北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2022.8.28 『安斉の沢』(218m) 雨だもの~
先日の日曜日の朝起きると、
天気予報では一晩中降り続くはずだった雨が、
夜中に少し降って止んだ様子。
しかし空を見上げると、
またいつ降り出すかわからない雲が覆っていた。
やる気も出ないが、
三笠市で藪漕ぎでもするか、
と家を出た。
岩見沢市宝水町から、
「市来知川」(いちきしりがわ)に沿って伸びる農道に入った。
この農道を走って行くと雨が降り出した。
この日予定したのは、
「市来知川」奥の「一の沢貯水池」から、
「野々沢林道」を進み、
藪漕ぎで「安斎ノ沢」に登り、
逆側に下って別の林道を歩いて戻る、
という周遊ルートだった。
しかし降り出した雨が強くなる。
気温が22℃あるので、
雨具を着用する気にもなれない。
それで下山に予定したルートを往復することにした。
最終人家の先で林道に入り、
すぐ駐車スペースを確保した。
けっこう強い雨の中、
傘をさしてスタート。
歩き出して間もなく、
一時夕立のような強い降り方となる。
ここはアブがうるさく、
傘の下に入ってきて、
腕や手の指先を刺す。
そのたびに慌てずじっくり見てアブをつぶした。
一時強く降った雨だが、
目指すピークの基部に達すると小降りとなった。
しかし雨水をたっぷり蓄えた藪に入る気にはなれず、
そのまま通り過ぎて、
見晴らしのよいところはないかと、
先に進んでみた。
すると現れたのは不法投棄の山だ。
冷蔵庫みたいなものにタイヤ。
更に笹に埋もれた乗用車が見える。
こんな山の中にやってきて、
とんでもないことをする輩がいるものだ。
この林道にはゲートがない。
やはり林道にはゲートを設けて、
きっちり施錠する必要がある。
嫌なものを目にした後、
やや広い風景が現れたものの、
工事現場のような光景でつまらない。
この頃になると、
雨はすっかり上がっていた。
雨が上がったのなら、
ピークを目指して登らないわけにはいかない。
傘を木立の枝にデポして藪に入った。
みるみる身体が濡れる。
間もなく明瞭なピークに達したが、
三角点ピークはもう一つ先だ。
一旦わずかに下って登り返した。
そこに四等三角点「安斎の沢」。
1年ぶりのピークかな?
再び藪漕ぎで林道に下る。
するとそこにピンテが付けられていた。
四等三角点だが、
登る人がいることにちょっとした意外感!
すっかり雨が上がって気持ちの良い林道を、
のんびり歩いて駐車地へ。
その時点でまだ午前10時だったが、
もう一座という気力もなく、
そのまま帰途に着き、
自宅でゆっくり過ごした。
2022.8.19 『馬追山』(まおいやま・273m) 燃料費節約山行
盆休みが明けた先週は、
木曜日に1日だけ出勤してまた休み。
今週は火、水曜日の二日出勤となる。
盆までの繁忙期に、
忙しくても週に4日しか出勤しなかったんだから、
時期を過ぎた今は、
忙しいわけがない。
金曜日は燃料代節約で、
久しぶりに馬追丘陵を歩くことにした。
この日の入山口は、
道々「夕張~長沼線」沿い。
ここまでだと我が家から往復60km。
私の車はディーゼルエンジンで、
ちょうど10km/ℓ走るため、
往復6リットル必要と言うわけだ。
馬追丘陵は北の「長沼スキー場」から、
南端の道々「夕張~長沼線」の間に、
遊歩道がつけられている。
ここの遊歩道は全て歩いており、
Hiromiと一日で全コースを歩いたこともなつかしい。
遊歩道の入口を入って行くと、
数年前に伐採された、
広い大地が広がっている。
そこを埋め尽くした緑の雑草と、
青空とのコントラストが素晴らしい。
この日は久しぶりに、
カラッとした晴天となった。
陽射しがギンギン照りつけるので暑い!
しかし爽やかだぁ~
来週はまた気温が上がると言うが、
もうこのままでいいわぁ!
