは1f会場が明るい色彩の光が交錯し点滅し走査して映像グラフィックの世界に誘い込んでくれることです。「おやっ、これが兆しのデザインなのか」展示のサブテーマとひっかけて理解しようとするのは情けなや、己が無理解の証拠。

 ひとしきり、その光のスペクトルのなかに身をおいて階段を下りるとB1会場、そこに裸身の勝井三雄がいました、厳選されたポスターとブックデザイン100点、裸身といってはいけませんが、一枚、一枚のポスターが、一点、一点のデザインがじかに勝井三雄のデザイン思想を語りかけ、投げかけてくるのです。

 未来に向けた「兆しのデザイン」とパンフレットにあり、「ゆらぎ」ということばが多用されていましたが、私は勝井三雄の確信にみちたクリェーティブの集積をみました。そしてDNPが大手町の産業会館で「アルマナック展」を開催していたころのみずみずしい勝井デザインを思い起こしました。

 2F会場のレセプチョンの帰りがけ、夫人にお会いしましたので、「先生の足跡のスゴサ、うらやまし伊」と申し上げたら「うちのは建築家が羨ましいといいますの」とかえってきました。会期は1月31日(金)までです。
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