先日、裁判所の判決(たしか広島地裁)で2012年に行われた衆議院選挙は憲法に反しているので「一票の格差」無効との判決が出ました。
当然、控訴すると思いますが、もともと選挙制度に欠陥(これは常に起こります)があるのは承知のうえで選挙しております。
私は選挙制度の欠陥があるのはある意味やむをえない部分があると思ってます、現実的に。
選挙の区割り(現在でいえば小選挙区)って、人口に比例して区割りしていく制度ですよね。
でも、日本は仕事を選ぶ権利と住む場所を選ぶ権利って自由ですよね?
日本国憲法(それ以前の帝国憲法でも)では国民の権利として認めていると思います。
そうなると、転居するリスクは当然でてきます。
なので、5年に一回の国勢調査で区割りを決めるやり方も後追いになってしまいます。
それはデータが遅れて国会に提出されて法案を決めていくから。
それに選挙は政党にしたら死活問題です。
私が絶対の正義を認めない理由のひとつがここにあります。
理由:「都合が悪くなれば正義はいくらでも変えられる」
まさにこれなんです。
でも、これは様々な理由がありますのでやむを得ない。
私は今は自分なりの「道理」で考えてます。
いわゆる判断や判定ですが。
この「道理」という言葉。
じつは、日本の歴史ではある階層が声高で叫んでました。
それは武士です。
平安末期、日本の法律といえばいわゆる「律令」でした。
でも、律令は時代に合わない部分も多く、特に日本では「令外官」といった律令には規定のない官職を設けてなんとか現状に合わせていたのが朝廷です。
それでもあわなくて平成政権を経て武家政権である「幕府」が誕生しました。
幕府って実は実情に合わせるために非合法でできた機関なんですよ。
お話がそれましたが、選挙制度。
これまでは違憲だったけど、立法や行政に支障があるから認めるってことでした。
今回はさすがに業を煮やしたのか「違憲」という判決。
でも、私はこう思います。
たしかに法律的には違憲は正しいんですが、現行の議員になって行った立法や行政は間違っていたのか?と。
私は現在の安部政権はこれまでの政権に較べれば経済を中心にまともな政策を進めていると評価しております。
政権支持率(これもマスコミだけどね)も発足以降上昇中。
これって、ようやくまともな(ある意味当たり前)政策を実行に移すとしっかりとメッセージを伝えたからではないでしょうか?
私的には感情論や現実的にはこういった実績を作っている政権にダメージを与えかねない判決はなかなか難しいと思います。
たぶん落としどころは法律の原則としては無効とするのは妥当である。ただし、国民生活や国民経済等支障がある場合はやむをえないという判決だとおもいます。
それが現実的に見て妥当だと思います。
何事も「原理原則」がありますが、現実に即した場合に考えた場合の判断がトップには必要ではないしょうか?
今回はそういった気持ちがあります。