何でさ?と自問自答せよ。

2010-05-10 21:21:21 | 司法試験関連
大変申し訳ないが,吉野は東京会場4箇所全てに出没する予定は決定である。
気軽に声をかけて下さいね。
でも気軽に砂をかけないで下さいね(気軽じゃなきゃいいわけではありません)。


【民法論証の注意点例その1】
・・・当事者の意思解釈が問題となる。

何でさ?

本件では特約が無いから。

【民法論証の注意点例その2】
いきなり177条の話を力説しない。

何でさ?

そもそも本件においてXは所有権を取得したといえるか問題となるから。そこから書く。
(売買契約が有効に成立しているか,後に解除されていないか,とか)。

【刑事訴訟法の注意点例】
強制処分と任意処分の判断基準が問題となる。

何でさ?

本件では令状が無いので強制処分だとするとそれだけで違法になるから。
(第2回がそういう事案の問題提起が必要でしたね)。

事案の問題提起ですよー。
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池袋にも魔物が棲んでいる

2010-05-10 14:57:34 | 司法試験関連
甲子園には魔物が棲んでいるという。

第3回民法。設問2は未だに見るとイラッとします(笑)。

プレイバック第3回民法受験体験記。

予想通り,民法が単独出題された。会場後方に座っていたので,試験開始と同時に前の方がざわついたことから,「民法来たな」と分かりました。

設問1と設問2。民法については,丁寧に論証しようと決めていた。実は何故か「遺産分割絶対出る」という妙な思い込みがあり,相続分野も目ぼしい分野はキッチリやろうと思っていました。遺産分割は筆頭候補ですが,さて何をやろうかと。「まぁ,内田民法Ⅳの該当箇所読んでおけば大丈夫っしょ」ということで,内田民法Ⅳを読み込んでおりました。さて,問題文を見ると,設問1が賃貸借,設問2が何と遺産分割!

「もろたで!」とそりゃ思うわな。設問1は自分で言うのもなんですが,かなり書けたと思う。おまけにかなり丁寧な字で丁寧に論証もした。「これ模範解答じゃん(純粋主観説)」なんて少し調子乗ったのを今でも覚えている。

試験場では何が起こるかわからない。自分でもよく分からないのだが,本番の民法で普段やらないことばかりを吉野はした。

まず普段なら答案構成は当然設問1も2も仕上げてから答案作成に入るのがセオリー。というかそれ以外の事はした事が無い。にもかかわらず,当日,設問1は完璧に仕上げたまでは問題なかったのだが,設問2は中途半端なところで止めてしまったのである。「続きは,設問1を書き終わった後でいいでしょ。まぁ,大体なんとかなりそうだし」と思ったからなのだが,なんでこんな事したのか理由が未だに分からない。恐らく,身構えていた民法が何とかなりそうだと安心した点と,遺産分割が出てついている!と思ったのとで油断したのだろう。しかもこの時点では時間も相当余裕があった。正直「民法楽勝」と思った。

さて,答案作成は設問1は「丁寧に」仕上げた。「順調順調,余裕だな」なんて思っていた。かなり「丁寧に」書いた,ということは,普段より時間がかかる,ということである。普段なら時計を小まめに確認するのだが,このときは「何故か」書くことに集中していた。ふと,「今何時だ」と時計を見て一瞬にして顔面蒼白となる。論文試験中に頭が真っ白になったのは後にも先にもこのときだけだ。「あと40分しかない!?」。「なんでなんで?余裕あったじゃん!」。

この時点でまだ設問1は書きあがっていない。大慌ててで仕上げるも残り30分を切っていた。普段なら答案構成が終わっているので慌てる必要は無いが,何しろまだ完成させていない。しかも大笑いな事に,ここで初めて配点を見る事になる。「5.8:4.2」・・・。

「42!?この問題で42点!?」嫌な汗が噴出してくるのが分かった。完全に時間配分を間違えてしまっている。「まずいまずい」と思いながら,例の遺産分割に取り掛かる。ここで中途半端に構成を終わらせた理由が何となく分かってしまう。何だか良く分からない問題なのだ。おかしい,この判例よう知らん・・・。内田民法で遺産分割をしっかり復習しており,知らないわけが無いのだが,何だかよう分からん。じっくり読んでみると短時間でパッパッと処理できそうも無い。っていうか何この問題状態である。しかももう20分ちょいしかない。設問2はまだ白紙である。



世界大恐慌来たーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!

