acc-j茨城 山岳会日記

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山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

足尾・神子内川黒沢右俣

2017年06月28日 17時52分53秒 | 山行速報(沢)

2017/6/17 足尾・神子内川黒沢右俣(左俣下降)


「行きたいところの希望ありますか?」の問いかけに、sztさんから、「近くてリ-ズナブルなら、尚良し」との回答。
ならば、地の利も生かしてこの好機に、行ってみたかった近場の沢をチョイス。

と、いうのがこの度の計画。

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「青い鳥」
~それさえつかまえられたら幸福になれるのに~

初夏の暑い日に、程よい清涼感。程よい緊張感。
「時間を気にせず、大渓谷を遡ってみたい」と思うこともなくはないのである、が。

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国道122号線脇の林道ゲ-ト前に車を止める。
林道をしばらく歩いて二つ目の橋、黒沢2号橋から入渓

メンバ-はsztさん、kei2さん、kakさん、fukさん、sakの5名。

なんてことない河原を歩いていくとほどなく適度に登れる滝が現れる。
思い思いに越えて行くと巨大なスケルトン堰堤。
ほほう、これはこれは。
などと唸り(意味不明)ながら、中を通り抜けていく。

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「思い出の国」
~生きている者が思い出してさえくれれば目がさめて、いつでも会えるんだよ~

神子内川・黒沢は”いつか行きたいリスト”にリストアップされている足尾の沢。
それを知ったのが、ひろたさんの記録である。

「その空の下で」
http://sonosoranoshitade.web.fc2.com/index.htm

沢の世界では、ご存知の方も多いはず。

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巨石帯も思い思いのラインで抜けていくと、最初の関門、10m。
右岸にトラロ-プつきの巻道もあるけど、ここは水流右をsztさんにラインを引いてもらう。
その後はザイルピストン方式。
上部の一歩がヌメっていてちょっぴり緊張するが、スタンスはしっかりしている。

10mを抜けると、二俣。右俣に進路を取る。

そこからは飽きることないリズムで滝が出てくる。
しかも、どれもが快適に取付くことができる。

10mトイ状を中央突破し、滝の落ち口へ一段上がるところが核心だろうか?
チョットだけ飛沫を浴びながら足を突っ張るところが楽しい。

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「運命」
~人間は何かひとつ「自分の運命」を持って産まれていかなければならないのです~

それが山か渓かと問われれば、即答に躊躇してしまう。
むしろ、平凡な日常の中に浮き上がる非日常が清冽なのであって、「運命」とは程遠いような気もする。

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その後の10mは左の凹角を行く者、水流を突破する者、中間のスラブを行く者。
それぞれに緊張感のある滝場を楽しんだ。

ナメの癒し系の後はしばらくゴ-ロ続き。
ここまで、リズムよく滝場ゾ-ンと癒しゾ-ンが続いたので、「箸休め」といったところか。

上部は沢の分岐が入り混じるが、概ね水流の多い方を選択する。
15m階段状をピ-スサインなど出しながら進むと取水施設。
県道のガ-ドレ-ルを目指して右岸の小笹尾根に上がると苦労なく舗装道路にポンと出る。

本当は半月山に登って中禅寺湖と男体山の景色を堪能しようと思っていたものの、生憎上部はガス。
まぁ、いいか。ということで、半月山駐車場で一休み。

山での「粒あん&マ-ガリン」はsakのごちそうです。

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「溺れる人達」
~テーブルに座った者達はごちそうに魂を奪われて、誰の言うことも聞かなくなってしまいました~

山の世界というのは総じて禁欲的、かつ危険な世界とも思える。
平穏な生活の中でも見いだせる安全安心(賭博性・違法性の高い危険な嗜好もあるが、)な嗜好もあるのだが。

ただし、やはりそれはどことなく物足りなく感じてしまうのだ。
「なぜ、山に」と問われて、あなたは何と答えるだろうか?

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下山は黒沢左俣。
駐車場の端から小笹の尾根を行くが、踏み跡に誘われ支尾根に入る。
「この急斜面を下るの?」と不安になるようなら、それは間違い。
一つ右の尾根にトラバ-スする。

こちらの尾根にも踏み跡はあって、程ほどに快適な小径。
しばらく進んで尾根左斜面にトラバ-スする。
小笹の明るい尾根から一転、暗い林を行く。

石垣の積まれた場所から下降を開始する。
初めは落ち葉の深いグズグズな斜面を何とかやり過ごし、我慢の展開。
水流が出てくると幾分楽になる。

大きな涸沢を合わせると石積堰堤。


小滝をいくつかやり過ごすと3段17m。
ここは懸垂下降で。

その下の2段10mは左岸を巻き下る。
最後の見所、石橋的構造物。これが何かは謎。

僅かで二俣に戻り、10mは右岸の巻道を下る。
堰堤をすぎると左岸にガ-ドレ-ルが見えるので、林道にあがる。
幸福感に包まれながら、ゲ-トまでは一投足。

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「幸福」
~幸福とは気がつかないだけでごく身の回りに潜んでいるものなのです~

場所や評判がバロメ-タ-ではないのです。近くても充分楽しめる。それは、仲間があってこそ。
まぁいろいろあるかもしれないけど、山の喜びを広められるように。

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すごい。すごいよ。
sakの登山史上初の出来事!
驚きの「交通費、一人あたり650円」

幸福はこんなところにも。


sak