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第5回刑法(軽く感想編)

2010-05-20 16:55:00 | 司法試験関連
総論はトッピング状態であった刑法であるが,遂にメイン論点としてお出ましである。しかも遂に出たー!の構成要件レベルどかーんである。不真正不作為犯,過失犯,因果関係と在庫一層セールのような勢いで一挙放出だ。まずこの点が傾向の変化といえる(各論メインから総論メインへ)。

また,事実評価が再び全面に出てきた,という意味でも第4回とは毛色を異にするが,個人的には第4回の出題を見た後も,「事実評価も重要である」,というスタンスを崩してこなかったのは正解だった。ケー論では,不真正不作為犯について補助レジュメも出しておいたので有効活用できたのではないかと思う。甲については当てはめ勝負である事は間違いない。重要と思える事実関係を的確に抽出し,規範に当てはめ,評価する,という作業が出来たかどうかである。

丙はさほど難しくない。2人じゃなくて3人の罪責ということでビックリした方も多いと思うが,甲乙の処理がメインである。

一番難儀なのは乙の処理である。過失犯を全面に聞いてくるという旧司法試験でもない出題であり,ノーマークだった方もいたかもしれない。しかし,新旧過失論とかそんなことグダグダ書くような問題ではないので,実際には,会社法で言う取締役の責任のところでの作法,つまりどういう具体的義務があり,具体的にどのような行為態様で,その具体的義務に違反したか,という評価をする,この作法で行けばよいのである(予見可能性,回避可能性を検討するという中で)。
ただ本件で難しいのは,主に甲乙の行為が交互に登場してくるので,行為相互の影響を無視できない点である。また14時以降の時的要素も非常に重要な特殊要因である。時的要素と行為相互間の影響を両睨みしながら,乙の過失行為を決めていく作業が山であろう。実際に本試験でこの作業を行うのは相当厳しいものがあったのではないだろうか。問題文がビッチリ3ページと言うのもきつい。

結論:刑法もきつい。
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「最高のタイミング」の主観と客観は大抵ずれる

2010-05-20 13:14:55 | 司法試験関連
目標を達成するのがどれだけ大変か,今世界で一番それを痛感しているのは,恐らくNBAのレブロン・ジェームスだろう。

レブロンは,高校時代から全米規模で注目されてきていて,高卒後ドラフト全体1位でNBA入りし,プロデビュー後もスポットライトを浴び続けてきた。人気実力共に抜群だ。史上最年少記録を次々に塗り替え,何かと「史上最年少記録」,「マイケル・ジョーダンらにつぐ,史上○人目の快挙」という言葉がついて回る男だ。10代で「キング」等と言うニックネームがつく男も早々いまい。

僅か18歳でプロデビューし,最優秀新人賞獲得後,3年目で史上最年少オールスターMVP,4年目でMVP投票2位,NBAファイナル進出,5年目は2度目のオールスターMVPとシーズン得点王,6年目でチームはシーズン最多勝を記録し,自身初のシーズンMVP,7年目の今年も連続MVPにシーズン最多勝を記録している。

正に文句のつけようが無いわけだが,決定的に重要な要素が抜けている。そう,「NBAファイナルズ制覇」がないのだ。4年目で一気に頂点に上り詰めるかのようにも思えたが,まさかの4連敗で敗退。6年目の昨季はシーズン66勝という圧倒的強さを見せ付けながら,イースタン・カンファレンス決勝でまさかの敗退。そして今年もシーズン61勝でトップシードを確保しながら,まさかのセミファイナルでの敗退である。

実際,かなり堪えているようである。昨年もまさかの敗退であったし,今年は昨年の二の舞は避けたいという思いが強かったはずなのだが,4シーズン連続のカンファレンス決勝進出すら逃し,昨年より悪い結果に終わってしまったのである。7年目といえば,神様マイケル・ジョーダンが遂にNBAを初制覇した年次であり,しかも3年続けて一歩手前で煮え湯を飲まされ続けてきたというのも同じ状況だった。何としても今年は勝ちたかったに違いない。

おまけに今オフ,レブロンはFAになる。このままフランチャイズ・プレーヤーとして,キャバリアーズで選手生活を全うするのか(アメリカでは1球団で選手生活を終わらせる事はスーパースターでも非常に珍しいので,逆に非常に評価されるポイントにもなっている。ラリー・バード,マジック・ジョンソン,マイケル・ジョーダンは1球団だ。ジョーダンは正確には2球団だがちょいと意味合いが違うだろう)。正に岐路に立たされている状況だ。

ただ完全に予想だが,レブロンも1回優勝したら一気にダイナスティ(王朝)を築き上げるような気がする。ジョーダンも一度優勝してから,実質引退までの残り全シーズンを優勝している。正に実力はあるけど,何らかの理由でバスケットボールの神様が「まだ早い」と判断なさっているのだろう。タイミングと言う奴だ。

このタイミング,すなわちその人が「本当に幸せになるタイミング」は主観と客観が一致すれば問題ないが,往々にしてずれることが多い。ずれている間は本当に苦しい。自分の番を待つしかないからだ。しかしいずれその人にとって最高のタイミングで「その時」はやってくる。今年駄目で来年良い場合,来年受かるのがその人の人生を長いスパンで見ると最大収益を上げられるタイミングだから来年なのである。これは信じて良いと思う。

レブロンがどうなるか分からない。移籍先としては,シカゴ・ブルズ,ニューヨーク・ニックスなどが取りざたされている。クリーブランド・キャバリアーズ残留の可能性は低いといわれている。

シカゴ,ニューヨークといえば全米トップ3のメディア・スケールのフランチャイズだ。これはレブロンが更にメジャー化するためには決定的に重要な要素である。この2チームはレブロン獲得に備え,サラリーキャップも十分空けてきた。しかもシカゴはジョーダン引退後の大混乱期を終え,チーム力が確実に上がってきている。レブロン加入で一気に覇権奪回の可能性は十分ある。もし電撃的にシカゴに移籍すれば,間違いなくレブロンただ一人が「ネクスト・ジョーダン」として見られることになるし,シカゴの第2次王朝を築き上げればその価値は天井知らずになろだろう。未来永劫,ジョーダン・レブロンはセットで語り継がれる事になる。しかもレブロンは入団以来ジョーダンと同じ23番を背番号にしてきたが,今年に入り,「23番は全球団で永久欠番にすべき」と言い出し,来季から背番号を変えることを宣言していた。

なんか,全てのタイミングが整いつつあるような気がするのは気のせいかな(笑)。

待ちの時期なのかな,と思ったらわけあって待たされている,と思ってください。自分自身の王朝時代はすぐ目の前に来ています。絶対に諦めずストイックに取り組んでいけば,いずれ「その時」がやってきます。


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