エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

静かにしてたい感じとユーモア 改訂版

2015-01-30 13:37:00 | エリクソンの発達臨床心理

 

 「イスラム国」と人質。盛んにメディアに取り上げられ、救出を願う「祈り」を訴えるものさえある。何となく違和感を感じていたところに、さすがは、源ちゃん(知り合いではないので、ご注意ください)こと、高橋源一郎さんの、昨日の「論壇時評」。「イスラム国」関係では「沈黙」することを薦めています。私も今しばらくは黙っていたい感じです。おしゃべりの私がそう思うんですね。

 「祈り」は人に呼び掛けてするものじゃぁない、誰にも知られず、一人静かにするものだ、ということだけ、一言言っとく事にとどめます。

 「自分の意見をもつこと」について、とっても大事なご指摘。スーザン・ソンタグの意見を紹介しながら、源ちゃんは次のように記します。

 「そこにはつねに、それ以上のことがある。目に見えるそれ、とりあえずの知識で知っているそれ。それ以上のことが、それにはある。そのことを覚えておきたい。何か「意見」があるとしても。」

 自分の意見を大事にするけれども、その自分の意見を相対化する視点。

 それは自分を笑うユーモア感覚を大事にすることに通じます。

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復活の言葉

2015-01-30 12:41:03 | アイデンティティの根源

 

 脆さが強さになる。不思議でしょ。

 p179の1行目途中から。

 

 

 

 

 

新たな始まりの脆さそのものが、山をも動かすことになるのです。死は、よくよく受け容れれば、この世で自分を確かにする最も高貴な道になりますし、そうすれば、自分を確かにするもっとチャチナ道も必要なくなりますし、貧しくとも富んでいても、病気だろうと健康だろうと、無知でも博学でも、同じことと、確信を持っていられるようになります。親から勘当された者(この世の財も、社会的な身分も受け継げない者)は、特に、自分の内なる世界が、どんよりと死んだようになったものでも、わすられていた木霊によって響き渡るものにしてくれる言葉を、繰り返し、繰り返し、聴きたがるものです。

 

 

 

 

 

 死を覚悟できれば、怖いものなし。何があっても平常心を失わなくなりますものね。この世的な一才は、死を前にしたら、ほとんど意味をなさない。より本質的なものに目を向ける基礎がここにあります。それを支えるのが、復活の言葉なんです。

 本気はこうして生まれます。

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知りたいと思う前

2015-01-30 07:43:32 | 間奏曲

 

 豊かな感情と鋭い感性を育てるのは、たくさん遊んで、たくさん悦びを共有することが必要です。

 p56の5行目途中から。

 

 

 

 

 

幼子の頃の数年が、その豊かな土壌を準備する時です。いったん、あの感情、すなわち、美しさを感じる感じ、新鮮で未知な物事にワクワクする感じ、思いやりの気持ち、かわいそうと思う気持ち、すごいと思う気持ち、大好きという気持ちが芽生えれば、自分が気持ちを感じた相手のことをしりたいなぁ、と願うもんですよね。

 

 

 

 

 ホントにね。

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