acc-j茨城 山岳会日記

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山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

西上州、城山~栗原山縦走

2011年04月18日 20時29分17秒 | 山行速報(薮・岩)
4月17日、西上州、城山から栗原山まで縦走した。先週の偵察行を参考に城山登山口を決める。


城山に登るのに利用する「林道ながたわ線」


この「中央テレビアンテナ」の看板から城山方向に登っていくのがベスト


車を止めた地点からの叶山と両神山

インターネットで調べてみると、サスの峰から栗原山までは記録をいくつか散見するが、城山からサスの峰までの間の記録は無い。これは、悪いのか、つまらないのか、入山しにくいからなのか、いずれかの理由によるものであろう。記録ではサスから栗原までは2~3時間かかっている。地図から予測して縦走には相当の時間がかかるものと考え、早朝の出発とする。
歩き始めるとすぐに食害防止のネットに突き当たる。


しっかりした食害防止用ネット

しかしこれは既に偵察済みで、ある個所からは人間が出入りできるようになっている。先週と同じように城山の北のコルに出る。ここでハーネス等登攀用具を身に着ける。城山は先週登ったので割愛し、さっそく縦走に入る。登り下りとも急ではあるが難しくはない。やがて1043mのピークに着いた。


はさみ岩1043m

「はさみ岩」というプレートがかかっていた。目印も殆ど無く踏み跡も不明瞭である。なるべく稜線の岩を忠実に歩くと面白い。2級程度のヤブ岩稜を進むとあっけなくサスの峰に到着した。一人だと速い。サスの峰から先は歩く人も多いらしく目印も多くなる。踏み跡も少し明瞭になった。しかし皆思い思いにルートを取るのだろう、岩が出てくるといくつも巻き道がでてくる。私はガストン流で岩を忠実に攀じる。しかし岩峰上に立つと、その先が下りられず、懸垂するほどのこともないので、先ほどの所までクライムダウンする。そんなことを何回も繰りかえしながら栗原山に着く。休まず持倉越まで行き小休止。


栗原山


持倉越(この看板は、あと数十年で木に食われてしまうだろう)


持倉越からは船子川左俣(仮称)にある、昔の道を辿ろうとするも、不明瞭でなかなか見つけられず、ロープも持っていることだし、このまま沢を直降することにした。滝はいくつか出てきたが、すべて巻いて下りることができ、出合のバイクデポ地点には午前中に着いた。


バイクをデポしておいた林道桜井沢線の看板

歩いた感想は、ルートの取り方では非常に面白い縦走であった。インターネットで見た記録に、サスの峰先の下りがあまりにも急で戻ったと書いてあったが、ブッシュがあり、まったく不安のない下降である。当初の計画では東福寺渓谷を巡る稜線一周であったが、時間に不安があったので半周にした。でも一日一周は十分にできると確信した。しかし、今日眺めたところでは、残りの半周にあまり魅力は感じなかった。といってもガストンの性格から言って、近いうちに残りの半周にも行くにちがいないだろう。

車出発5:10~城山北のコル5:35~はさみ岩6:40~サスの峰7:40~栗原山9:30~持倉越9:50~バイクデポ地点10:40
ヤブグレード1~2級

時間もまだ早いことだし、次回のために偵察でもしてから家に帰ろう。
                                              ガストンガニマタ

伊豆城山・西南カンテ

2011年04月18日 01時28分13秒 | 山行速報(フリ-)
伊豆城山・西南カンテ


城山全景と桜

春の陽気に誘われて伊豆、大仁までやってきた。
ココのところ何故だか、西湘~伊豆に惹かれていたのだ。
ひと足早い陽気を掴まえたい。そんな風であったような気もするが、感覚的なものでうまく説明できない。

ともかく、春の陽気に乾いた岩。アルパイン的マルチピッチを楽しもうというのがこのたびの計画主眼。
伊豆、城山はそんな計画にもってこいだ。
メンバ-は東京のAさん夫妻、茨城はABさん、sakの4名。


ついつい熱が入る

城山南壁のアプロ-チは驚くほどお手軽だ。
南壁は高く、立ち、そして乾いていた。
こんな岩場を見ると、ついつい熱が入ってしまうのは、岩ヤの性分。
ウォ-ミングアップのつもりが、昼前までフリ-の岩場で楽しむ。

しかし、ここの岩は細かく甘い。
慣れるまでの間、充分に手こずり、慣れてからも充分に手こずった。
登れて楽しい、登れずチョット悔しいながらもやっぱり楽しい。
クライミングの楽しさを初心に帰って再発見した気分だ。


西南カンテ

西南カンテは南壁西端にある顕著なカンテからスタ-トする。
支点はハ-ケン、リングボルト、ペツルと充分にある。
アルパイン的なマルチピッチだ。
東京のAさん夫妻が先行。
茨城パ-ティ-はABさんリ-ドのツルベで離陸する。

1ピッチ
逆層気味のカンテを行く。しかし快適なフリクションでグイグイ登れる。
2ピッチ
カンテが終わり、樹木帯を抜けるとハング帯。
3ピッチ
右上にトラバ-スし屈曲点で切る。このトラバ-スが意外と怖い。
4ピッチ
カンタンな左上の登り。二間バンド大ハングエリアを見ながら。
5ピッチ
核心の凹角。中盤が薄カブリ。足元が切れ落ちているので旨く抜けると爽快なピッチ。
抜けると一投足で踏み後があり、終了。


核心の凹核

下山は懸垂下降で。
二本のロ-プで行ってみたものの、回収がうまくできずに手こずる。
このあたりの判断は要修行。
結局はプル-ジックで登り返して、ロ-プ1本で短く下ることにした。

陽気は春を超えてもはや半袖で気持イイほど。
あとは軽い食事をしながらここ最近の四方山話をしていると、クライミングはもはやお腹一杯で今日はこれでお開きとなった。
久々の乾岩に狂踊しながらも慣れない岩質に苦労したのを感じるのは、翌日、思い切り筋肉痛になってからのことであった。

sak