WBCやW杯,五輪などのビッグイベントの放送があると,スポーツ新聞や夕刊系の新聞にド派手な見出しが躍る。駅のスタンドなどでも,見出し部分がこれまたどでかい文字で宣伝に供される。そう,視聴率何パーというニュースである。
従来,視聴率○○%という時は,平均視聴率で紹介するのが常であった。今でも週間ランキングなどでは平均視聴率の高低で作成されている。他方,瞬間最高視聴率と言うのもある。文字通り,放送中で最も高い視聴率を叩き出した時間の視聴率だ。
最近,違和感を覚えるのが,見出し等で「視聴率○○%」という時,何故か瞬間最高視聴率が使われる事が多くなってきたことである。しかも,一見平均視聴率のように表示しているのがひっかかるのである。この傾向はここ数年顕著である。しかも最初の頃は,駅スタンドの見出しや,ネットニュースのヘッドラインでも,瞬間最高視聴率と言う風に表示されていたのだが,最近はそのような表記をしなくなった。ぱっとみ平均視聴率のように受け止めてしまう表示である。
少なくとも,平均視聴率と瞬間最高視聴率という異なる指標が存在し,しかも一般的に使われない指標を使う場合には,その点明示すべきだと思う。
恐らく,スポーツイベントの中継の場合,瞬間最高視聴率が,番組平均値と大きく隔たる傾向が他の番組に比べ強いからだと思うのだが,それならそれで正確に表示してほしいものである。WBCの決勝や,先日のパラグアイ戦の視聴率の表示の仕方がそうでしたね。見た瞬間「平均ではないな」と思いましたが,案の定でした。
妙に,「みんなこんなに見てるんだよ,見ないと駄目だよ~」と煽っているようで気になる。また日本人はこの手の煽りに弱く,煽られやすい気質だ。
憶測だが,この傾向は,スポーツイベントの放映権料の異常な高騰と無関係ではないように思える。TV局は巨額の放映権料を放送する何年も前に支払うと言うリスクを背負っている。当然,CM料金を引き上げなければならないが,CM料金はそのコンテンツが持つ視聴率に大きく左右される。例えば,全世界のスポーツイベントの中で最もブランド力があると認定されたスーパーボウルに至っては,30秒のCM料金が数億円レベルまで高騰している。視聴率がこけることは絶対に許されない。ちなみに,アメリカの場合,人口が増え続けなおかつ趣味嗜好の多様化で視聴率自体は全番組的に低下傾向に歯止めがかからない(しかしスーパーボウルだけ下がっていない!)。そこで,視聴率以上に最近は「視聴者数」という指標を使い始めている。10年前の視聴率20%と今の視聴率20%では視聴者数は段違いだからである。これはこれで説得力があるし,誤解も招かない。
大体,スポンサーとしては,放送時間を通じての視聴率が気になるのであって,瞬間最高視聴率なんて意味は無い(大抵その瞬間は放送本体の時間帯であり,肝心のCMの時間帯ではないからだ)。悪戯にマスコミが見るようにけし掛けているように感じられる。大体ドラマなど他の番組コンテンツでは,このような「歪んだ」報道は一切していない。せいぜい紅白歌合戦で,歌手別視聴率を出すくらいだ。それでも紅白の視聴率を瞬間最高視聴率で報道するマスコミは見た事が無い。
だとすると,巨額の放映権料が絡むスポーツイベントの時だけ,瞬間最高視聴率で報道しているということになりそうである。特にW杯は,1大会辺りの日本での放映権料は100億円を超えており,FIFAは2大会分をセットで購入する事を義務付けているため,TV局側の負うリスクはとてつもなく巨大になっている(ちなみに,アメリカのTV局が国内リーグに過ぎないNFLに支払う放送権料は,8年間で「2兆円」だった。「億」ではなく「兆」である。因みに現行の契約は更に巨額である!)。
なんて現実的なことを書くという夢の無い話であった。
打倒独逸!アルゼンチン頑張れ。
従来,視聴率○○%という時は,平均視聴率で紹介するのが常であった。今でも週間ランキングなどでは平均視聴率の高低で作成されている。他方,瞬間最高視聴率と言うのもある。文字通り,放送中で最も高い視聴率を叩き出した時間の視聴率だ。
最近,違和感を覚えるのが,見出し等で「視聴率○○%」という時,何故か瞬間最高視聴率が使われる事が多くなってきたことである。しかも,一見平均視聴率のように表示しているのがひっかかるのである。この傾向はここ数年顕著である。しかも最初の頃は,駅スタンドの見出しや,ネットニュースのヘッドラインでも,瞬間最高視聴率と言う風に表示されていたのだが,最近はそのような表記をしなくなった。ぱっとみ平均視聴率のように受け止めてしまう表示である。
少なくとも,平均視聴率と瞬間最高視聴率という異なる指標が存在し,しかも一般的に使われない指標を使う場合には,その点明示すべきだと思う。
恐らく,スポーツイベントの中継の場合,瞬間最高視聴率が,番組平均値と大きく隔たる傾向が他の番組に比べ強いからだと思うのだが,それならそれで正確に表示してほしいものである。WBCの決勝や,先日のパラグアイ戦の視聴率の表示の仕方がそうでしたね。見た瞬間「平均ではないな」と思いましたが,案の定でした。
妙に,「みんなこんなに見てるんだよ,見ないと駄目だよ~」と煽っているようで気になる。また日本人はこの手の煽りに弱く,煽られやすい気質だ。
憶測だが,この傾向は,スポーツイベントの放映権料の異常な高騰と無関係ではないように思える。TV局は巨額の放映権料を放送する何年も前に支払うと言うリスクを背負っている。当然,CM料金を引き上げなければならないが,CM料金はそのコンテンツが持つ視聴率に大きく左右される。例えば,全世界のスポーツイベントの中で最もブランド力があると認定されたスーパーボウルに至っては,30秒のCM料金が数億円レベルまで高騰している。視聴率がこけることは絶対に許されない。ちなみに,アメリカの場合,人口が増え続けなおかつ趣味嗜好の多様化で視聴率自体は全番組的に低下傾向に歯止めがかからない(しかしスーパーボウルだけ下がっていない!)。そこで,視聴率以上に最近は「視聴者数」という指標を使い始めている。10年前の視聴率20%と今の視聴率20%では視聴者数は段違いだからである。これはこれで説得力があるし,誤解も招かない。
大体,スポンサーとしては,放送時間を通じての視聴率が気になるのであって,瞬間最高視聴率なんて意味は無い(大抵その瞬間は放送本体の時間帯であり,肝心のCMの時間帯ではないからだ)。悪戯にマスコミが見るようにけし掛けているように感じられる。大体ドラマなど他の番組コンテンツでは,このような「歪んだ」報道は一切していない。せいぜい紅白歌合戦で,歌手別視聴率を出すくらいだ。それでも紅白の視聴率を瞬間最高視聴率で報道するマスコミは見た事が無い。
だとすると,巨額の放映権料が絡むスポーツイベントの時だけ,瞬間最高視聴率で報道しているということになりそうである。特にW杯は,1大会辺りの日本での放映権料は100億円を超えており,FIFAは2大会分をセットで購入する事を義務付けているため,TV局側の負うリスクはとてつもなく巨大になっている(ちなみに,アメリカのTV局が国内リーグに過ぎないNFLに支払う放送権料は,8年間で「2兆円」だった。「億」ではなく「兆」である。因みに現行の契約は更に巨額である!)。
なんて現実的なことを書くという夢の無い話であった。
打倒独逸!アルゼンチン頑張れ。