エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

本音と建前の一致

2015-01-21 13:28:38 | アイデンティティの根源

 

 糞づまりとは、ちょっとお下品でしたでしょうかね。

 p176下から13行目から。

 

 

 

かなりしつこいために、抑圧されているし、抑制されているという、マルティンのイメージは、別のイメージで補わなくちゃなりません。そのイメージは、マルティンは自分の感情を押し殺し、しゃべらないようにしている、というもので、後々、自分が本気になったこと、考え抜いたことを、一気にしゃべりだすことになるまで、そうだった、というものです。ルターが考えたことを知るためには、このような「全人格的」な人物は、知的な意味(建前)と本気の意味(本音)を結び付けたい気持ちがあるかどうかで決まりです。私の主たる目的は、ルターが本気になってから、ルターのメッセージ(最初期の説教において)がまさに、ルネッサンス的な態度そのものだったということです。しかし、ルネッサンスは何か大事なことに抗して登場したので、教義のいくつかの要素を短く論じておくことが必要になります。その教義とは、ルターや当時の人にとって、次の時代の価値となる教義であると同時に、ルターの初期の説教で、ルターが繰り返し述べ、元気を取り戻し、あるいは、拒絶した教義だったのでした。

 

 

 

 

 ルターは、抑圧的な人でしたが、本気になった後は、逆に、非常に改革的なでした。そのためには、本音と建前の一致、という、日本人には弱点になりやすいところを、実現しなくちゃなりませんでした。

 

 

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目暗ましがイッパイ

2015-01-21 11:50:49 | エーリッヒ・フロムの真まこと(の行い)

 

 知識と実地訓練を積んでいくと、直感力が付くと言います。

 p5下から14行目途中から。

 

 

 

 

 

しかし、理論と実地訓練学ぶ以外に、どんな技術でも身に着けようとすれば欠くことができない3つ目の要素があります。それは、その技術を身に着けようと、一番気を配っていることですよね。その技術以上に大事なものはこの世にあるはずもない、ということですね。これは、音楽にも、医療にも、大工にも、そして、人を大事にすることにも、当てはまります。そして、多分、我々の文化圏では、うまく人を大事にできていないのにもかかわらず、人を大事にする技術を身に着けている人が稀にしかいない訳が、ここにありますもんね。人から大事にされたいと、喉から手が出るほど願っているにもかかわらず、人を大事にすること以外が、人を大事にすること以上に大事だと見なされてんですね。すなわち、成功に特権、カネと力。私どもはほぼ全精力を、こういった、人を大事にすること以外の目的のために費やされちゃってて、人を大事にすることに費やす精力がゼロになっちゃってます。

 

 

 

 

 人間にとって、最も大事なこと、人を大事にすることが忘れられちゃってんですね。いろんなものに目が暗んでんですね。

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売り物は自分自身だ 三訂版

2015-01-21 07:12:01 | エリクソンの発達臨床心理

 

 「売り物は自分自身だ」。そう語るのは、最もセクシーな男性として2度評された、ジョージ・クルーニーさん。でも、クルーニーさん、セクシーなだけじゃぁない。非常に知的でユーモアもありますよね。 “あぁ、人生哲学に満ちてるなぁ” インサイド・アクターズ・スタジオ・インタビューを拝見して、そう感じました。

 学生が質問します。「自分がその役に相応しいことをどのように証明しますか?」クルーニーさんは、この質問に答えます。「面白いことだけれども、自分がその役に相応しいことは、証明できない」と。ガッカリ? その後で、クルーニーさんが話すのが、今日のタイトル「売り物は自分自身だ」ですね。クルーニーさんに言わせると、俳優と他の仕事では、ここが決定的に違うと言います。他の仕事では、たとえば、クリーナーやスーツを売る時のように、「こっちの商品がお気に召さなければ、あっちの商品はいかがですか?」と言えますよね。でもね、俳優となれば、「こっちの自分がお気に召さなければ、あっちの自分はいかがですか?」とは言えませんもんね。売り物は自分自身だけだからですね。

 ですから、オーデションで選ばれないことは、「自分のすべてが否定されて、傷つく」とも言います。なるほどなぁ、と感じますよね。ですから、オーデションに出ることは、自分を犠牲にすることでもあるそうですよ。それじゃぁ、「俳優が有名になり、称賛される訳は」と言って、クルーニーさんが語ったことは何だと思いますか。セクシーだから? 知的だから? ユーモアセンスがあるから? いいえ、そうではありません。クルーニーさんが語るその訳は、「テイク ア リスク take a risk 自分が損をすることだ」と言いますね。

 では、自分が損するためには何が必要なのか? それは自分が正しい道を行ってると信じること。自分を信じることが、大きなセールスポイントだと言いますよ。

 また、「本当にいいものは、幸せなところからしか出てこない」とも「自分を出せるのは、リラックスしている時だ」とも。

 でもね、これって、俳優に限らない、と私は考えますね。

 私どもも、クルーニーさんに倣って、自分を信じて、自分が損することでも、自分自身を活かしながら、生きたいと思まいすよね。

 

 

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