民法の作法(吉野の独り言編)

2010-05-03 17:28:00 | 司法試験関連
以前も書きましたが,民法は家族法も含めて一通り全分野から出たと言えなくは無い。

しかしながら,まだまだ未出題のデカイ論点は多い。即時取得危なし!と言っていたら昨年も出たことだし,民法の危ない論点を勝手に予想。

個人的には,時効が気になって仕方が無い。実際重要判例も多いし,判例が動きを見せている分野でもある。177条も絡める事が可能だ。元々,民法総則のBig4といえば,代理,意思表示,時効,制限能力者制度であるが,出たのはまだ意思表示がかすった程度である。物権は昨年即時取得出たじゃん,というのはマイナス要因だが,昨年の問題が「物権について問う」ものだったと言えるかどうかであろう。地役権を絡めた177条,時効の問題は魅力的である。

債権譲渡だが,第1回で出たといえば出ているが,4年ぶりになるし,債権譲渡の目的が何なのかという意思解釈論(担保目的かどうか),相殺や差押え,物上代位との組み合わせと言う「オールスター戦」に簡単になるので侮れない。債権譲渡が超メインと言う事はやや考えにくいが,それでも主要キャストとして出てくる事は十分ありうる。紛争類型別で主張反論パターンの確認ぐらいはしておきたい。

債権各論では,売買か請負でしょうか。まぁ,理由は六法掲載法令にあるというのは以前書いたとおり。典型契約の絶対王者である賃貸借は第3回のみの出場で意外に出番が少ない。ラグビー・ワールドカップのニュージーランドみたいだ(「世界最強」なのだが優勝は1回しかない)。というわけで幾らでも論点はあると。まぁ,賃貸借・売買・請負のBig3はケー論でガッツリやっているので大丈夫かと思いますが。
例の「基礎付ける事実書いてね」系では,瑕疵担保責任や安全配慮義務(その他の付随的義務を含む)辺りをケー論でも扱いましたが,まぁ,あんな感じで。

民法の全体のトレンドとしては,「契約の意思解釈」系だと思います。形式に捉われず,本件事案において当事者が具体的に何を目論み,何を望んでいたのか,という視点から個別具体的に検討する(契約の個数・種類・性質論,義務内容・効果論も含めて)癖をつけましょう。第4回ではこの傾向が全面的に前に出てきていますしね。
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5月3日(真剣に読まない事を勧める)

2010-05-03 13:10:19 | 雑感
5月3日である。吉野的には3日ときたら,朝顔の種を撒く日である。

というわけで,今朝は出社する前にベランダで種をせっせこ撒いてきた。今日は大き目のプランター4個分だ。昨夜,土と腐葉土などをこねくり回し土壌をしっかり作り上げておいたのだ。中々の作業である。我が家の朝顔の特徴は色が「ブルー」であるということである。本当に見かけなくなった。紺でもなければ紫でもない。純粋なブルーである。これは種を探すのも一苦労である。ここ数年撒いているのは「ヘブンリー・ブルー」という西洋朝顔だ。本当に綺麗な青なのだ。今年は他にも3種類用意している。夏の朝が楽しみだ。

さて,陽気が漸く落ちついてきたというか初夏らしくなってきた。気持ちがEですな。昨日が,あの夏も近づく「八十八夜」である。さぁ,お茶の葉を摘もうという風情だ。そして5日のこどもの日が待望の立夏だ。夏だ夏。


なんて時期なんですが,受験生的には恐らく一番もやもや,もぞもぞ,ふがふがする頃合である。この時期は何ともいえない気分が続く。「いよいよだ,時間がない,もっと時間があれば,あと少しの辛抱だ,もうとっとと本番になって欲しい,あと1週間だ,まだ1週間もあんのかよ,絶対受かるぞ,受けたくねーよー,これは受かるでしょ,もう駄目だ今年は無理」など矛盾した感情が次から次へと沸いてくる。こればっかりはどうしようもない。ちなみに吉野は,「ああ,次回このドラマを見る時は試験期間中なのだな」「ああ,次号発売日は試験終了後だ」「母の日にカーネーション贈ると受かるような気がする(←これが末期症状。何か良いことすれば見返りがあるはず,という完全に打算の塊である)」という特殊な感情が沸くタイプである。

このもやもやぶりは,「もやもやさまーず」どころの話ではないであろう。嗚呼,溜まらん時期である(本当に嫌でしたね・・・)。

しかし全国的にGWらしいが,周囲が交代で休みを取る中,普通に皆勤賞な自分が可愛いのである。GWがなんぼのもんじゃぃ!

というわけで,今日も「民事法Ⅰ総則・物権2版」や,ぐっさんニッシーの刑法各論やら,由起ちゃんの基礎演習民訴法やら,塩爺の行政法やらとくんずほぐれつしてみようと思う。正しい爽やかな初夏の過ごし方である。

嗚呼,壊れてきた。


追伸。
直前期のような勉強(質量共に)を普段からやればいいのに俺,とよく思ったものである。
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