エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

一生懸命、一途な道

2015-01-25 12:44:45 | エリクソンの発達臨床心理

 

 日本人はconformism 同調主義。みんなと同じでなければなりません。日本人ほど制服が好きな人種も少ないでしょう。制服を卒業した後でさえ、同調主義、多数派に合わせることで得を得ようとするのが生きる姿勢になってくると、多数派の着るものを「自主的」に着るようになるほど。

 でも、日本人すべてが同調主義なわけない。わが敬愛するマハトマ・まど・みちおさんは、次のようなことをおっしゃいます。「誰でも一生懸命になれば、命輝く、個性輝く」。同調主義に生きる人は、「一生懸命に生きること」を諦めてるんでしょう。一生懸命は一途とも言い換えられる。一途は一本道をまっすぐに行くことでもありますでしょ。ですから、1つのことに無心で取り組んでいれば、それこそが一生懸命です。

 一途に取り組むには、さて、どうしましょ。一途は自分が好きなこと、「良いな」と感じるものを見つけるところから始まり始まりですね。先日の吉田都さんのように、自分が心惹かれる物事を見つけることが、最初の出発点でしょ。そして、自分が心惹かれる物事に、心を込めて取り組んでいく。大変なこともあることでしょう。うまくいかないことだってありますもんね。でもね、諦められないのは、自分の心が惹かれてんからですよね。

 そうして、自分が心惹かれる物事に心を込めて取り組んでると、その取組そのものが、自分を確かにする感じを強めて、豊かにしてくれんですね。それが、自分自身の世界、アイデンティティになります。

 一生懸命、一途な道は、自分を確かにしてくれる豊かな人生の始まりです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

思いがけない発見

2015-01-25 11:27:55 | アイデンティティの根源

 

 コペルニクス的転換を行った、ダーウィン、アインシュタイン、フロイト。しかし、3人とも、当初はそんなつまりはなかったらしい。

 p177下から3行目途中から。

 

 

 

 

 

ダーウィンは人間を動物以下にするつもりなどありませんでした。アインシュタインは相対性理論を広めていません。フロイトは哲学的な性の解放論者でもなければ、ゴリゴリの道徳家でもありませんでした。フロイトは関わりのある心理歴史的な課題を正々堂々と指摘したのは、世界は私のことを許せないだろうとフロイトが言った時でした。というのも、人間の意思は無意識裡の動機に従属することを明らかにしたことによって、人間のイメージを変えたからでした。それはちょうど、ダーウィンが許されなかったのは、人間と動物の世界の関係を明らかにしたからですし、コペルニクスが地球が中心でないことを明らかにしたのと同じです。

 

 

 

 

 

 ダーウィン、コペルニクス、フロイトは、それぞれ、世界の見方を根本的に変えてしまったことです。それはそうしようと意図した、と言うのではなくて、知らず知らずのうちに、研究や観察に導かれる形で、真実・真理を求めていると、自ずから、世界の見方が変わるような「発見」があったことになります。不思議!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あらゆる真実の源 改訂版

2015-01-25 07:09:13 | 間奏曲

 

 子どもの世界はピチピチ、キラキラしているのに、大人になる前に、失われてしまいやすい。何故なんでしょうか?

 レイチェル・カーソンの『The Sense of Wonder 不思議を感じる心』から p53の5行目から。

 

 

 

 

もしも、私がすべての子どもの洗礼式を取り仕切る、あの良い妖精に耳打ちできるのなら、この世のすべての子どもひとりびとりに、不思議を感じる心をプレゼントしてね、とお願いしたいの。あの不思議を感じる心さえあれば、それは、ぶち壊しにできない、一生ものだから、その後の人生で味わう退屈や幻滅、作り物に心奪われてしまうこと、私どもの力の源から引き剥がされていることを、永遠に防ぐ解毒剤になりますもの。

 

 

 

 

 

 不思議を感じる心。あらゆる真実の源。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする