エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

トイレの神様から、無垢な自分が生まれる

2015-06-12 07:04:56 | アイデンティティの根源

 

 ウンコやオシッコでさえ、光になる。そんなこと、ホントにあるの?

 Young Man Luther 『青年ルター』p205の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 すなわち、1人の回心は、 光が心の中で突然漲る体験ですが、いつでも、否認、清め、イキイキした生き方を連想します。このことは、ルターが全く自由に身体の事を口にしていることと完全に一致します。それは、ルターがこの否認について、全く身体的な言葉で経験もし、報告もできる場合はそうでしょう。トイレは、身体を持つ自分の「もう1つの終着点」ですが、ルターにとっては、機知にとんだ場所でしたし、苦痛な場所でしたし、自分を惑わす場所にもなりました。トイレは、あたかも、「汚れた場」ですし、そこで悪魔に出会うことにもなれば、「魂の故郷」でもあり、神様に出会うことにもなり、そこでは無垢な自分が創造されるのです。

 

 

 

 

 

 汚い場所から、美しいもの、気高きもの、尊いものなんぞ、生まれない、と考えるのは常識や通念に縛られたものの見方でしょう。神様は、こっちは汚い、あっちは美しい、なんぞと二元的には分けないものなんですね。田中信生先生が話すようでしょ。

 かえって、穢れた場所から、最も高貴なものが生まれ、汚いところから、最も美しいものが生まれ、汚辱から最も気高いものが生まれるのです。不思議でしょ。

 

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良い子、悪い子 そのイメージ

2015-06-12 05:56:16 | エリクソンの発達臨床心理

 

 子どものわがままと、社会の倫理を調整する課題は、古くて新しい。今どきの愛着障害児だらけですと、倫理を強要するような関わりはなおさら禁物です。

 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p46の下から9行目途中から。

 

 

 

 

 

この目的を果たすために、両親や目上の者たちは、その子(と両親と目上の者らが)がその子を見張っていない場合にその子がなるかもしれない悪い子とその子を比べます。このようにして2つの真逆の自己イメージをこしらえてしまいます。1つは、家庭や文化において望まれる、発展や自己主張へと歩む人を特色付ける良い子のイメージであり、もう1つは(もっと宿命を感じるものですが)そうなるはずではなかったのに(あるいは、そうなるように言われてなかったのに)、そうなるかもしれないもの悪い子のイメージです。

 

 

 

 

 良い子のイメージと、悪い子のイメージは、このようにしてできます。これが「人間を上下2つに分けるウソ」のはじめとも知らないで、ね。

 

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武満徹さんの 宝物のようなうた

2015-06-12 02:57:45 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
神の前で、神なしで生きる
  人の心は、バイセクシャル。面白いですね。人の心って、実に深くて、不思議に満ちていますね。 今日は、p31の第2パラグラフ。 ...
 

 先日「名曲アルバム」で、武満徹さんの「小さな空」を聴きました。なぜか、涙がこぼれてきました。どう言葉にしたらいいのか、分かりませんでした。

 そしたら、今度は、「ラララ、クラシック」で、また武満徹さんの「うた」が聴こえてきました。「うたうだけ」と「翼」の2曲です。そしたら、また、なぜか涙がこぼれてきました。どう言葉にしたらいいのか、まだ、分かりません。

 心の奥に届くうた。しかも、温かい気持ちになるうた。

 子どもの心に「希望」と「自由」を届ける「夢をはこぶ翼」になりたいなぁ。

 https://www.youtube.com/watch?v=UwjeWYs8mZU

 https://www.youtube.com/watch?v=xw4fGkEdHfs

 

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