伐採地の中の遊歩道は、
雑草にまみれていた。
あまり歩く人がいないようだ。
殆どが「馬追の名水」入山口と、
「馬追山」(静台)の間を行き来しているようだ。
今回の入山口から「馬追山」までは、
片道約4.1kmほど。
前半は殆どが雑草に覆われた遊歩道だ。
尾根上からは、
澄んだ空気の中で、
夕張の『冷水山』(703m)の奥に、
名峰『夕張岳』(1,668m)が、
くっきりと見えていた。
歩き出してちょうど中間辺りで、
航空自衛隊のミサイル基地脇を通る。
そこは有刺鉄線を巡らせた金網で隔てられ、
どうにも良い気持ちがしない。
金網が見えなくなると、
突然林道に飛び出す。
ここからしばらくは林道歩きとなり、
やがて「馬追の名水」コースと合流する。
この合流点から、
緩やかに高度を下げていく。
すると再び遊歩道の入口が現れる。
ここからの遊歩道は、
最も多くの人が歩く部分なので、
地面がしっかり固まっている。
針葉樹林の中に続く、
何とも雰囲気の良い小道を歩き、
最後は急登を経て、
一等三角点「馬追山」(静台)。
久しぶりに見る一等の標石が大きい。
「静台」のいわれが記されているが、
読んだこともなければ興味もない。
だいたいここは点名が「馬追山」なのだから、
そのままでよかった。
そばの小箱に入山者名簿があるので記入した。
すると私が記入したすぐ前に、
前日登った女性の記帳で、
「先月5回、今月2回」と書かれていた。
月に5回なんて、
なぁんもすごくないからぁ。
それだけならわざわざここに載せることもなかったが、
その女性は他にも、
「登山道が荒れている!」、
と書いていた。
「!」を付けてだよ。
だからどうしろと言うのだ!?
整備しろと言うのか?
だったら自分でやればあ!
馬追丘陵は地元「長沼山岳会」の方々の、
奉仕活動によって草刈りがされている。
私は感謝の言葉しか思いつかないがなあ。
だいたい遊歩道は、
「荒れている」と言うほどではない。
人の厚情に甘えすぎ!
こういう輩に登る資格なし!
「馬追山」までは一人の登山者にも出会わなかった。
「こりゃあいい日に登ったもんだ」、
と思いながら下山を始めると、
年配の女性が一人上がってきた。
そして私の横を小走りで駆けて行った。
どうしたことか、
と振り返ると、
なんとのんびり歩き出した。
要するに人にコロナをうつされたら大変、
的な態度だったわけよ。
だったら山になんか来なきゃいいべ!
腹立つ~
だから人がいる山は嫌だもなあ・・・
復路で自衛隊の基地を過ぎた辺りで、
いつもの簡単な昼食とした。
時間もちょうど正午になろうとしとていた。
そこでトーストを頬張っていると、
そよ吹く風が冷たく、
日陰ではちょっと寒いくらいだった。
本当に秋が近いと感ずる。
最後はまた広い伐採地の中を、
気持ちよく下って行く。
そして駐車地へ。
この日はここから登る人も、
他にはいなかった。
2022.8.10 『宇佐美』(194m) 吸血アブの猛攻撃 → 撃沈・・・
このところ東北辺りが集中豪雨に見舞われているが、
北海道も雨が続いて困る。
この盆休みは火曜日に運転免許の、
更新時講習が予定されていたため、
翌水曜日から4~5泊の山旅に出ることにしていた。
Hiromiが月~木曜日と本州旅行を予定していたため、
だまって帰ってくるのを待つわけにもいかず、
盆休みも別行動として単独で出かける予定とした。
ところが天候不順が延々と続き、
どうにも出かけられない。
水曜日の明け方から降り出した雨は、
8時を過ぎてようやく上がったので、
重い腰を上げて外に出た。
しかしまたいつ降り出すかわからない空を見上げて、
一つ大きなため息が出た。
そしてこれはどこへ行っても同じだと判断し、
原風景の中の里山へ向かうことにした。
栗山町桜山地区で、
「桜山池」そばに駐車。
エゾシカの防護柵ゲートを越えて、
「桜山池」を大きく回る周遊林道に入った。
ゲートを越えるとすぐ左手の柵が壊れ、
地面近くまで落ちていた。
柵の向こうは畑だ。
どうして補修しないのだろう?
補修しなきゃその部分を利用して、
エゾシカが自由に出入りできる。
莫大な費用をつぎ込んで、
延々と張り巡らせた防護柵が、
あちこちでほころんで、
なんにもならなくなっている。
なんだかなあ・・・
このところの雨は、
この辺りでも随分降り続いたようで、
最近車が走った痕跡のない林道には、
大きな水たまりがいくつもできていた。
おまけにけっこう深いので、
長靴でも水たまりを避けるように歩く。
平坦な林道が高度を上げていくと、
やがて「宇佐美」のピーク南側を巻くように伸びる。
そこでどこから藪に入ろうか、
と立ち止まって藪を覗いたところ、
体中にアブが群がってきた。
うるさいので、
すぐ藪に入ってピークへ。
そして三等三角点「宇佐美」。
すぐ林道に下った。
そして立ち止まってみると、
やはりアブが群がってくる。
おまけにこのアブはひどく攻撃的で、
次々に刺してくる。
通常アブは人の肌の柔らかい部分を狙ってくるが、
このアブは違った。
頬、唇、鼻の下、顎等の柔らかい部分はもちろん、
腕や手首、しまいには手の平までも刺してくる。
刺された感触も通常のアブより痛く、
刺された患部にブヨに刺された時のような、
強いかゆみが残る。
こんなアブの攻撃は初めてだ。
歩いていても前述の部分に、
次々と刺してくるので、
歩を止めることができない。
水も飲めず小用も足せないというわけだ。
もうそうなってしまっては、
早く下山するしかない。
速足で歩きながら、
ショートカット林道を利用することに決めた。
吸血アブの群れはどこまでも着いてくる。
「桜山池」の周遊林道は、
スタート地点とちょうど反対側の、
ほぼ中間地点に林道分岐があり、
そこから「桜山本継林道」にのると、
ショートカットして戻れる。
急ぎこれにのって下った。
歩きながら「いてっ!」、「イテッ!」と、
声を上げるジジ。
とにかく攻撃が止むすきがない。
従って駐車地までが長かった。
麓まで下りエゾシカのゲートを越えて「ホッ…」。
そして駐車地に着くと、
あれっ!?
アブがいない。
あの吸血アブはエゾシカのゲートから、
外には出ないってこと!?
意味不明だが、
とにかく助かった。
2022.7.31 『久茶運内』(くちゃうんない・632m) 涼しい林道歩き
日曜日に『三角山』から汗だくで下山後、
涼しい格好に着替えて、
この日も「ついで登山」をすることにした。
『三角山』頂上基部の駐車地から伸びている、
「万字林道」を歩き、
約4km先の「久茶運内」(三等三角点)を往復する。
このルートも一度Hiromiと歩いている。
また「久茶運内」には、
峠を下った万字から長い林道を歩き、
数度登っている。
「万字林道」にはゲートがなく、
自由に車で乗り入れられる。
しかし山菜とエゾシカ狩猟シーズン以外は、
ほとんど入る車はなさそうだ。
短パン姿になると、
涼しくて風が心地よい。
スタート地点の標高が約680mなので、
目指すピークとはほとんど標高差がない。
従って「登る」と言うより「歩く」、
と言うのが適切な表現で、
緩いアップダウンを繰り返していく。
スタートして1kmほど進むと、
「遭難多発地帯」の貼り紙だ。
主にタケノコシーズンの遭難が多いのだろう。
だから林道の入口にゲートを設けて、
きっちり施錠しておかなきゃダメだっちゅうの!
山菜採りにおける遭難騒ぎは、
毎年必ず何件もニュースになる。
更に林道を進んで行くと、
右手に伐採地の風景が見えた。
緑の美しい伐採地だが、
伐採の跡に植林がされていない。
近年木材を必要とし、
樹木を伐採してもそこに植林する費用がないので、
そのまま放置されるところがあると聞く。
この伐採地もその一つなのだろうか?
しかしそんなことを繰り返していくと、
水害が多発する上、
将来大変なことになるが、
行政はどうしようと考えているのだろう?
標高の高いこの林道からは、
時折木々の切れ間から遠くの景色が見える。
しかしこの日は低いガスが遠くの景色を曇らせていた。
涼しく歩けるが、
何とも重苦しい空模様だ。
歩き出して3kmほどで、
最後の分岐を右の作業道に入った。
すると笹の茎に黒いものが!
