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2017.5.21 『北の峰』(1,084m)

  日曜の朝、富良野市4線川沿いの車中泊地で目覚めると、

前日に続いてまた素晴らしい青空だ。     

しかし、すぐにスイッチオンするNHKラジオの天気予報では、

曇りがちで気温が前日より低いとのこと。

それでも前日の暑さを思うと短パン山行以外考えられない。

増してこの日は富良野スキー場を登る。

前日は新富良野スキー場、この日は隣の富良野スキー場を登るのだ。

スキー場を登ることをよしとしない人は思うだろう、「なんてつまらない登山」と。

ところが我々は広いスキー場が大好きで、

あちこちのスキー場を登ってきた。

その中でも富良野スキー場は特に素晴らしい。

作業道の利用も含めて、大変変化に富んだ山歩きを楽しめる。

 

 日曜の朝6時35分、富良野スキー場の駐車地をスタートした。

広くて緑が美しい斜面を登って行く。

この斜面には広くワラビが自生するのだが、

今年は雪融けが遅かったようで殆ど生えていない。

増毛山地では小雪だったのだが、夕張山地北部や十勝連峰では雪が多かったようだ。

 

 最上部のゴンドラ駅までは、殆ど作業道を進む。

急斜面を登ってもいいのだが、石ころが多く、大変歩きにくい。

作業道からはところにより、素晴らしい立体感のある風景を楽しめる。

増して季節は新緑の頃、様々な緑が美しい。

ただ、ブヨではない吸血昆虫にHiromiが脚を3箇所刺され、プクッと腫れてしまった。

どうやらHiromiもまたToshiと同じようにアレルギー体質のようだ。

兄妹揃って大変ねえ~

私はと言えば、そういう虫に対する耐性が備わっているので、

刺されても噛まれても何も感じないし、刺された皮膚に変化が起きることもない。

長年の間にそういう耐性が備えられたのだと自負している。

  周囲の景色を楽しみながら登って、

8時5分、ゴンドラ終点駅。

ここまで登ると富良野盆地の眺めが素晴らしい。

見下ろす富良野市の向こうには十勝連峰が雄大な姿を見せるが、

前日同様空気に透明感がなく、もやがかかったようだ。

 

 Hiromiが疲れているようなのでゆっくり休み、頂上へ最後の登りだ。

そしてここからようやく登山道となる。

この登山道を登って行くと、背に富良野盆地と十勝連峰の雄大な風景を背負うこととなる。

それは「見事!」と言うしかない。

そんな絶景を背負いながら登り、

8時25分、『北の峰』頂上。

頂上に立つと同時に、目に飛び込んでくる新たな風景!

前方に『富良野西岳』の美しく迫力ある姿だ。

その姿に思わず見入ってしまう。

  頂上で記念撮影をしたあとは、新富良野スキー場に下る。

そして富良野スキー場と新富良野スキー場の連絡斜面を伝って、富良野スキー場に戻る。

こんなルートを組むことによって、また違った風景を楽しめる。

Hiromiが思わず、「面白いですねえ~」

「だべえ~っ!」

 富良野スキー場に戻り、一周した起点に立つ。

それからまた作業道をとんとこ下り、

10時ちょうど、駐車地。

振り返ればたった3時間25分の山旅だ。

しかしその内容と登りごたえは、とても3時間半弱のものではない。

二人して大満足。

豊かな気持ちで汗を流すべく、ハイランド富良野に向かった。

  私が初めて「富良野スキー場」でスキーを楽しんだのが、中学一年のときだった。

この日歩きながらそのことを考えると、あれから実に50年である。

その後中学三年で、ゲレンデスキーに縄をグルグル巻いてシールの代わりとし、この頂上に立ったことがある。

歩行機能もないビィンディングでだ。

今考えるとよくやったものだ。

そうして昔から親しんできた『北の峰』は、

今でも登るたびに感動を与えてくれる素晴らしい一座だ。

 

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