北海道の山野でとことん遊ぶ!!
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2018.11.18 『佐主岳』(619m) 小春日和に長い林道歩きを楽しむ
日曜日の朝は穂別キャンプ場で目覚めた。
もう夜明けが遅く、そこに曇天が加わると、
7時になってもなんだか薄暗さを感じて、
なかなかシュラフから出る気にならないものだ。
そんな朝、ゆっくり起きて準備をし、
7時55分、穂別キャンプ場の駐車地をスタートした。
晩秋から初冬にかけては、
高山の積雪が不安定で、
足を踏み入れると面倒なことになる。
私はそんな時期に長い林道歩きをしたくなる。
広葉樹の葉がほとんど落下し、
木の間越しに見え隠れする遠くの景色を見ながら歩くのは楽しい。
『佐主岳』(さぬしゅだけ)も長い林道歩きの末登山口に到達するので、
この時期になると必ず歩きたくなり、
このところは毎年登っている。
穂別キャンプ場をスタートして林道を1kmほど歩くと、
登山ポストが現れる。
以前はなかったものだが、
いつからそこに設置されたのか記憶がない。
そして登山ポストのすぐ奥に最初の分岐がある。
それを直進すると今は廃道となった林道が続き、
『佐主岳』の登山口まで行ける。
これは昨年の初冬、「エバ」とともに歩いて確認した。
しかしあれから1年、
その後の荒廃状況がわからないので、
今回は分岐を安定した路面の左に進んで往復することにした。
また、この分岐には鎖のゲートが設置されていて、
一般車の侵入を禁じていたが、
今回はその鎖が外されて出入りが自由となっていた。
但し、そばには「通行禁止」の立札がある。
わけがわからないが、
おそらくシカを狙うハンターに配慮して、
ゲートを開放しているのだろう。
そんな鉄砲を持ったハンターがウロウロしている山域なので、
この日はHiromiと二人、目立つアウターを着用した。
誤発砲で命を落とす人もいる現実が怖い。
この日はハンターが来ないように、
と願いながら歩を進める。
この林道には登山口までに5箇所の分岐がある。
その昔初めてこの林道を歩いた時、
それらの分岐を間違わずに登山口に行き着いた。
地形図も持たず事前の下調べもせずに、
行き当たりばったりで歩いて行き着いた。
持ち前の勘だけが頼りだったが、
そんなことをしながら「動物的勘」を養った。
林道はこれまでにないほど車が往来した痕跡が残っており、
雨水が溜まった箇所では、
ドロドロを避けようがない状態のところもある。
そんなところを車が無理やり行き来している。
また、9月の胆振東部地震の影響と思われる亀裂や段差が、
林道のあちこちで見られる。
更に液状化現象の表れだろうと思われる土砂崩れ箇所も確認した。
なのに車のタイヤ痕が延々と続く。
車体の重量で車ごと林道が崩れ落ちても仕方ないようなところが、
随所で見られるのにどうして乗り入れられるのか、
首をかしげてしまう場面が多々。
9時15分、穂別側分岐。
この分岐を右に進むと登山口であり、
左に進むと穂別側の道々に至る。
一般にはその穂別側からこの分岐か、
さらに奥まで車を利用して登る人が多いようだ。
但し、私はその林道を利用したことがなく、
いつもキャンプ場側から登ってきた。
また、この分岐までHiromiのGPSによると、
キャンプ場から5.1kmだった。
そしてこの分岐からは車で入った痕跡がわずかしか残っていない。
そんな静かな林道を周囲の景色を楽しみながら、
変わらず淡々と歩く。
9時50分、登山口。
ここまでの歩行距離7.5km。
そしてこの登山口から頂上までは、
わずか1.2kmしかない。
我々はこのアプローチの長さ故歩きたくなる。
登山口から先は年々笹がはびこってきている。
ここから林道歩きでは皆無だったシカのフンが一気に溢れ出し、
それらを踏まずに歩くのが大変だ。
視認しづらいフンが目に留まると、
Hiromiとお互いに声を掛け合って回避する。
またこのころから急登が続き、
一気に高度を稼いで頂上に至る。
しかし頂上付近は背丈が低いものの、
深い笹に覆われていてた。
これは今までにない笹の深さだ。
そんな笹の中で強引にラーメンタイム。
小春日和の穏やかな天候に感謝。
思えばこの山ではいつもそんな穏やかな天候に恵まれてきた。
南に見える夕張の山々に心惹かれる。
この冬も夕張の山々に楽しませてもらおう。
下山はそのままやってきた林道を引き返す。
往路では出くわさなかったハンターと、
いつ接触することになるのかと、
少々緊張しながら歩いたが、
結局この日はハンターどころか、
車や人に出会うことがなかった。
いやあ、静かな山旅をありがとう。
12時50分。
キャンプ場駐車地。
往復17.4kmの楽しい山旅を終えた。
そして仕上げはもちろん「サイゼリヤ」で
「カンパーイっ!!」