よく見ると小さなザックだ。
見るからに山菜採りの物だとわかる。
山菜採りの連中はとにかくマナーが悪い。
これまでにもあちこちの林道で、
長靴、雨合羽、ペットボトル、食べ物の包装紙等、
随分ひどい不法投棄を目にしてきた。
ここでも思う、
林道入口にゲートを設けて、
一般車両の進入を禁止した方がいいと。
それにしてもこのザックの持ち主は、
採った山菜をザックなしに、
いったいどうやって運んだのだろう?
「久茶運内」までの約1kmの作業道に、
古いヒグマのフンが4ヶ所落ちていた。
伐採地が広がる中を歩いて、
いったい何を食べて生きているのだろう?
ヒグマの生息域が狭まっている割には、
個体数が増えていく現象も、
どうにも納得がいかない。
最後は荒れた作業道に入り、
間もなく三角点のそばに達した。
作業道脇の一段高い藪の中に三角点がある。
しかしこの日はもう藪漕ぎはいいやあ!
スルーして先に進み、
広い伐採地に出て昼食とした。
ここからいい風景が望めるのだが、
やはり重苦しいガスが覆ってよく見えない。
復路はまた色々なことを考えながら、
ただ淡々と歩く。
この「歩く」という動作中は、
本当に色々なことを考えるものだ。
な~んちゃって、
たいした考えも浮かばないんだけどねえ~
駐車地に着いた後は、
万字側に下って帰ってきた。
夕張を回るよりこちらの方が速いか?
2022.7.18 『野々沢』(249m) 霧雨でも楽しい山歩き
世の中三連休最終日の月曜は、
やはり天気予報がよろしくない。
外に出てもどこも低いガスに覆われて、
遠くの山が何も見えない。
それではどこに出かけても同じこと。
自宅からわりと近い、
三笠市の山に出かけることにした。
道々30号線を上志文から三笠方面に走り、
「市来知川」(いちきしりがわ)に出合ったところで、
右手の農道に入った。
それをどこまでも走って行くと、
「一の沢水源池」のゲートに突き当たる。
ゲートの前には数台停められる空き地があるので、
これを駐車地とした。
ただ足元は水たまりがあってよくない。
重苦しい空気の中をスタート。
ここのゲート前はにぎやかだ。
「マムシ注意」、「クマ出没注意」、
「魚釣り禁止」、「立ち入り禁止」と、
いっぱいいっぱい!
しかし、そもそも「立ち入り禁止」ならば、
マムシやクマに注意する必要がないし、
魚釣りができるわけでもあるまい。
またこのゲートは林道への侵入をことごとく嫌い、
バイクも入れないようにされていた。
ゲートを過ぎて100m先で、
「一の沢貯水池」に出合う。
小さな貯水池だが、
これが「近代水道百選」に選ばれたって言うんだから、
何とも不思議な印象だ。
ただ、そもそも「近代水道百選」て何!?
そして何とも透明感のない水で、
これを水道水変えても、
とてもおいしいとは思えないのだが・・・
貯水池の脇にチェーンゲートがあり、
ここから「野々沢林道」が伸びていく。
路面に最近車が走った痕跡はない。
静かな林道を歩いて、
貯水池の奥へと入って行く。
すると霧雨が降り出し、
鬱陶しい歩行となる。
路面にはたまにヒグマのフンが落ちている。
右手に枝が現れるので、
それに入ると高度を上げだす。
地形図では破線林道だが、
まだ車が走行することはできる。
また、この分岐を直進すると、
長い林道歩きから藪漕ぎで、
先日登った三笠の「幌内」(三等・309m)に辿り着けることが、
地形図から読み取れる。
いつかこの林道を利用して登ってみよう。
分岐からの林道は、
歩を進めるほどに荒れていき、
ドロドロの状態になったところも。
また、目の前に大きく張られたクモの巣に、
顔面から突っ込みそうになる場面も。
蛇行する林道から200で藪に入った。
霧雨に濡れた笹が下半身を濡らす。
しかし暑くて雨具は無用だ。
腰程度の高さの笹をかき分けて進む。
ワークマンで買った1,900円のズボンがいい。
濡れてもそう気にならない材質だ。
安価で良品を販売するワークマンは、
我々庶民の味方だわぁ。
そして三等三角点「野々沢」。
三度目のピークだ。
一旦林道に下り、
少し歩いて伐採地に上がった。
狭い伐採地だが見通しは利く。
ちょうど霧雨が止んで低いガスが晴れだした。
弱い日差しに気温が上がる。
