今回は、30年来の友人との旅を書きます。
本当は旅行の写真はあるのですが、PCに取り込めないので似た画像を拾ってきましたのでご了承ください。
さて、今回の旅行の発端は旅行に行く大体一ヶ月前の居酒屋での話しからでした。
時は2006年の1月、場所は神奈川県相模原市南区相模大野。
お酒を呑みながら、どこか行こうかという話になりまして、じゃどこがいい?とのお話になったわけです。
私「いつ行くかによるけど、もし時期が近いなら温泉もいいな。箱根とか」
友人「来月ぐらいにやりたいけど、箱根じゃこっからロマンスカー乗って1時間程度で行けちゃうじゃん。どうせならもっと遠くにいこうよ」
私「それじゃ日光とか。でもこの時期じゃ雪で行けないか」
友人「うーん、修学旅行でなかなかじっくり廻れなかったところがいいな。奈良とか京都とか」
私「あー、それいいかも。中学の時に行ったけど時間がなくて自由に廻れなかったもんな。法隆寺とか京都ならもっとじっくり寺社を巡ってみたいし。」
友人「ならさ、車で行かないか?どうせ向こうに着いたら移動は車が無いと不便だし、自由に移動できるからいろいろと道中も面白いと思うんだが」
私「いいね。交通費も安くすむしね」
てな訳で、急遽車で奈良・京都をレンタカーの旅に出ることになった私と友人の二人。
出発日は一ヶ月後の2月にして、宿泊先の予約は友人が、レンタカーと地図、るるぶなどの観光案内は私が手配することにし、集合場所はレンタカーを借りる相模大野集合といたしました。
さすがにシーズンオフなのか、レンタカーもすんなりと借りることに成功し、着々と準備が進みます。
しかし、幾つになってもこういった遠足前のわくわく感ってのはあるものです。
ましてや、今回は車で奈良や京都に行こうっていうんですから、わくわくしないほうが無理です。
そして、この旅にはもう一つ、目的がありました。
奈良・京都には神社が多く存在します。初詣がてら「彼女ができますように」とたくさんの神社で神様にお願いすれば、多少はご利益があるだろう・・・という魂胆です
そして旅行の日を迎えました。
早朝、相模大野駅に集合した我々は、さっそくレンタカー屋にて車を借りて、いざ奈良へと向かいます。
とりあえず、神奈川県を出るまでは私が運転担当です。
ゆるゆると東名高速の秦野中井icまでは一般道で走り、途中渋沢近辺で道に迷いながらもなんとか東名高速にのって、たしか裾野PAまで私が運転し、裾野からは友人が運転いたしました。
車にはカーナビが搭載されていましたが、これが作動するまでに時間がかかり、ようやく作動したのは静岡を越えて愛知県に入るころのこと。
しかも誤算だったのは、私が持参してきた地図がかなり古く(1997年版)、地図上には記載のないルートが実際はいくつもあったことです。
こうなるとナビゲーターとしては、高速道路にある案内掲示板と地図とのにらめっことなります。
おまけにカーナビのデータまでが古いらしくて、画面上は海でも実際は橋ができていたりして、ほとんど看板頼りになってしまいました。
途中、道を間違えて名古屋市内に高速をおりた時などはかなり車内は混乱してました。
地図には載っていない伊勢湾を渡るベイブリッジのような大きな橋を渡る時は、見晴らしはいいのですがかなり怖くて、友人はよく運転できるものだと感心したくらいです。
どうにかこうにか愛知を過ぎ、我々は三重県の松坂市近くで名阪国道で奈良市内を目指すことにしました。
ここで驚いたのは、三重と奈良の県境はかなり高い山々が連なっていることと、山が深いことです。
またも道を間違えた我々は、山の中の川原に出てしまったりして、付近は人家もない状態。
これはかなり怖いものです。
ようやく名阪国道にたどりついたのですが、この国道はまるで高速道路のような道路で、しかも奈良に近づくにつれて雪が降ってくる事態になりました。
関西って関東よりも西で暖かいんじゃなかったっけ?