ですよ,ええ。

一瞬にして地獄絵図。超余裕があったはずなのにまさかの途中答案の危機ど真ん中。明白かつ現在の危険ってこのことじゃん!姉さん,違憲です!



で,どう対処したかというと,書きながら構成した(笑)。字は書きなぐりまくり。恐らく採点した人は,設問1と設問2の違い振り,字の綺麗さ,内容含め別人28号か!?と思ったに違いない。とにかく書きなぐるとはまさにこのことである。自分でも読めない字が一部躍っていた。しかも良く分からない問題を構成しながら書くというアクロバットである。判例の立場と自分の立場を一貫して論述し,判例の立場を評価し,最後に事案の解決までしなければならない。結論から言うと吉野は世にも奇妙な答案を仕上げる事になる。採点者は,字が汚いなと思いつつ,まぁ,何とか論理は追えるかな,と読み進めたら最後の3,4行で「・・・はぁぁぁ!?」と思ったに違いない。恥ずかしいのでこれ以上書かない事にする。

設問2は,2ページ程度の仕上がりでタイムアップ。「以上」と書いた瞬間時間切れとなった。形にはなった,と安堵したが,内容に当然自信はない。天国から地獄とは正にこのこった。

何でこんなことになったかは一目瞭然である。このとき,普段やらない事ばかりやっている。答案構成は完成させるのに完成させないで見切り発車,時間をいつも気にするのに全然気にしない,馬鹿丁寧に答案を作成する,配点を確認しない・・・。何で民法の時だけこんなことをしたのか分からない。魔が差したとしか言いようが無いのだが改めて書いてみると「俺何してんの」と今でも言いたくなる。でも実際にこうなっちゃったのだ。

いや,でもラスト20分はもう大変でした。右腕が硬直してくるのが分かるんすよね。早く書かなければ,と思いながらも腕が固まってくる感じ。頭の中は2つの立場を同時構成しているので大混乱状態。あんときゃ人生初の途中答案をマジで覚悟しました。・。・。

さてこの話には後日談があります。遺産分割出題を予想し,予習もし,実際に試験に出たのに何で混乱したのか。

帰宅後,吉野は内田民法Ⅳを手にします。ベースとなった判例が何時のものか分かっていますから(平成17年9月8日),「おっかしぃなぁ」なんてぼやきながら判例索引を見る・・・。


「ぴぎゃーーー!」


内田民法Ⅳ補訂版2004年3月19日・・・。2004年!?掲載判例は,平成13年11月22日が最新。

載ってねーし。そりゃ知らねーし。

ぎゃふん。

正直さー,内田民法Ⅳを読んだだけでも俺は偉いと思うのよ。論文対策として親族相続やっただけね,偉いと思っちゃうわけ。でねー,内田民法Ⅳに載ってない判例(しかもそれを知っているか知らないかで影響出ちゃうような)をそのまんま出すかねと。しかも42点だよと。というわけで今でも釈然としないんだよねー(笑)。

やっぱり判例学習大事だよね!(爆)

ちなみに,問題文には配点が「5.8:4.2」って書いてるんですが,試験中にこれを「5:8:4:2」と読み間違えた人は少なくないようで,設問2の配点は「2」だと思って気楽に流した人がいたそうです。「全部足して19だから変な配点だとは思ったんですが・・・。」という話を聞きました。確かに19は変だよね(笑)。

結論。試験場には魔物が棲んでいる。・。・。・。・
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本日14時より…。

2010-05-10 12:51:47 | 雑感
横浜エリアの新拠点,横浜ネットステーション校が開校します。
神奈川県在住・神奈川県内の大学/大学院・神奈川県内で勤務されている方には,特典もあるようですので,のぞいて見てくださいね。
http://www.itojuku.co.jp/sch_yokohama/topics/201004opening/campaign.html

旧司法試験択一を受験された方,お疲れ様でした。各人色々な思いがあると思いますが,それぞれが「今なすべき事」をやるように(考えるように)して下さい。

物事の評価は短期的に考えては見誤ります。特定の事柄に執着しても見誤ります。冷静に「今なすべき事」をするようにして下さい。
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