伐採地からショートカットで林道に下るが、
足元にはまだまだ元気の良さそうなウルシが、
びっしり生えている。
転んだら大変なので、
ゆっくり慎重に下った。
また林道をてくてく歩いて貯水池を過ぎ駐車地へ。
霧雨交じりの鬱陶しい天候ではあったが、
それでも山歩きは楽しい。
楽しい山歩きを終えた連休の締めくくりは、
久しぶりに「サイゼリヤ」で、
Toshiと一杯やりながら積もる話しに花を咲かせた。
2022.7.10 『於兎牛山』(おそうしやま・392m) 暑くて暑くて・・・
先日の日曜日だが、
天気予報はほとんど午前中「雨」。
とりあえず様子を見ながら、
と思いつつ家を出た。
そしてこれも「とりあえず」だが、
夕張に向かって車を走らせた。
我が家を出ると降り出した雨は、
夕張に入ると上がった。
しかし草木はたっぷり雨水を蓄えているので、
藪に入る気にもなれず、
Uターンして由仁町川端から、
「クオーベツ林道」に向かった。
施錠された林道入口手前に、
駐車スペースがある。
雨が上がって日が射し始めた中、
チェーンゲートを越えて林道に入った。
チェーンは車両の進入だけではなく、
オートバイの侵入を防ぐため、
横の隙間にも新たな鎖が張られていた。
最近はオフロードバイクでの林道走行が流行っているのか、
他の林道でもバイクに出くわしたり、
走行音を耳にすることがある。
静かな山中でけたたましいエンジン音は聞きたくない。
ここは何でも「クオーベツ」だ。
「クオーベツ林道」を歩いて行くと、
「クオーベツ川」に架かる「九尾別橋」を渡り、
しばらく行くと「クオーベツダム」によってせき止められた、
「クオーベツ貯水池」がある。
この貯水池が水をたたえているのを目にするのは、
いったいいつ以来だろう?
いつも涸れて湖底があらわになっている印象だ。
しかし水のある風景は美しい。
この貯水池から18kmほどの林道歩きで、
『クオベツ山』(506m)に至る。
『於兎牛山』へは地形図に従うと、
「九尾別橋」の手前分岐で、
左手の「川端林道」に入る。
そして林道を忠実に歩いて行くと、
『於兎牛山』頂上基部に達する。
しかしそれではひどく遠回りをすることになる。
私は初めてこの山に登った時、
「川端林道」を利用したのだが、
二度目は「クオーベツ貯水池」から藪に入って、
ショートカットを試みた。
すると古い作業道が残っており、
楽々ショートカットに成功。
以来ショートカットルートで、
上部林道につなげることにしている。
そしてそのショートカットルートだが、
その辺り一帯が昨年伐採されて、
広々とした風景となった。
従ってその伐採地を登って、
上部林道につなげることになる。
広い伐採地の風景が好きな私だが、
ここは何かが違う。
そして気が付いた。
この伐採地は木材にするために刈り払われた枝が、
かたずけられずに散乱している。
これはいったいどうしたことか?
通常は伐採後不要な枝は集められて、
小山を築いている。
そして苗木を植えるのだが、
ここは大量の木を伐りはらった後、
植林をしないと言うことなのだろうか?
どうも納得がいかない。
伐採地を抜けて上部林道に上がると、
もうかなり気温が上昇し、
暑くて暑くて・・・
ゆっくり歩を出していく。
トロトロと歩いて頂上基部に達し、
藪に入って三角点を目指す。
そして『於兎牛山』(三等三角点:於壮志山)。
樹木に囲まれたピークは展望が利かない。
すぐに下山を開始。
林道に下って歩き、
再び伐採地に出て簡単な昼食とした。
しかし伐採地は直射日光が強く暑くて・・・
その後も林道をダラダラと歩くが、
「九尾別橋」から結構な登り返しがあり、
暑さに弱い身としてはこれが堪える。
もう辛くて辛くて・・・
ようやくゲートを越えて駐車地に着き、
温度計を見ると28℃。
この程度の気温でヘロヘロになるとは、
本州の方々からお叱りをちょうだいしそ~
2022.7.3 『360m峰』 咲き誇る「ジギタリスプルプレア」
土曜日の夜外気温が一晩中、
22℃から下がらないまま、
車の窓4枚を網戸にして寝ていると、
日曜の早朝カラスの鳴き声に起こされた。
そばの木の上で数羽が会話をするように鳴いている。
うっせ~っ!