頭の中が「???」状態の我々を夕闇が襲ってきます。
なんとか早く奈良市内に到着しなくては。
ようやく、奈良県の天理市まで来て国道をおり、五条市から奈良市へと向かいます。
しかし街中を走っても真っ暗なんですね。
まだ19時ごろだったと記憶してますが、とにかく暗くなるのが早い。
さすがに山から街中に入ると雪もおさまりました。
大体、1時間程度走った頃、ようやく奈良市内へと到着いたしました。しかし、目指すホテルを探すのにまたも周囲をグルグル廻り、奈良市役所やら奈良県庁周辺を走った後でホテルを見つけてチェックインできました。
とりあえず、観光は翌日にして夕飯を食べて休息が必要です。
でも、ホテル周辺は既に暗いんですよね
我々は近くにあった洋食屋さんに入り、私はオムライスを食べて夕飯としました。友人が何を食べたのかは記憶にありませんが、たしか似たようなものだったと思います。
二人とも「まさか奈良まで来て洋食屋に入るとは・・・」となんとも言えない状態でした。
食後、まだ開いていた本屋で地図を購入いたしました。
これでこれからの旅は大丈夫です。
こうして第一日目は終わったのでした。
そして、二日目です。
この日は東大寺大仏殿と隣の春日大社に行こうということを朝食の時に打ち合わせ。
ちなみに朝食はホテル近くのガストだったと思います。
じつはホテルからはかなり近い場所に東大寺と春日大社がありましたので、身支度を整えた我々はさっそく東大寺に向かいました。
さすがに大きなお寺です。
大仏様もでかい。
たしか大仏殿の柱に人がくぐれる柱があったりして、なかなか面白い場所でもあります。
そして奈良公園といえば
そう、鹿です。
でも気をつけてくださいね、鹿のフンという地雷があちこちにありますので。
あと、こちらの鹿達は観光客慣れしてるといいますか、「しかせんべい」をくれるとわかってくるのか近づいて愛想をふりまいたりします。
この鹿と「しかせんべい」売りの人に挟まれると買って鹿に食べさせなくてはいけない状況に追い込まれますのでご注意ください(笑)
次に春日大社です。
春日大社はたしか藤原氏の氏神様です。
で、縁結びの神様もいると聞いた我々はさっそく恋愛成就のお願いを神様にしたのでした。
お参りを済ますと、次は京都に向けて移動です。
奈良から京都は地図から見ますと大体2時間程度の距離。
昨日に較べればずっと楽な距離ということもあり、あと市街地の運転ということで私が運転担当です。
ナビも二日目で絶好調になってます。
えっちらおっちらと京都へ向けて淀川沿いを進んでいくと、道は堤防の上を走る状態になりました。
両側はガードレールなしの堤防の上の道。しかも道幅は狭い。
たぶん、東京ではガードレールは絶対設置するだろうと思われる道なのですが、こちらは無い(現在はわかりませんが)というのはかなりのカルチャーショックでした。
同じ日本国内でもやっぱり違うんだなーと。
じつはこのカルチャーショックは京都市内に到着してからもありました。
交差点で信号待ちをしていたのですが、青になっても前の車が発進しません。おかしいと思ってると、どうやら前の車は駐車していたようなのです。
通常、駐停車する車両は白線をまたいで路肩に停車しますが、京都では白線をまたがずに交差点近くの路肩というよりも思いっきり車線に入ったままの路駐が当たり前のようでした。
これもかなりのカルチャーショックでしたが、これも車での移動でないと経験できない出来事です。
京都市内に到着した我々はまず金閣に向かいました。
やっぱり京都に来たらここは来なくてはいけませんよね。
時間を気にせずにのんびりと拝観した後、周囲の仁和寺や立命館大学(倉木舞が卒業)のそばを車で走ってホテルに入りました。
夕飯はせっかくだからと先斗町(ぼんとちょう)界隈の京都の小料理屋さんに行くことにいたしました。
その帰りに京都大学のそばを車で走る計画です。
京都といえば「おばんざい料理」です。
るるぶで探した場所近くに車を駐車して、京都の町家造りの小料理屋に入店いたしました。
若い感じのおかみさんと川崎に修行で来たことのある板さんのお店です。
我々が観光客とわかってか、カウンターを挟みながら会話をしてますと、京都のいろいろな情報が出てきます。
京都は水がおいしいので、湯豆腐やねぎ、また温泉はないがお風呂屋さんが多いこと。お水がおいしいということは日本酒がおいしいことを教えていただきました。
ここのお店で食べたおばんざい料理はおいしかったのですが、一人5000円くらいかかりました。
これはお酒は入れてません。車の運転もあり、今回はお酒は抜きです。
高いことは高いのですが、でも楽しい時間を過ごすことができました。帰りに京都大学のキャンパスそばを走り、コンビニでお金を補充してホテルにて休息です。
そして、いよいよ第三日目、最終日です。
この日は午後1時ごろには京都を出発しなくてはいけません。
さっそく、ホテルでのバイキング形式の朝食にて腹ごしらえをした我々は車に乗り込みまして世界遺産の「上賀茂神社」へ向かいました。
こちらを参拝して、またも「恋愛成就」のお願いを行い、次は同じく世界遺産の「下賀茂神社」へ。
京都という街は、北のほうがどちらかというと畑が多い街です。
あと、建物が低いせいか空が広く感じますね。
ただ、とてつもなく寒いのです。東京のように北風が強く吹いてはいませんが、盆地のせいか底冷えするのです。
これは関東育ちの我々にはかなり堪えました。
さて、下賀茂神社です。
ここも縁結びの神社のようで、当日は結婚式が行われておりました。
いやー、めでたいことです。
駆け足で世界遺産を巡った我々、昼食は前日の小料理屋で教わった「天下一品」の本店でラーメンを食べるという目的がありました。
さっそく教わった場所へ向かい、入店いたします。
実際、かなりの濃厚スープのラーメンでした。
途中喉が渇いて仕方ない。
あとは帰るだけなのですが、せっかくなので清水寺に寄って清水の舞台などを鑑賞して帰宅の途につきました。
さっそく名神高速道路で琵琶湖そばを通り、関が原を越えるくらいで途中で購入したおまんじゅうを食べて栄養補給を行い、浜名湖まで戻ってきました。
京都南icから浜名湖までは友人の運転で浜名湖から相模大野までは私が運転担当となります。
帰りは行きと違って早く感じましたね。さすがに山道等を走らなかったのが時間短縮の原因なんだと思います。
しかし、浜名湖到着の段階ですでに夕暮れ。
これからは暗い東名高速をひたすら相模大野に向かって走ることになります。しかも、周囲を走る車両はトラックやトレーラーが圧倒的に多い。
でも、これも伊勢原や厚木に入るまでとなりました。さすがにここまで来ると東名高速の照明は全開で、私も神奈川に戻ってきたという安心感で心にゆとりも生まれ、無事に相模大野に到着することができました。
車をレンタカー屋に返却して、相模大野駅ビルにある韓国料理店で夕飯を摂った我々でしたが、さすがに疲労困憊の状態でした。
でも、この旅は車で行ったからこそわかるカルチャーショックなどが経験できた非常に充実した旅となったのでした。
さすがにその後はこの企画は出てきておりません。
あれから6年。
そろそろ新たな旅を企画する時かもしれませんね。