<筑波山の風景・8>
坊主山
双耳峰とは二つの代表的な頂を冠する峰のこと。
もちろん、筑波山も双耳峰の代表格
男体山に女体山
御幸が原を最低鞍部に、まさにネコ耳の如き両峰
しかし、角度を変えればもうひとつの頂が現れる。
それが坊主山だ。
両主峰に比べては高度上、見劣りするものの筑西より望むそれは、すっきとした弧を描き美しい。
男体山、女体山に坊主山。
筑波ファミリ-は、両親に一男の三人家族ということか。
坊主山は筑波隠しとも言われ、神格化される二つの主峰に比べて、山頂は至ってシンプルだ。
坊主というだけあって、家族というよりは、神の道半ばの小僧とでもいうべきか。
質素な頂は、修行中の証でもあろう。
想像するに至れば、好感が持てる風景のひとつだ。
sak