それでもウトウトしながら、
6時近くまでは寝ていた。
この日の予定は、
前日の「ボタ山」から眺めた伐採地を歩くこと。
そこで目にする風景に期待したい。
それで地形図を見てみると、
この伐採地へ続くと思われる林道が二本ある。
その一本に入ってみることにした。
林道の入口は上砂川市街地から、
「上砂川温泉」に向かう道々沿いにあった。
7時近く、林道入口をスタート。
この林道にゲートはなかったが、
いきなり深そうな泥んこがあり、
とても車で進入する気にはなれない。
また、車両が侵入した痕跡もなかった。
林道を歩き出すと間もなく、
右手の小沢越しに伐採地が見えた。
林道が続く尾根の一本西側に当たる。
林道は高度を上げながら南下を続け、
小沢の源頭付近で大きく弧を描いて、
一本西の尾根に乗り替えて北上する。
つまり奥まで行って戻るようなかたちになる。
林道はこの弧を描く辺りから荒れだして、
もう廃道になって久しいようだ。
濡れた草を漕いでいくので下半身が湿る。
なのにHiromiは面倒くさがってスパッツを付けていない。
濡れた下草によどんだ水たまりが続く。
けっして気持ちの良い林道ではない。
ただひたすら素晴らしい風景を期待しながら歩を進める。
北上を続ける林道は、
高度を落とすことなく続き、
330で突然前方が開け、
待望の伐採地に飛び出した!
素晴らしい!
天候も晴天となり、
絶景が広がっていた。
そんな風景を更に楽しもうと、
その辺りの最高標高点を目指す。
作業道をつないで上へ。
周囲にはスタートしてすぐ咲いていたピンクの花が、
そこら中に咲いている。
山野で目にする花を、
「きれいだな」、「かわいいな」と感じる私だが、
それを帰宅して名を調べる気にまではならない。
ところがここには調べずにはいられない、
すごい光景が待ち構えていた。
一面ピンクと白い花が咲き乱れるところに出くわした。
まさか人が好まぬ殺伐とした伐採地で、
花の楽園に遭遇しようとは・・・
この辺りで最も高いところは、
等高線で拾うと360mピークだった。
そこに上がる過程がまた素晴らしい。
ここは360度の風景が楽しめる。
この日ここに登ったことを、
Hiromiと二人心から良かったと思える。
そしてその時点では名も知らぬピンクと白の花が、
こんなにも咲き乱れているとは、
全く想像できなかった。
どこでもバカにすることなく、
コツコツと登ってきたご褒美が、
ここにもあった。
下山は長い林道を戻ることをせず、
そのまま藪に入り小沢に下って、
駐車地を目指すことにした。
作業道をつないでなるべく下部まで下り、
意を決して藪に突入。
ところがいくらも進まぬうちに、
草刈りされた作業道に出た。
この作業道は伐採地のものとは別だ。
何の作業道かは不明だが、
それを楽々下って行くと小沢に出合い、
その向こうにハイエースが見えていた。
なんという楽で短いショートカットか!?
次回はこのルートを登ろう。
いやあ、いい日だった!
Hiromiともども満たされた気持ちで帰途に着き、
ゆったりした時間を過ごして、
夕方あらためて「反省会」!
帰宅して家の花図鑑を見てみたが、
この日出会った花を見つけられず、
写真を渡して女房に丸投げしてしまった。
それに対し嫌な顔一つせずに調べてくれる女房だ。
そして「グーグルレンズ」なるものを教えてくれた。
その結果「ジギタリスプルプレア」と判明!
難しい名前だねえ・・・
2022.7.2 『妹ヶ瀬山』(いもがせやま・282m)~「ボタ山」(270m) 冒険心をくすぐる里山
土曜日に『イルムケップ山』から下山した後、
歌志内市を通り抜けて上砂川町に入った。
そして地形図に山名が記されている、
「妹ヶ瀬山」に登ってみることにした。
上砂川町本町からピークそばまで、
林道が記されており、
アンテナ施設があるようだった。
そんな「妹ヶ瀬山」は、
上砂川町民に親しまれている里山、
というのが私の印象だった。
ところが・・・
土曜日の夕方近くになって、
林道入口を入った。
するとすぐ右手奥に大きな建物があり、
見ると既に廃校になって久しい、
「上砂川小学校」だった。
他に駐車場所がないので、
校門奥に駐車させていただいた。
スタートすると間もなくチェーンゲートが現れ、
「立ち入り禁止」の警告板がある。
「町民の里山」的印象は、
ここでもろくも崩れ去った。
しかし「立ち入り禁止」となると、
逆に興味がわくもので、
自己責任で足を踏み入れる。
ゲートから少し歩くと、
前方に巨大アンテナの一部が見え、
そこが「妹ヶ瀬山」であることを知らせていた。
また間もなくきれいな三角錐の「ボタ山」が現れ、
大いに登行意欲をそそられる。
「ボタ山」には復路で登ることとし、
先へと進んで行く。
旧炭鉱関連の広い大地を抜け、
樹林間の林道を行く。
そして目の前に巨大アンテナが現れた。
そのすぐ右手にピークが見えていたので、
迷うことなく藪に入ってピークを目指した。
ところがそれは勘違いで、
三角点はアンテナ施設の奥であることを、
地形図で再確認して奥へと入って行った。
わずかな部分で濃い笹を漕いだものの、
おおよそ薄い藪を越えて、
「妹ヶ瀬山」(三等三角点:妹ヶ沢=いもがさわ)。
驚いたことにここにも例の黄色い私製標識があった。
前日の「幌内」に続き、
二日連続でこれを目にするとは・・・
復路で「ボタ山」に寄った。
斜度のある「ボタ山」へひと登り。
地形図上に「270m標高点」と記されている。
期待通り素晴らしい景観が!
その中に私の目を強く引くものがあった。
東の方角に見える伐採地だ。
そこを歩いてみたいという気持ちが一気に高まり、
翌日の予定をその伐採地に変更だ。
この突然の変更にも、
Hiromiは決して異論を唱えることなく、
同じ思いで伐採地の風景を期待してくれる。
「ボタ山」からの風景を楽しんで下山開始。
すると異臭がする。
ひどい臭いに驚いて辺りを見回すと、
地面から煙が出ており、
地中で何かが燃えているようだった。
石炭採掘の名残がいまだに残っているのか?
「立ち入り禁止」処置は当然なのかもしれない。
林道入口に下り、
最寄りの「上砂川温泉」で汗を流し、
近くで車中泊とした。
しかし暑い夜だった。
2022.7.1 『竹の子山』(156m) のどかな田園風景
金曜日の「幌内」下山後、
栗沢町まで戻って未踏の、
「宝池」(四等三角点・174m)に登ってみることにした。
道々30号線から狭い農道に入って駐車。
もう車が走行することはないような農道だった。
のどかな田園地帯の景観がいい。
農道を歩いて林道に入るつもりだった。
少し歩いて行くと、
エゾシカの食害を防ぐべく張り巡らされた、
電気柵が現れた。
ただ端に絶縁体が備えられているので、
それを握って問題なく通過。
しかしここで不安が。
林道の入口が電気柵でふさがれているのでは?
そしてその不安は的中した。
間もなく農道の突き当りで電気柵!
しかもそれを抜ける術はない。
と言うか、その先の破線林道は、
全く影も痕跡もなく、
ただ藪が続いていた。
それだもの電気柵を張り巡らすよねえ。
撤退!
駐車地に戻り、
更に栗沢町方面に走り、
「竹ノ子山」に登ることにした。
「登る」とは言っても、
田園地帯の緩やかな丘陵地帯。
林道を歩いてとりあえず「竹ノ子山」を目指す。
この辺りは一昨年伐採作業が入り、
林道が作業車の往来で、
ドロドロになっていたことを思い出す。
それが今は静かで車が走行することもない。
林道上に新しいタイヤ痕は見当たらない。
静かな林道を歩き、
「竹ノ子山」の基部で藪に入った。
しかし距離はわずかで、
藪漕ぎもちょっぴりだけ。
そして三等三角点「竹ノ子山」。
この三角点標石は、
こんなにいびつだったっけ!?
この丘陵地帯はここからが面白い。
濃い笹を漕いで一旦林道に下り、
少し戻って再び藪に入る。
もう随分伸びた雑草の中を歩き、
南の伐採地に出る。
すると栗沢町の田園地帯を眺められるところがあり、
低い位置からだが、
それはそれでなかなかいい眺めだ。
それに実にのどかだぁ・・・
里山から眺めるこんな風景が、
誠になごませてくれる。
まあ、その前にはじめからなごんでるんだけどねえ・・・
伐採地の中は、
春先とは違う夏の花が咲き誇っている。
正直言ってこの時期の花の名前は、
「西洋タンポポ」くらいしか知らない。
ただ、美しいものは美しい。
伐採地の中の、
そんな花たちを愛でながら下って駐車地へ。
終わってみれば、
今日もいい日だったねえ。
のどかだぁ・・・
2022.7.1 『幌内』(310m) 伐採地の風景はいいねえ~
今週は月~木曜日の4日間出勤だった。
週4日の出勤は、
去年の12月以来になる。
もう身体が週3日以内モードになっているため、
4日となるとひどく長く感ずる。
勤め先のおばちゃんたちも、
4日は長すぎると悲鳴を上げている。
足が痛い、腰が痛い、背中が痛いとこぼす。
それもそうだ、
みんな年寄りだもんなあ。
来週もまた4日間の出勤になる。
7月と言えば、
通常は盆前の注文が膨らむ繁忙期だ。
この上はせめて、
5日間の出勤にはならないでくれ、
と願うばかりだ。
今朝家を出て三笠市幌内町に向かった。
今日登ったのは「幌内」(三等三角点)。
この「幌内」という地名は、
北海道にはありがちで、
三角点名の「幌内」に立つのも、
私としてここが3つ目となる。
その一つは日高町の「幌内」(ニ等三角点・1,095m)で、
もう一つはむかわ町と厚真町の境界線上にある「幌内」(ニ等三角点・378m)だ。
そして三笠市の「幌内」は、
今日が二度目になる。
前回は2年前にHiromiと登っている。
三笠市幌内町に入ると、
舗装道路をどこまでも進む。
やがて舗装が切れるので、
そのまま砂利道を進んで行くと、
林道入口に突き当たり、
広い駐車場がある。
これは目の前にある、
古い変電所の駐車場だ。
この変電所は三笠市が炭都として栄し頃の名残だ。
今は見学用の施設として残されている。
駐車場の隅に車を停め、
徒歩で林道に入って行く。
すぐにチェーンゲートが現れる。
奥で伐採関係の工事が行われているようだが、
「立ち入り禁止」措置はとられていない。
「入林届」の用紙に指名と住所を記入して、
ゲートを越えた。
地形図では破線で記された林道だが、
どうしてしっかりしたものだ。
いまだに重要視された林道のようで、
林道脇の草刈りもされていた。
蛇行して高度を上げていく林道は、
やがて前方が開けて伐採地が現れた。
しばし広い風景を楽しみ、
更に進んで行くとまた樹林に入り、
そして抜けて伐採地が現れる。
すると林道脇にウドが目立つようになった。
その後はウドがびっしり続いて行く。
もう時期は過ぎているが、
ここでのウド採りも大量だ。
今年は本当に多くのウド畑を目にしてきた。
林道は210で二つ目の分岐を迎えた。
この後林道は「幌内」から続く尾根を、
乗っ越すように続いて行く。
そして適当なところで藪に入った。
笹が思ったより濃い。
前回は林道を更に奥へと進んで藪に入った。
藪に入るのがちょっと早かったか、
と後悔し始めると、
入った方とは逆の西側に、
広い伐採地が現れた。
伐採地は尾根に沿って上部へと広がっている。
これはラッキーだった。
伐採地は楽に歩けるし、
なんと言っても景色がいい。
緑の向こうに遠く三笠の市街地が見えている。
最後は伐採地から薄い藪に入って、
三等三角点「幌内」。
三角点のすぐ脇に、
写真ではわかりにくいが、
まるで爆弾でも破裂したような穴が開いている。
いったいどうしてできたものだろうか?
また、少しずれたところの木に、
例の黄色い私製標識が付けられていた。
前回もあったのだろうか?
気付かなかった。
下山は伐採地を下って林道に下りた。
伐採地はまだ元気そうなウルシが、
一面に葉を広げていたので、
転ばぬよう慎重に下る。
足元の悪い伐採地で転倒でもすると、
たちまちウルシの餌食になってしまう。
ピークに続く伐採地を発見できて良かったと、
今日の収穫に満足して下山。
まだ早いのでもう一座だな。
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